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神祇 ─じんぎ─  作者: 高石童話本舗
さがしものと
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ろうかにて

「ひめ……さま……」


「うはぅ……っ!!?」


「ひめ……さま……」


「ちょっと幸介ぇ!!! 冗談やってる時じゃないよっ!?」


「ごめん……なさい……」


悪ノリした幸介を、珠衣があたふたと叱りつけた所、当人は“しゅん……”と項垂(うなだ)れてしまった。


それを見届けた彼女は、片方の腕がつなぎ止める幼なじみへと、意見を求めた。


「……それで? どうする? は、入ってみるの?」


「いや……。 その必要は無いんじゃない?」


これに応じた望月が、ゆるい挙動で(かぶり)を振ってみせた。


親指の付け根を使って眼鏡を正し、沈黙に徹するドアを観察する。


(くだん)の女子生徒は、廊下(ここ)でその声を聞いたんだろ?」


「う、うん……」


言ったそばから、ふたたび恐怖心が首をもたげてきたのだろう。


わずかに汗ばむ幼なじみの掌を、ギュッと握りしめて、それを頼りに意見を述べる。


「ここで待っていれば、なにか起こるかも知れないぞ……?」


「な、なにかって……?」

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