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小説を書いたことないので、AIになろう系小説を書かせてみた 〜気まぐれAIのカフェイン転生が、俺の人生を変えた件〜  作者: U2U


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【第7話】迷いの森に、道なんてあるわけない(後編A)

◆◆◆


迷いの森を抜けて西へ。そう決めて進んだ結果、俺たちは「終わり」に突き当たった。

目の前の空間が歪み、世界が裏返るような感覚に襲われた。

俺たちは思わず目を閉じた。

次に目を開けた時、そこにあったのは「森」ではなかった。


「……な、なんですか、これ?」


リィナが震える声で呟く。

俺もまた、言葉を失って立ち尽くしていた。


そこには、何もなかった。

木も、草も、土も、空さえもない。

ただひたすらに、白い。


雪原のような白さではない。光の白さでもない。

絵の具を塗る前のキャンバスのような、あるいは文字が1つもない白紙のような、完全なる「無」が広がっていた。

足元を見ると、俺たちが立っている場所で、森の地面がスパッと切り取られている。


その先は、この白い虚無に続いていた。


直也「……世界が、ここで終わってる?」


背筋が粟立つ。

断崖絶壁のほうがまだマシだ。そこには「落ちる」という物理法則がある。

だが、この白さは違う。ここに進めば、落ちることもなく、ただ自分が「いなくなる」だけのような気がした。


ゼピュロス「わぁー!真っ白だー!ねぇマスター、これ雲の上かな?」


ゼピュロスだけは、この異常な光景にはしゃいでいる。彼女の辞書に「恐怖」という文字はないらしい。


直也「違う、ゼピュロス。絶対にそこへ入るなよ。戻ってこれなくなるぞ」


俺が釘を刺そうとした、その時だった。

目の前の白い虚無が、ゆっくりと蠢き始めた。

音もなく、風もなく。

ただ、白い絵の具が混ざり合うように、空間そのものが盛り上がっていく。


リィナ「直也さん……何か、出ます!」


リィナが杖を構える。

やがて、その「白」は一つの巨大な人型を形成した。

身長は五メートルほどだろうか。

目も口もない、のっぺりとした巨人の像。


その体は濃密な霧、あるいは雲のようなもので構成されており、ゆらゆらと輪郭を揺らめかせている。


ALMA『警告。前方に高密度のエネルギー反応。敵性存在と推測されます』


直也「……この先に行かせないための、番人ってわけか」


この「継ぎはぎの領域」を隠蔽し、迷い込んだ者を排除するための防衛機構。

巨人は一歩、また一歩と、音のない足音を立ててこちらへ近づいてくる。

その威圧感は、以前戦ったオークや盗賊の比ではなかった。

感情がない。殺気すらない。


ただ「邪魔なものを消す」という機能だけが、その巨体に満ちている。


ゼピュロス「でっかーい!でも、邪魔するならぶっ飛ばしちゃうよー!」


ゼピュロスが地面を蹴った。

彼女は大剣を振りかぶり、緑色の疾風となって巨人の懐へ飛び込む。


ゼピュロス「とおっ!『ゲイル・スラッシュ』!!」


渾身の一撃。

風の刃を纏った大剣が、巨人の胴体を真横に薙ぎ払った。


ズバッ!


