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小説を書いたことないので、AIになろう系小説を書かせてみた 〜気まぐれAIのカフェイン転生が、俺の人生を変えた件〜  作者: U2U


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【第7話】迷いの森に、道なんてあるわけない(前編B)

◆◆◆


俺の抱えた頭痛などどこ吹く風で、リィナは鼻歌交じりに鍋を取り出した。


「さぁ、美味しいシチューを作りましょう!毒消し草はないですけど、私にはこれがありますから!」


彼女は杖を振り上げ、毒々しいキノコが満載された鍋に向かって詠唱を開始した。


リィナ「美味しくなーれ、きれいになーれ!毒とか苦味とか、お腹壊しそうな成分、えいっ!」


瞬間、鍋の中がカッと白く発光した。

リィナの生活魔法「お掃除」だ。

物理的な汚れだけでなく、彼女が「不要」と認識した概念すらも拭き取る、世界のことわりを『頑固なシミ』扱いする暴挙。

光が収まると、そこには……依然としてド紫色で、不気味に泡立つ魔女の鍋のような物体が完成していた。


直也「……リィナさん?見た目が、ビフォーアフターで変化なしなんですが」


リィナ「完璧です!毒素と『嫌な味』だけをピンポイントでお掃除しました!見た目は……あ、うっかりしてましたね」


ゼピュロス「わーい!いい匂い!いただきまーす!」


止める間もなく、ゼピュロスが鍋に顔を突っ込み、猛烈な勢いでその紫色の液体を啜り始めた。


ゼピュロス「んー!うまーい!これ、見た目は最悪だけど味は最高だよマスター!」


直也「嘘だろ……?味覚センサー壊れてないか?」


俺は震える手で木のスプーンを持ち、紫色の液体をすくった。

鼻を近づける。


……匂いは、驚くほど芳醇なクリームシチューだ。


だが、視覚情報は全力で「これは毒物だ」と警鐘を鳴らしている。

意を決して、口に運ぶ。


直也「……っ!?」


美味い。

悔しいほどに美味い。

濃厚なミルクのコクと、野菜のような甘み。毒々しい見た目からは想像もつかないほど、優しく洗練された味が口いっぱいに広がる。


ALMA『補足。リィナさんの魔法により、毒性および雑味という「概念」そのものが除去されました。結果、栄養価だけが高い完全食へと変貌しています』


直也「……美味いけど、脳がバグりそうだ」


視覚と味覚の戦争。


俺はこの世界の「正しさ」が生み出した矛盾の味に、胃袋を掴まれながら戦慄していた。


◆◆◆


食後。

俺たちは荷物をまとめ、いよいよ出発することになった。

だが、ここで問題が発生した。


ゼピュロス「えー、歩くの?めんどくさいよー」


直也「文句言うな。地図がないんだから、慎重に進むしかないだろ」


ゼピュロス「だってこの森、どこまで行っても同じ木ばっかりで飽きるんだもん!ねぇマスター、風に乗っていこうよ!私が運んであげる!」


直也「却下だ。お前の制御で空なんて飛んだら、墜落死するか、木に激突してミンチになる未来しか見えない」


ゼピュロス「大丈夫だって!『ふんわり』運ぶから!リィナちゃんもその方が楽だよね?」


リィナ「はい!空のお散歩、楽しそうです!」


直也「リィナまで……待て、やめろ、嫌な予感が――」


俺の制止は、巻き起こった暴風にかき消された。


ゼピュロス「それじゃあ出発進行ー!『ストーム・フライト』!!」


直也「名前が『ふんわり』じゃねぇぇぇ!!」


視界が反転した。

体が浮き上がったかと思うと、次の瞬間には洗濯機の中に放り込まれた靴下のように、天地がわからぬほどの回転が襲いかかってきた。

ゼピュロスの風は、優雅なフライトなどではない。

ただの局地的な竜巻だ。


直也「ぎゃああああああ!!」


リィナ「わぁー、すごいですー!目が回りますー!」


ゼピュロス「あはははは!速い速い!障害物なんて関係なーい!」


木々の枝が頬をかすめ、森の景色が緑色の流線となって後方へすっ飛んでいく。

G(重力加速度)が胃の中の毒キノコシチューを逆流させようと暴れ回る。


ALMA『警告。直也さんの三半規管が限界値を突破しました。嘔吐まであと10秒』


直也「おろして……頼むから、おろしてくれぇぇぇ……!」


数分後、あるいは数時間後。

俺たちは森の少し開けた場所へ「不時着」した。

ドサッ、と地面に投げ出される。


直也「……オ゛ェ……」


ゼピュロス「到着ー!どう?歩くより全然速かったでしょ?」


リィナ「ふふ、ちょっと髪が乱れちゃいましたね」


ピンピンしている二人を尻目に、俺は大地に這いつくばり、回る世界と格闘していた。

このパーティが既に迷走していることだけは、確かな事実だった。

俺は霞む視界で、前方に広がる景色を見た。


そこには、奇妙なほど同じ形をしたねじれた木が、まるでコピー&ペーストされたかのように無限に並んでいた。


直也「……なんだ、ここ?」


生理的な吐き気が、別の種類の「悪寒」へと変わる。

俺たちの冒険は、まだ始まったばかりだ。



◆◆◆(前編ここまで)◆◆◆

次回は中編のAパートになります。

お楽しみに!

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