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脇役女子、奮闘します!〜冷酷な彼にデレて貰いたいんです〜  作者: 獅月
第二章

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最終話 私だけが特別

――土曜日


昨日そのまま室長の家に泊って、朝。


室長はいつも早起きで、私が起きると私の分の朝ごはんも用意してくれている。


「…おはようございます」

「おそよう」

「室長も冗談とか言うんですね」

「……」

「…?あっ!!」


無機質で殺風景で物が無い室長のお家。


それが…


綺麗な、ピンクのお茶碗


「買ってくれたんですか?」

「どこかの誰かさんがあらぬ事を考えて目を輝かしていたからな」


照れ隠しでそっけない言い方をするダーリン。


私は感激して…目が潤む。


「かわいいです」

「そうか」

「嬉しいです」

「そうか」

「ふっ…」


照れて三文字の返事しかしない。ついおかしくって…


笑顔になった。


「あれ?室長のお茶碗も…」


前に泊った時のお茶碗と違う。室長はお茶碗一つしか持たないのに…


「…夫婦茶碗ですか?」


よく見ると、私のピンクのお茶碗と色違い。


どうしよう…



朝からこの人にキュンキュンし過ぎて…



胸がきゅう〜っとなる。



「…今まで使っていたものは戸塚の家に置く事にする」

「はい!」


ぶっきらぼうに照れ隠しをするこの人に


私の気持ちは最高潮!!



これからも…

二人でお揃いの物を増やしていきたい。



✽✽


――月曜日


「金曜日はご馳走様でした」

「こちらこそ、楽しかったよ。ありがとう」


私と室長は二人揃ってCEOの自室にやってきた。


金曜日のお礼と…


「CEO、こちら秘書室全員からの結婚祝いです」


私は土曜日に室長とデートして、その時に買った物を渡す。


酔っ払っていても私はちゃんと主旨を覚えていた。

結婚祝いのリサーチ。


「奥様と沢山お話させて頂きました。ありがとうございます」

「こちらこそ。戸塚さんと沢山話せて楽しかったって言ってたよ」


プレゼントの品はお弁当箱。

奥様との話の中で私はしっかりと耳にした。


〝お弁当を持たせたいからお弁当箱を探している〟と。


「嬉しいよ、ありがとう。大切に使うね」


中を確認して微笑むCEO。


「あれから大丈夫だったみたいだね」

「え?…あ」


そ、そうだった。金曜日は皆の前で…


「黒崎くんも誤解されやすいからねぇ」

「…実務に関係ない話は慎んで下さい」


含みを持たせた言い方のCEOにピシャリと言い放つ私のダーリン。


「CEO、ご結婚おめでとうございます」


そう言って私達はCEOの自室を後にした。





「奥様が同じ物を食べてると意思疎通がしやすくなると教えて下さったんです」


CEOの自室から私達が仕事をする秘書室に戻る最中、私はダーリンに話しかける。


「〝同じ釜の飯を食う〟と同じで、家族でも一人はお惣菜、一人はパンみたいな別々の物を食べてると〝分かり合えない〟〝通じ会えない〟って事になって行くそうなんです」


CEOが塚本部長に捕まっていた最中、私はずっと奥様と話をしていた。


「気持ちに寄り添いたいなら同じ物を食べるといいそうですよ」


私は室長に向かって微笑む。


「それで、どうしろと」

「でーすから!ちょっとここで待ってて下さい!皆に見られるといやでしょ?」

「…まさか」

「ふふっ」


私は駆け足でロッカールームに行って、室長の元へと戻った。


「じゃーん!愛妻弁当でーす!」

「……」

「あれ?感激しないんですか?」

「…」

「室長ならてっきりまだ妻ではない!とか言うかと思ったんですけど…」


室長の〝まさか〟の通り、私は作ってきたお弁当を室長に渡す。中身は全て私のお弁当と同じ。


「…突っ込み所がありすぎる」

「えー?」

「まず…この入れ物は…」

「あ、CEOのと型違いです」


CEOの結婚祝いのお弁当箱。この仲良しコンビは同じ物がいいだろうとデートの後でこっそりと買った物だ。


「だけど、私とはお揃いですよ!」


そして室長と同じ物を私も買った。

つまり、私と室長は全く同じ物。そしてCEOはそれの型違い。


天然素材のいいお品。これから沢山使うんだ!



「…あれ?室長、リアクション下さーい」


テレ屋な室長はCEOと型違いと知ると照れ隠しをすると思ったんだけど…


固まってる。


「これから毎日、私の手作り弁当を食べて下さいね!」



今だにフリーズしているのを尻目に

にっこりと最愛のダーリンを見て微笑んだ。




✽✽


「…あれはなんだ」


昼休みを終え、空になったお弁当箱を室長から受け取ると、わなわなと震えていた。


ここまでは想定通りである。


「えー?海苔好きですよね?」


室長の家に泊まった翌日の朝食、いつも室長はご飯と海苔のコンビである。


だから、お弁当もそうしたのだが…


「海苔の形状だ」

「あ、分かりました?」


(私としては愛妻弁当なんだから!)


だから、海苔はしっかりとカットしてご飯の上に乗せた。


ハートマークと〝LOVE〟の文字を。


「作るのとっても楽しかったです。明日も楽しみにしてて下さいね」

「お前も仕事をしている身だ。もう作るのはやめなさい、手間になる」

「ぜーんぜん、苦ではありませんから」


私の作ってきたお弁当を食べてくれた。

…それだけで私の気持ちは最高潮!


「お礼に〝真紀子、愛してる〟って言って下さい」


調子に乗っておねだりする。きっと言わないだろうけど。


「〝真紀子、愛してる〟」

「!!!」

「…おもしろい顔だな」


そう言って室長は微笑む。



――私しか知らない、笑顔で。





無機質で無表情。鬼と噂される氷の室長。

彼は今、人生で初めて


デレる練習を



私でしている。



――それは、私だけが特別だから。



【完】

書き終えました〜!ご覧いただきありがとうございました!!


室長がなんとも難しいキャラで…途中書けないかも…と落ち込みましたが(^_^;)


それでも、沢山の素敵な作家様や作品がある中で、私の作品にブックマークをして下さっている方、読んで下さる方がいた事に心動かされ、とても勇気づけられ書き上げる事が出来ました。


本当にありがとうございました。


今の所、続きは考えておりませんのでこれにて完結となるかと思います。

また続きが降臨すれば続編か短編を書くかもしれませんが…


ここまで読んで頂き、心から感謝申し上げます。

ありがとうございました♡♡

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