手応えのある音が響き、巨人の胴体が上下に分断される。

ゼピュロス「やったー!一丁あがりー!」


彼女が着地し、Vサインを決める。

だが、俺の目は釘付けだった。


直也「……いや、効いてないぞ!」


斬り裂かれたはずの巨人の胴体が、霧のように揺らめいたかと思うと、瞬く間に元通りに繋がってしまったのだ。

傷跡ひとつない。ダメージを受けた様子すらない。


ゼピュロス「ええっ!?なんで!?今、絶対真っ二つにしたのに!」


ALMA『解析。対象は物理的な実体を持ちません。霧や煙を剣で切っても意味がないのと同様です』


直也「物理無効かよ……!一番厄介な相手だ!」


巨人はゼピュロスを気にする素振りも見せず、ゆっくりと腕を振り上げた。

その動きは緩慢だ。避けるのは難しくない。

だが、その腕が、近くにあった「ねじれた木」に触れた瞬間。


ジュッ。


何かが蒸発するような音がした。


直也「……っ!?」


巨人の腕が触れた部分が、ゴッソリと消滅していた。

折れたのではない。燃えたのでもない。

まるで、そこにあった絵を消しゴムで消したように、木の一部が「白い虚無」に変わっていたのだ。


リィナ「き、木が……白くなっちゃいました……」


直也「……消されたんだ」


俺は戦慄した。

あれは攻撃じゃない。

この世界にとって「不要なもの」を、強制的に白紙に戻す力だ。


もし、あれが生身の人間に触れたらどうなる?

肉が裂けるとか、骨が砕けるとか、そんな生易しいことじゃ済まない。


俺という存在そのものが、この世界から「なかったこと」にされる。

巨人はゆっくりと、だが確実に、俺たちの方へ向き直った。


俺は反射的に半歩下がった。

だが、その動きが僅かに遅かった。

白い腕の先が、俺のジャケットの裾をかすめる。


ジュッ。


布が白くなり、糸くずすら残さず消えた。

冷たい空気が肌に直接触れ、背中が一気に凍りつく。


直也「……今の、見たか。触れたら終わる」


そののっぺらぼうの顔が、無言で「消去」を宣告しているように見える。


直也「ゼピュロス!リィナ!絶対に触れるな!触られたら終わりだぞ!」


ゼピュロス「ええー!?斬っても効かないし、触っちゃダメなんて、どうすればいいのさー!」


ゼピュロスが空中に退避しながら叫ぶ。

彼女の風の魔法も、物理的な衝撃を与えるものが主だ。霧が相手では決定打にならない。


直也「待て。まず正体と“狙う対象”を掴む」


巨人が腕を伸ばしてくる。


俺たちはジリジリと後退した。

だが、後ろは「同じ景色が続く迷いの森」。前は「全てを消し去る白い巨人」。

完全に詰んでいる。


直也(考えろ……。あいつは無敵じゃないはずだ。何かしら『理屈』があるはずだ)

俺は必死に頭を回転させた。


物理が効かない。触れたものを消す。その体は霧でできている。

なら、その「霧」を構成している正体は何だ?

ただの水蒸気か?それとも、魔力そのものか?


ALMA『直也さん。対象の構成要素について、詳細なスキャンが完了しました』


直也「……報告してくれ。簡潔にな」


ALMA『肯定します。対象は生物的な実体を持たず、この空間の「空気を縛り付ける力」によって形を保っています。いわば、空間にへばりついた「頑固な汚れ」あるいは「淀み」の集合体です』


その言葉を聞いた瞬間。

俺の脳裏に、一つの突拍子もない作戦が閃いた。


直也「……汚れ?淀み?」


俺は隣にいる、最強の「清掃員」を見た。


直也「リィナちゃん。君の出番かもしれない」


リィナ「え?私ですか?」


直也「ああ。あいつは怪物じゃない。ただの『汚れ』だそうだ」


俺はニヤリと笑った。

このふざけた世界には、ふざけた理屈ロジックで対抗するしかない。


直也「ゼピュロス!戻ってこい!作戦変更だ。あいつを『掃除』するぞ!」


ゼピュロス「掃除?戦うんじゃないの?」


直也「戦うんじゃない。綺麗にするんだよ」


俺の声に、二人が顔を見合わせる。

白い虚無の淵で、俺たちの反撃が始まろうとしていた。


◆◆◆(Aパートここまで)◆◆◆

次回は2/10(火)更新、後編Bパートになります。

7話完結編です。

お楽しみに!

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