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万能使いの巻き込まれ異世界冒険記  作者: シャミュナ
第1章 テラーク脱出編
4/91

スキル取得と演技

少し急展開だったかな……心配です

「なるほど、俺がいた部屋はこの城の客室の中で最奥の場所だったんだな」


 メイドに連れられながらも辺りをキョロキョロし、内部構造を探っていく

 この城は主に三つの館で区切られている、それを繋ぐ廊下が真ん中に設置されている。王室や謁見の場などの王館、メイドなどの従業員の館、俺達みたいな客をもてなす客の館。俺達は今、王の館にある大食堂に向かっている

 その途中、窓からこの国の街が見れたがなかなかにこの国は広いようであった

 今は夕方であり日も沈みかけの時間帯だ、そのためちらほら家に帰るものや出店で食べ物を買うものなどが遠目ながら見えた

俺は歩きながら街並みをしばらく見ていた


〈スキル 鷹の目を取得しました〉


「おわぁっ!!」


「え、突然素っ頓狂な声出してどうしたの加賀美くん」


「あ、あぁ。なんでもない気にしないでくれ」


 突然無機質な声が聞こえ情けない声を出してしまった。なんだいまの......


〈解 加賀美様がスキルを取得したため通知いたしました〉


 おっと、この声の主は俺の疑問に答えてくれるみたいだ。もしかしたらゲームとかであるシステムアナウンスなのかもしれんな。だがスキルを取得だと?確か〈鷹の目〉だったか、どんな効果なんだろう


〈解 スキル鷹の目はMPを少量消費することで遠くのものを見ることが可能です〉


 まさか、俺が街を眺めていたから取得できたのか?


〈解 その通りです〉


 スキル取得するの簡単過ぎるだろっ!?

 これはもしやあれか、どんなスキルがあるか分からないがそのきっかけになるような事をすればスキルが取得出来るのだろうか

 試しに気づかれないように貝塚に近づき驚かせてみる


「わっ!」


「きゃあ!な、なに!?」


「すまん貝塚、なんでもない。驚かせてすまなかったな」


 貝塚は話の流れが分からずクエスチョンマークを頭に浮かべている

 それはともかくだ、俺はどうやらスキルを取得したらしい


〈スキル 気配遮断、忍び足、不意打ちを取得しました〉


 この一連の行動で3つも取得出来るとは……、意外とこの世界はイージーモードなのかと疑ってしまう

 そういえばシステムアナウンスに聞かなくてもスキルの詳細は知れないのか?


〈解 可能です。ステータスを開いた後に詳細を見たいスキルに意識を集中すると閲覧可能です〉


 言われた通りステータスと念じ開いてみる


 加賀美 圭太

Lv.1

HP 150/150

MP 80/80

攻撃力 80

防御力 80

素早さ 80

器用 100

スキル 万能適正Lv.1 言語自動翻訳Lv.1

Aスキル 鷹の目Lv.1 気配遮断Lv.1 忍び足Lv.1 不意打ちLv.1

称号 巻き込まれし者 万能神の加護


 Aスキル?普通のスキルと何か違うのだろうかと思ったがすぐに分かった

 アクティブとパッシブみたいなものだろう、おそらくAスキルは任意で発動出来るもので通常のスキルは取得したらそのまま効果が続くみたいなやつだな

 さてさて、疑問も解消したしさっき取得したスキル詳細はっと


・スキル 気配遮断Lv.1

 自身の気配を遮断し相手から気づかれないようになる。索敵などと一部のスキルには無効


・スキル 忍び足Lv.1

 足音をほとんど消すことができる。戦闘中では攻撃の初動を悟られづらくする


・スキル 不意打ちLv.1

 バックアタック成功時のダメージが1.3倍される。クリティカル確率、状態異常付与確率が少し上昇


 スキル詳細を見てみると、意外と強かった。これはレベルが上がれば能力もその分強くなりそうな予感がする

 ただ問題はどうやってレベルが上がるかだな。自分自身のレベルは敵を倒していけば上がるだろうがスキルは分からない。

 そういえば、気配遮断の説明に索敵とあったな。周りを探れば取得出来るか?

 そう思い周りを探ってみるが特に何も起きなかった


(取得条件が違うのか?)


