8話 七魔
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<(_ _)><(_ _)><(_ _)><(_ _)><(_ _)>ドンッ
ピーッ!ピーッ!ピーッ!
頭の中で、俺の危機察知スキルが眠気をぶっ飛ばす大音量で反応した
「あたしの催眠魔法が効いてない!?」
「催眠魔法?」
「めんどうな事になったわね…仕方ない、
ここで殺してあげる」
「な、殺す?!」
すると、女の背中には漆黒の羽、そして尻尾が出てきた
(瞳の催眠魔法、羽、しっぽ…)
「あんたサキュバスか……」
「ふふっ、その通りよ!さあ諦めて、私に精気を吸い尽くされなさい!」
サキュバス、、、ここ人族大陸の反対側にある
魔大陸に生きる魔族の1種、
男の精気を吸い取ることで成長し強くなる、
そのため
その容姿はとても美しく……とてつもなくエロい、催眠魔法で眠らせ寝ているうちに精気を吸い取るらしい、
だが少数種族で群れない種族のはずだ、ここには少なくとも10人はいた、おそらく催眠魔法で集めた
人間か、まあ成熟したサキュバスが10人もいたら
確実に俺は死ぬな…
「しかも私はただのサキュバスじゃない、、
私は魔王様直属の幹部《 七魔 》が1人、
ベルナルディーナ=アベール よ!!
人間!恐れおののきなさい!! 」
(は?七魔?なんだそのヤバそうな名前!?
これ…俺死んだんじゃね?
うん、すまんなライル、俺は逃げる!)
ーボブッ
俺はすぐさま煙幕を張り、部屋の窓から飛び出した
「ま、待て!にげるなぁ」
店を出た俺は走りだした
ーードンッ
「ゔっ……いってえ…す、すみません」
「いったぁ…ちゃんと前みなさいよぉ…」
(ん?この声聞き覚えあるぞ?)
そんな事を思いながら、ふとぶつかってしまった
相手をみた
「お、、、おい、なんで、、お前らがいんだよ、」
最悪だ、、、俺がぶつかってしまった相手は、ここにいるはずのない、俺のパーティメンバーだった
「あっ、、アル!やっと出てきたわね!」
「アルさん……その…ご、ごめんなさい」
リアはまだしも、エヴィに見られてしまった、
今後1ヶ月はこのネタでいじられるのは確実、、
「って、この話はあとだ!やべぇやつが……」
「なによ、何やらかしたのよ……お金がないなら貸してあげるわよ?」
「ちげーーよ!!」
「ふふふっ、みーつけた♡」
「き、きやがった、、エヴィ、リアあいつは魔王直属の幹部《七魔》の1人のサキュバスだ、、」
「そう!私はベルナルディーナ=アベール、、
魔王直属幹部、《七……」
「何言ってんのアル?あの羽と尻尾をみたら、サキュ バスってのは分かるけど…
そんなすごいやつが、あんな変な格好でこんな所うろつく訳ないじゃない、ただの露出魔よ」
「そうですよアルさん、どう見てもあの人はただの変態さんです」
「…」
(うちのポンコツ共が《七魔》とかいうヤバそうなやつ相手にとんでもない事いいだしたぞ、、、
終わりだ、、、まちがいなく殺される、、
ほらサキュバスが今に飛びかかって来そうなぐらい顔を真っ赤にして…………恥ずかしがってる??)
「ち、、ちがう、これは男を誘惑し、精気を奪い取るためであって、、
私はけして露出魔などでは、変態などではない…」
「なに、そんなカッコしてどうどうと嘘ついてんの よ、、まぁ別に私も人の趣味に口出しする気はないけ ど、そうゆうのはお家で1人でやるものじゃない?」
「はい、いくら趣味とはいえ、外でやってしまって は、露出魔の変態さんだと言わざるを得ません」
「だ…だから…ぅ…うぅ…ヒクッ…ちがうのぉ…ヒクッ」
(ん?効いてるぞ?
普通の人なら魔王直属幹部なんて聞いたら逃げだすところを、うちのポンコツ共がポンコツすぎるおかげで突破口が見えてきたぞ?)
「あー!なっるほどぉーー!
ただの露出魔だったかぁ!なんか変な格好だと
思ったぁ、こーんな町中でそんな格好する奴は
変態以外いないよなぁ!」
「やっと気づいたのねアル、そうよあいつは
ただの変態よ」
「よかった、アルさん正気に戻ったんですね!
もう変態さんには近づかないでくださいね」
(うん、効いてるけど、、にしても初対面のやつ相手にここまでボロクソに言えるお前らはすごいよ…)
「う、うぇぇぇん、、、私だって、、こんな恥ずかしい格好したくて、してるんじゃないんだもん
ヒクッ、、、ヒクッ………もう、もう《七魔》なんて
やめてやめるんだからぁぁぁ」
元魔王直属幹部《七魔》の1人ベルナルディーナ=アベールは泣き出したあげく、飛んで逃げていってしまった…
「君たち!大丈夫か!!敵は!《七魔》は!?」
情報を聞きつけた王国騎士の軍隊がきた
「あ、泣いて逃げていきました」
「は?」
「いやだから、泣いて逃げていきました」
「「「えええええええ!!!」」」
ーー翌日
色々の事情聴取をうけ、倒した訳ではないが、
俺達3人は《七魔》を撃退し、王都を救った功績を称えられ、王都ででかい屋敷が買えるような大量の報奨金と、冒険者ランクをFからDまで上げてもらったのだった。
本当は冒険者ランクもAランクまで上げてもらえたが、まぐれだし、正直実力がないし、荷が重いだけなのでDにしてもらった。
のちに調べて分かったことだが、《七魔》の実力はSランク冒険者や王国の最上級騎士《七聖》と同等といわれていて、あいつが暴れて王都で彼らと戦えば、王都も大きな被害を受けていたそうだ
ーーその夜
報奨金をもらった俺たちは、ルナも連れて
冒険者ギルドで冒険者たちと朝まで飲んで、食って騒ぎまくった!もちろん全部俺たちの奢りだ!
(ああ、仲間がポンコツでよかった!!)
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