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神祇 ─じんぎ─  作者: 高石童話本舗
さがしものと
90/1823

熱中してたのに

「あ……っ」


「お? どうしたよ?」


今更ながら、この友人に対し、そんな(ひょう)を覚える史の眼前。


ほそい背中が、不意に硬直した。


「………………」


いまの今まで、あれほど揚々と進んでいた足が、いまは静かに停止している。


前方をジッと注視する後ろ姿が、なんとなく“ワナワナ”と、小刻みに震えているようにも見えた。


「いや……。 あのー……、なんていうのかな? あははは……」


「どうしたの……?」


「まさか……、なんか出たとか?」


各々(おのおの)、固唾(かたず)を飲んで見守る中。 ゆったりとした動作で、望月が一同のほうへ向きなおる。


そうして、ガラにもなく愛想笑い。


こんな申し出を、静々(しずしず)と述べた。


「よかったら、私も仲間に入れてくれないかな? その……」


(はか)らずも、史が中心になる形で、ひとかたまりの(てい)をなす各々(おのおの)の様子。


それを示しつつ、頬をなでなで。


「いや……、あははは! はぁ……。 えっとな? ちょっと、限界みたい」


ふとした瞬間に、自分の世界を脱したことで、唐突に目が醒めたのだと思う。


同時に、内面の図式が、きれいに反転してしまったのか。


恐怖>興味。

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