指
ウィースは川の男に向かって突進した!
「うおおおっ!」
タックル!基本的な中世騎士の装備含めた体重は100〜120kgとされている。それを30km/hで衝突!約4,167J!それを面に食らえば、吹っ飛ぶのは確実!
「わぁっ?!」
川の男が吹っ飛び、川に沈む
「溺死させてやる!」
ウィースが川の男に飛び乗って、馬乗りになって、川の男の背中を川底をおろし器のようにずりずりと横に上下に動かす
「はぁ、はぁ…さっさと溺れろ!」
川の男が石を筒状にし、口に咥える
「ぷはっ…正直舐めてたよ、案外やるやつだとはな」
ウィースが筒の先端の穴を手で塞ぐと同時に、その筒の中間より本の少し上で分岐して、新しい穴が開いた
「無駄なんだよ、川にいる限り、水流に乗って推力が得られる!」
川の男が礫岩を操作し、ウィースの口腔に9cmもの砂岩を咥えさせた!
「勝ったぁ!そのまま気道が塞がって魚の棲家になりな!」
ウィースが川の男の筒の先端に力を込めて押し込む、すると川の男の後頭部がグン!と下がった
「思ったんだよ、礫岩と砂岩とか、川の中から出たとか…どこか、川の中から、1箇所で取ったんじゃねぇかってさ…デケェ穴が、あるんじゃないかってさぁ…!そこを探ってたんだよマヌケがぁ!」
「ぶぼっ…!」
サクスムの首から下は、川底の穴に沈んでいた。
だが、頭だけは穴の外に出ている。
つまり首が、穴の縁に引っ掛かっている
筒の先端を掴んで、穴の中へ向かって力任せに押し込んだ!
サクスムの身体は穴の中にある。
だから、押し込まれた頭だけが下がる。
「このまま穴の淵を支点にして、テコの原理で首をへし折ってやるぜぇぇ!!」
「ま、待っ!」
バキッ!
川の男が纏っていた石が、水流に乗ってまた流れ始めた
「ふう…ぶち殺してやったぜ」
川底に佇む川の男の死体をそのままにして、河原の子供に駆け寄った
「あー…大丈夫か…?」
二人の子の顔を覗き込むと、抉り取られた皮膚がまた生え、血色も戻りつつあった
「あれ…なんか、早い?」
「私の力だよ。」
河原の隅に、中性的な顔つきの、まさに美青年と言った男が、反吐を吐きながら息を切らして、その端正な顔立ちを台無しにしながら休憩していた
「うぇっ…君が、川の男と闘っている間、治しておいた。あと2時間くらいでこの子は目を覚ますだろう」
「ああ、なるほど…どうも、ありがとう」
ウィースが川の男の方に向き直り、追い剥ぎをしようと近づいた
「さて…戦利品は神に貢ぐとしよ…う…か」
男の服のポケットを見ると、中手指節関節より先の、五本分の指が入っていた
「指…?誰のだ」
名札が貼られた。その札には、「ロッソ」と、雑に書かれている。