 まだ俺に敵意を持ってるやつがいないから察知出来ないのだろうか、それなら一応の納得は出来る


(ま、とりあえず今はいろいろと試してみよう)


 大食堂に着くまでの有用な時間活用が出来てにやける加賀美であった。それを見て瀬戸たちが気色悪いと思ったのは余談だろう



ーーー


「こちらが大食堂となります。中へお入り下さい」


 スキルについて試行錯誤して数分してたらいつの間にか目的地に着いていたようだ、皆がメイドに促されるまま席に座る


 この数分のうちに何個かのスキルを取得出来た

 それがこれだ


 加賀美 圭太

Lv.1

HP 150/150

MP 80/80

攻撃力 80

防御力 80

素早さ 80

器用 100

スキル 万能適正Lv.1 言語自動翻訳Lv.1

Aスキル 鷹の目Lv.1 気配遮断Lv.1 忍び足Lv.1 不意打ちLv.1 気配察知Lv.1 聞き耳Lv.1 鑑定Lv.1

称号 巻き込まれし者 万能神の加護


・スキル 気配察知Lv.1

 周囲に人の気配があるか察知できる。 MPの消費量によって範囲が広がる


 これは自分の存在と瀬戸たちの気配を意識してみたら取得できた。意外と便利そうだが、これはどこに誰がいるかなどの詳しい事は分からないという欠点がある


・スキル 聞き耳Lv.1

 周りの音や声を障害物越しでも聞こえるようになる。ただし自分よりレベルの高い相手には聞き辛い


・スキル 鑑定Lv.1

 見たいと意識を集中した対象物の詳細が見れる


 これは試しに瀬戸たちのステータスが見れないか試したところ取得出来た

 まだ対象物の名前、HP、MP、状態やスキル取得状況など一部の限られた情報しか見れないが、レベルを上げればもっと詳しく見ることが出来るだろう

 ちなみにメイドさんのステータスはこんな感じだった


 チェスタ

Lv.20

HP 260/260

MP 170/170

攻撃力 160

防御力 160

素早さ 150

器用 470

スキル 奉仕の心得Lv.8

Aスキル 護身術Lv.4

称号 メイド


 意外とレベルが高く、戦えるメイドさんのようだった。怖い怖い

 それにしてもLv.1でメイドさんのステータスをほとんど超えてる瀬戸たちは、やはり勇者と言ったところか。全く規格外の存在だな

 そんなことを思ってる間にも料理が運ばれてきた

 シチュー、白パン、肉など様々な料理があり、とても食欲を唆るものばかりだ

 最後に飲み物、おそらくフルーツ系のジュースだろう、が運ばれ「いただきます」の音頭を瀬戸が取った


「さて……と」


 とりあえず鑑定でもするか、と思い鑑定を発動する


 遅延毒入りのシチュー

 食べると30分後に毒状態になる


 ……うわぁ

 いくらなんでもここまであからさまな展開になるとは驚いたな。本当に毒を入れるとは、しかも遅延毒っていうのに王族の賢しさを感じたね

 試しに他の奴らのシチューも鑑定してみると


 高級食材入りシチュー

 食べるとしばらくの間ランダムでステータスが上昇する


 やっぱり俺だけかよ!

 くそ、流石にこんなテンプレなことはしないだろうと甘えていたな

 ここはファンタジーな異世界だ、そもそもテンプレが起きない確率のほうが少ないだろう

 何を期待してたんだ俺は……

 しかし、どうしたものか。瀬戸たちは美味そうに食べてるのに俺は未だに手をつけてない

 それを見て、部屋の傍らで待機しているメイドも徐々に不審な眼差しを送ってきている


 待てよ、いい事を思い付いた。少し賭けじみたことになるが悪くないな

 思い立ったら吉日だ、早速実践しよう

 まずはシチューを口に運ぶ、そのまま口に入れたまま咀嚼はしない

 口に含んだ時点で効く毒だったらアウトだがそうでないことを信じよう。一応ステータスを見るが状態異常には掛かってない、よしっ!

 俺はそこでスプーンをわざと落とし体を震わせる

 スプーンを落とした時点で室内にいる全員の視線を集めているがそれでいい


「ぐっ......、かはっ、くるっし……!!」


 床に倒れ込み口に含んだシチューを吐き、胸を掻き毟る動作をする。じたばたともがいているとようやく事を理解したチェスタや他のメイド、瀬戸達がが近付いてきた。メイドの1人は応援を呼んでいた


「大丈夫ですかっ!?」


「おい、加賀美!どうした!」


「大丈夫加賀美くん!?」


 うん、いい感じに騙されてくれているな

 メイドや瀬戸たちに心配されるが実際は問題無いんだ、むしろ元気だぜ

 騙すのが目的でもあるから悪いとは思わない、せいぜい騙されていてくれ

 そんな俺の状態を危険と思ったのか先ほど呼んでいた執事のような人物がやってき、肩を持ってくれる。


「失礼致します、お身体の調子が優れないようですので王族の専属治療士の元へ行きましょう」


 王族お抱えの治療士か、抱えるということは腕は良さそうだが……

 これからどこに行くか説明された俺は気を失い目を閉じた(フリをした)

 それを確認した執事はコソコソとメイド達に指示を出している


(ふむ、予定よりかなり早いですが毒が効いたのでしょう。当初の予定通り行動してください)


(((かしこまりました)))


 小声で話しているのだろうが、残念ながら聞き耳を発動している俺には丸聞こえだ

 流石に何をしてくるかは分からないが、今は上手いように事が運んでいる


(脱出までもう少しだ……!)


4/11 一部加筆修正

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