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異世界ダンジョンRPG+H 転移先が魅惑のおじさんボディでした  作者: 七渕ハチ


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3/3

第3話 頼めば存外ヤらせてくれる、ハーフエルフ

 寂れた洋館の前に立つ夢を見た。


 周りは深い森で動物の鳴き声がよく聞こえる。重い身体で歩くと若い三人組に出会った。剣と弓、杖をそれぞれが持つ珍妙さ。革の服にローブ姿は、まるでコスプレだ。


 事情を話したところ、マレビトではないかと教えられた。ごく稀に別世界から迷い込む者が現れるらしい。そんなバカなとの疑念も、ゴブリンが現れては信じざるを得なかった。


 親切に町へ案内してもらい役所で水晶玉に手をかざす。お前のジョブは異邦人と言われ、それがマレビトの証なんだそう。色々と質問を受けたあとに、41歳のおじさん扱いで住民票が発行された。


 気持ちは18歳でモンスター退治への興味が湧くも、ぽっこりお腹で自信を失う。元の世界に帰る方法を知る人はおらず、生きるために仕方なく酒場でバイトを始めた。


 平凡な高校生活を終えたばかりで選択肢は限られる。接客に汗を流す日々を送ると迷惑な連中が騒ぐのも珍しくない。頭を下げて適当にあしらえればいいが、中には厄介なケースが存在した。


 酒で酔うと気が大きくなるものだ。同僚の女性が絡まれてヘルプに行くと顔面パンチで一発ノックアウト。病院に運ばれ涙で枕を濡らす。


 普段から武器を握ってモンスター相手に命をベットする荒くれ者たちだ。おじさんには勝てない。しかし、暇に鑑定を繰り返してジョブの重要性に理解が深まった。


 とにかく、レベルを上げれば肉体の強度は上がる。現状の生きづらさに決意を固め、戦いへ身を置くことにした。




 ◇




 目が覚めて夢の内容にため息をつく。度々、この世界に訪れた頃を思い出し憂鬱な気持ちになった。


「んむぅ……」


 ただ、同じベッドで寝転ぶエビネを見ると元気が出た。掛け布団も蹴って一糸まとわぬ姿を晒す。胸も尻も肉付きがいいのに腹は太過ぎず細過ぎず。抱き心地が抜群のプロポーションだ。


 肌を撫でると寝言が漏れる。精神年齢18歳、肉体年齢41歳での卒業はさすがに予想できなかった。


 祝杯を上げた流れで致すことに成功したが。頼めば存外ヤらせてくれるというか、要はドエムなんだな。おじさんを受け入れる心の広さは助かる。


 この身体でも息子の調子は上々だ。始めから色情家のジョブを覚えていただけはある。


「んぁ……おはようございます……」


「おはよう」


 寝ぼけた顔はすぐにふひひとなり、散らかるパンツを拾うと申し訳なさそうに穿いてブラジャーを着ける。


「ど、どうぞ……」


 そして、こちらのパンツも拾って穿かせてきた。介護かよとのツッコミは抑え、気恥ずかしさに任せる。これも性癖とは闇が深い。


 着替え後に荷物をまとめて部屋をあとにする。この宿は今日で引き払いだ。フロントで鍵を返すと主人かスタッフだかに呆れを含む視線をもらう。


「あんまりうるさくされると迷惑だ」


「すみません」


 何のことかは言わずとも分かる。後ろに隠れるエビネの嬌声が原因だ。服を引っ張られて外に出るが恥の概念はちゃんと持つんだよな。


「サネカズさん、夜は静かにしなきゃダメですよ」


「気をつける」


「い、いえ! わたしの喘ぎが大きかったんです! ごめんなさい!」


 人のせいにしておいて謝るのが早い。それは、お前だこの野郎とDVパンチを期待されてた?


 恩の押し売りにも限界はあるし。有能ジョブを囲うため、多少のプロレスには付き合うか。まぁ、センシティブなワードを叫ぶのは控えてほしいが。隣を歩くのはおじさんだぞ。


「あれ、どんくさエルフじゃん。生きてたんだな」


 声に注目を集めたのか三人組が近づいてきた。


【対 象】モクト♂

【年 齢】18歳

【種 族】ヒューマン

【ジョブ】剣術士Lv1


【対 象】パイク♂

【年 齢】18歳

【種 族】ヒューマン

【ジョブ】槍術士Lv1


【対 象】グミ♀

【年 齢】18歳

【種 族】ヒューマン

【ジョブ】弓術士Lv1


 実力は同程度だ。暴力沙汰が起きても病院送りは回避できるな。


「そこのおっさんに助けられたのか?」


「うぅ……」


 おそらく、エビネを見捨てたやつらだろう。


「戻る気があるなら可愛がってやるぞ」


「いえ、もうサネカズさんの肉便器なので……」


「は? あー、うん……可哀想なやつ……」


 謝ったらどうだと責める前に、ドン引き発言で三人組が離れていく。


「おじさんを鬼畜にするのはやめてください」


「可哀想なわたし……ふへっ……」


 聞く耳持たずに浸ってるし。


「あの感じで、よく襲われませんでしたね」


「えっと、一度覗いたんですけど。グミさんが二人のお尻を弄る係みたいで。ずっと輪の外でした」


「なるほど……」


 ドエムにドエムは相性が悪いか。そんな話をしながら、テラス席がひしめくエリアで朝食と洒落込む。BLTのサンドイッチなど味とメニューに不満はなかった。


「わたしはミステリアスバーガーとチキンナゲット、マジカルポテトにホットドッグ、ふんわりプリンパンも美味しそうですね……」


 エビネの注文だけで腹が膨らむ。


「あ、これは激しい運動のせいでペコペコなんですよ! サネカズさんがパンパンするから!」


 ペコペコだパンパンだ、うるさくて困る。祝勝会でも相当食べてたし。燃費の悪さも、むっちりボディの秘訣か。

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