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■2024年6月9日

家を新築する際。一流インスタグラマーとして、映えだけを気にしたのが駄目だった。


冷暖房が効きづらい。収納がない。雨漏りする。何より排水の設計を失敗した。常に異臭がして、小さな羽虫が湧いている。


けど、めげるもんか。再びバズってやる。

「まず、この小バエは映えないかな?」


お題・インスタ映えする家



■2024年6月9日

「ご愁傷様です。故人様は『叱り葬』をご依頼しておりました」

「何です、それ」

「残された人へ説教を録音して、それを流すという。今回なら三時間分はありますね」

「あの人……最期の最期までマウント癖が抜けなくて、本当にウザい。あっ、その案は葬り去って、普通の葬式でお願いします」


お題・自分を叱ってくれる葬式



■2024年6月10日

「最近はどうも経営が苦しい癖して、人手が足りない。そこで居酒屋として新しいコンセプトを考えた。名付けて、スキルアップできる居酒屋だ!」

「スキルアップといっても何のスキル?」

「もちろん居酒屋のスキルさ。月謝を払うと、接客に料理といった勉強ができる」

「それはタダ働きじゃ?」


お題・スキルアップ居酒屋



■2024年6月10日

質素倹約を旨とする領主がいた。しかし蛮族の侵略に備えるため、砦を建てなければならない。そこで地元の石材を使おうとしたが、出るのは美しい石ばかり。このままでは絢爛豪華な砦となってしまう。領主は仕方なく、隣領から無骨な石材を運んだ。


おかげで、質素倹約にも金がかかると嘆いたのだった。


お題・美岩障朴



■2024年6月10日

街頭テレビに指導者同志が出た。演説をするらしい。

「我が国は経済的危機に陥っている。このままでは栄えある我が一族もみすぼらしい生活を送らねばならない。国民よ、より一層の……」


そこまで聞いて、飢えた人々は立ち去った。

「なんで俺らを苦しめる張本人のために頑張らないといけないんだよ」


お題・階段のヘルプ



■2024年6月10日

彼女が実は許嫁だったと聞いたのは、結婚直前だった。


彼女は僕が許嫁だと知り、近づき、親しくなり、時には誘惑し、こちらから告白させたという。そこまでやられたら、もう降参だ。


仕組まれた結婚だと人は噂するが。若い男なんてバカなもの。恋を仕組まれて逃げられる奴なんて、いないんだよ。


お題・仕組まれた結婚



■2024年6月11日

人気低迷に苦しむYouTuberが取った方策とは、定額配信し放題。定額で、常に配信し続けることだった。


数ヶ月後。

「そういや、あのYouTuberどうしたっけ?」

「不眠不休で配信やって倒れたらしい。ほら、今も昏睡状態のライブ配信やってる」

「これ周囲の人間もやりたい放題やってるな!?」


お題・定額使い放題YouTuber



■2024年6月11日

私はヒモと同棲している。酷い男だ。基本、家事はしない。たまに仕事でヘトヘトになり帰ったら、夕食を作ってくれている程度。小遣いもあげていて、それで私への誕生プレゼントを買ったりする。もう別れたい。


ただ私の自主性を尊重してくれる優しさもある。

「俺はいつだって別れてあげるからね」


お題・別れさせてくれない



■2024年6月11日

血気盛んな若き騎士が姫に結婚を申し込む。父王は結婚の条件に竜の討伐を言い渡した。


騎士の冒険は苦しいものだった。苦しみの余り、途中で恋が冷めてしまう。けど折角、竜も退治してしまったし、と結婚することにした。


そんな騎士に、父王は「その諦めこそ大人になるということだ」と諭した。


お題・暫途恋枯



■2024年6月11日

職業適性AIで、自分に合った仕事を判定してもらう。言われた通りに頑張ったが、どうも合わない。それで再び適性を判定してもらう。以後、適性があるという仕事になっては、合わずに判定してもらうということを何度もやった。


「結局、私に合った仕事は何なんだ」

「あなたの天職は転職です」


お題・コロコロ変わる判定

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