萌咲と陽華
放課後、荷物を片付けていた。
「……小篠さん、会いたいな。」
遊園地の時のことを思い出す。
ガタンっと物音がした。
後ろを向くと理人がいた。
「……あ、理人……」
理人は机の中のノートを取り出してそのまま教室を出た。
「……………。」
本当に話しかけてこないんだな。
あたしって1人なんだな……幼なじみだからいつも一緒にいたから違和感を感じる。
鞄を持って今日から出ると、七瀬ちゃんと萌咲ちゃんが歩いていた。
「あ……七瀬ちゃん……」
駆け足で2人を追いかける。
「七瀬ちゃ……」
2人はあたしの存在に気付きもせず、歩いていってしまった。
「……あたし……」
避けられてる?省かれてる?1人にされてる?
何で?誰もあたしに話しかけてくれないの?
昇降口へ向かい、萌咲ちゃんの腕をつかんだ。
「……陽華ちゃん!?」
萌咲ちゃんは凄くビックリしていた。
「……さんに」
「え?」
「小篠さんに会わせて!!!」
どんどん腕を掴む力が強くなる。
「あら、萌咲ちゃんこの子とお友達?」
「うん、あの…まぁ。」
「萌咲ちゃん、お願い、会わせて……………」
小篠さんに会いたい。話を聞いて欲しい。
「……………。」
「陽華ちゃん、ごめんね、萌咲はもう会わせたくない。」
「……なん……」
「しょーくんは…やっと、付き合えたの。ノノカちゃんの事が好きでずっと片想いしてたの知ってたの。」
萌咲ちゃんは俯きながら話し出した。
「……今萌咲と付き合ってるけど、きっと、まだ、ノノカちゃんの事まだ諦めきれてないと思うの。萌咲は、ノノカちゃんには勝てない……何があっても……勝てないの……」
萌咲ちゃんはその場に座り込み泣き出してしまった。
「……しょーくんの中には絶対ノノカちゃんがいるの……萌咲は勝てないの……」
大泣きしてしまった。どうしよう泣かせちゃった。
「……陽華ちゃん、だっけ。ごめんね、また明日」
萌咲ちゃんを連れてどこか別の部屋に向かっていった。
「……ノノカちゃんは、小篠さんにとってどんな存在なの……?」
萌咲ちゃんの泣き方は異常だった。
ノノカちゃんと萌咲ちゃんの間に何があったの…?




