とはさんの絵心教室 ~容赦ない同僚のコメントを添えて~ その3
さて、『オリンピックの絵を私が描いて、どの競技かあててみよう』シリーズ。
いよいよこのオリンピックのお話は今回で最後でございます。
まだ描いた作品はいくつか手元にあるのですが、当時の彼女らのコメントが思い出せない&残っていないのですよね。
そんな作者の残念な記憶力を鼻で笑いながらまいりましょう。
では本日一つ目はこちら! ばばん!
はい、フェンシングですね。
このフェンシングという競技は、第一回のアテネオリンピックから途切れることなく実施されている競技の一つでもあるそうです。
そんな雑学を皆さまと共有しつつ、進めてまいりますよ。
なお、今回も会話にてお楽しみいただきましょう。
イチカ「ハイ分かった! おじいさんが杖をもって散歩にGO!」
とは「イチカさん、冷静に考えてください。ルール説明してありましたよね? オリンピックの競技当てですよ。そもそもこんなおじいさんが街を普通に歩いてたら引くわ。こんなマスクやばいでしょうに!」
分かっていた。
分かっていたとはいえ、一発目に当ててもらえないどころか競技ですらないのか。
そんな失望を抱えながら、私が入れたツッコミにフユミが参加してきます。
フユミ「いやぁ、でもよく聞くじゃん。『顔には歴史が刻まれる』ってさ」
とは「顔の皺ちゃうよ! これメッシュだから! 競技用のマスクだよ! 誰が上手いこと言えと!」
当ててもらえないのが悔しい。
でもそれ以上に、私より上手いこと言われている悔しさが勝っていたことが今でも思い出されます。
……おっと、話がそれてしまいましたね。
では次の作品にまいりましょう。
前回のお話で描いた卓球の際に、同僚たちからは「競技を当てたいのに競技名が書いてあったらつまらない。だから絶対に書くな」と言われました。
でもまぁ、華やかな雰囲気や、笑顔でする競技。
こちらのイラストには、こんなビックヒントをばっちりと入れておきましたからね。
さすがに彼女らでもわかることでしょう。
そうです、こちらは新体操ですね!
私が答えを書かずとも、こちらを読んでくれている皆さまにはすぐに分かったことでしょう。
……ですよね?
……さ、さて。
では同僚たちの反応をどうぞ。
イチカ「ねー、この人って、土星なんでしょ? 輪っか付いてるー」
フユミ「土星にプラスして、さらに片腕だけポパ〇やん。あと、腫れた腕の怪我を押しての出場は大変だったろうね」
とは「いや。腕のは日の丸だし、フープやから土星ちゃう。片腕が太くなって〇パイ化したのは、急いで描いたという私の純粋な画力ミスだわ。そこは謝るよ、ごめん」
限られた昼休みの時間内に見てもらわなければいけない。
その焦りが、ほうれん草大好き水兵を片腕のみ召喚してしまったという事実は否めません。
♪ててぇ~て、てーてーてーという、たぶん私と同世代の人にしかわからないマッチョ水兵さんのテーマソングを頭の中で流しながら、私は彼女たちに問いかけます。
とは「そもそもさ、人は土星にならないよね?」
イチカ「え? だってさ、土星だから周囲が小爆発を起こしているんでしょ?」
とは「違うよ! 華やかな雰囲気を出すためにキラキラを描いたんだよ!」
皆さんはご存じですよね?
新体操に爆発要素など、一切ないということを。
流れる音楽に合わせしなやかに舞い、道具と一体化したような華麗な演技を観客に見せる。
美しさと芸術性を楽しむものだと耳にすることはあれど、爆発音など私は聞いたことはございません。
口を開きかけたその時、「一時になりました。ニュースをお伝えします」というアナウンサーの声がテレビから聞こえてきます。
フユミ「はい、お昼終了~。とはも爆発はほどほどにね~」
とは「いや、『ほどほどの爆発』ってなんだよ。そもそも私、爆発なんてしないからな!」
イチカ「はいは~い、とはちゃん。午後からも頑張って爆発してね~」
とは「してないよ! 午前も午後もしてないからね?」
イチカ・フユミ「「とは! えい・えい・ぼーん!」」
とは「そんな『えいえいおー!』のアレンジいらないよ! やっぱ最後は爆発させるんかーい!」