それぞれの事情
その後もラー達から色々と話を聞き、聖戦当時の事を詳しく聞けた事に関して納得するユキオやユウスケ達、天界では若いマオとガイアもそんな事があったと今まで知らなかった様で、経験と勉強不足を嘆いていた。
「それは仕方がない事なのよ!過去の争いの傷跡が残っている者も居るし………なによりダークエルフが生まれたのは魔界に対抗するために当時の天界が判断した事だし」
嘆く二人を擁護するミカエルもあまり思い出したくない記憶の様で、実際に己の世界を守る為に目を瞑りたくなるような事もしてきたと語った。
「だから、争いでなく互いに手を取ろうと言う考えに変わったのさ」
険しい表情でため息をつくサタンもミカエルの気持ちが理解出来、四神の青龍達も何やら思い詰めた表情をしていた。
おそらく、先日話していた彼らの現在の状況と重なっているようでユキオには、そんな彼らの歯痒い気持ちが伝わってきたが、今はそっとしておくことにした。
ただ、いずれもその事で何かするべきだと思っていた。
それが家族になってくれた彼らの恩返しだと感じているから。
「それに~!天界がダークエルフを生み出してくれなかったら俺はマオ姉ちゃんに会えなかったしね~!むしろ、喜ばしい事ばかりだよ!」
暗く重苦しい空気を笑い飛ばすユキオにマオの心にあったつかえが無くなっていくのを感じ、改めてこの人と巡り合えて良かったと心底思い、涙が溢れてきた。
「ユキー!私達はどうなのよ〰️」
そう言って何か言いたげな白虎が後ろから抱き締めるとユキオは笑顔で返事を返した。
「もちろん、白姉ちゃん達に出会えた事も感謝してるよ!将来、奥さんになってくれるし明るい未来しか見えないよー!」
手を広げて大々的に宣言すると白虎は嬉しそうに頷き、マオと朱雀も同じく頷いていた。
「人とその他の種族の間に子供って出来るの?」
ふと、そう思うユウスケに彼を膝の上に座らせているミカエルからは「わからない」と返事が返ってきた。
「今日の所はこれで話は終わりか?」
座っていた話を聞いていたラードは、話の区切りが付いたと感じるとおもむろに立ち上がり、ユキオに視線を向けていく。
その視線にユキオも彼が何をしたいのか察し、白虎に離れるように伝えるとユウスケ達から距離を取るように二人は歩きだした。
「相変わらず、好きだねぇあの単細胞は」
呆れた様子の神龍は興味がなく、マオや白虎達の所に移動するとユキオについてあの子がどんな感じの子なのか聞いてみる事に。




