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―――なんで? なんかバレた? 血の跡を追った? ……でもすぐ着替えたし、止血もした。
……慌てて帰りすぎた? やだこわい。
ううん、よく考えろ……学校の前にいるってことは知ってるのは制服だけだ。わたしのことは知らないはず。
学校の前まで来てるなら、わたしだってばれてたら家に来る……はず。
あ、制服がわかってるから学校にきたってことは店の防犯カメラかな……?
あぁ、それかも……。
店に入ったのは防犯カメラに映ってるのに出るとこはないんだ……しくじったな。
小春ちゃんに頼んで防犯カメラの画像消してもらえばよかった……ほっとしてすっかり忘れてた。
どうする?
……二人か……。
いや、やられるまえにやろう……!! ここまで来てるってことは時間の問題でしょ! もう準備して狩ろう! 赤い人だし!! 四人よりましだ!!
よし、まずは普通に通ろう。
えー、なにこれこわーい! 風でいこう。
―――一瞬、こっち見たな……。こっわ!! こっわ!! ……あれアニキだ。アニキってよばれてた人だ。
……わたしを最初に見つけた人だ。
確実に今やらないと……。どうする? どうやって? 考えろ考えろ。…………。アニキは近くだと【かくれる】でもばれる。……うーん。やっぱり遠くからしかない。
……あっ。あれだ。……一か八か!
―――よし、壁の後ろに来た。周囲は校門に釘付けだね。
アプリ開いて、これだ……。
よっし。
……いちおう周囲に見えないように、【かくれる】……。
……撃つ!! 撃つ!!
よし。
このまま【かくれる】が続いてる間に人だかりの中にわたしも入ろう。木を隠すには森の中だっけか?
で、スマホを確認……。
……いよっし!!!! ポイント増えてる!!! やった!!! 狩れた!!!
あっぶねー!
……アーノちゃんの臨戦態勢も終わってる。よかったぁ。
その場でへなへなになりそうだったけど、教室行こ……。
そんなアーノちゃんがきらっきらの目で見てくれてる! うへへへ、褒めて褒めてー!
『あの! トセ、あの! すごい!』
『千歳、どうやったのじゃ?』
「んとね、ポイント450あったから、追跡弾を二発、200ポイントで交換してね。んで、たしか弾って壁貫通してたっけなーって思い出して、壁に向かって撃ったの。
で、ポイント増えたら狩れたってことになるなと思って、アプリ見てた。いま1250ある! すごい増えた!! 絶対アニキと子分の二人分入ってるよー!! ほんとよかった……。
あとあと、スキル取ってたら弾交換できなかったから、残しておいてよかったよー」
『あの! トセ! あの! すごい!』
えへへへへ千歳ちゃんすごいわー!! うまくいってよかったぁ。
アーノちゃんが抱きついてきたから、三人できゃっきゃしてわちゃわちゃしてた。
あー怖かったから、ほんとよかったぁ!
―――その日は先生方が緊急で職員会議になって、結局早上りになったよ。
どうみても暴力団関係者みたいな方々が学校の前に張り込むようにしていたということで、生徒たちが巻き込まれるかもと警察に通報。
警察が出動し、かなりの大事になってた。
まあ先生が言うには、どこかふらっといなくなったけれど、また戻ってくるかもだから各自気をつけるように。近寄らないように。ただ、警察にパトロールをお願いしたから安心してといっていた。
うん、大事になっちゃってごめんなさい。
―――家に帰ってもう少し慎重にしないとなーと考える。
【かくれる】も万能じゃないみたいだし、なんかいいスキルないかなー?
まあ、今回ので追跡弾使った壁抜けの狩りもできると分かったことだし、これはあの計画を実行しても良いんじゃないか! とはなったね。
うん、そう! 死刑囚がっぽり狩り作戦! 通称、ポイントガッポリ作戦!!
弾のコストは高いけど、確実に赤い人がいるところに向かって、赤い人追跡ってして放てば誰かに確実に当たるわけで?
そしたらポイントはいるからプラスにはなるはず!!
まずは、【かくれる】のスキル強化をみてみよっと。
―――隠密(隠密は気配やにおい、体温まで隠す)強化必要ポイント300だって!!
これに強化しておこう。残りは950ポイントか。
しっかし、隠密とか……うはー! 忍者みたいでかっこいい!!
あのアニキが結局なにでわかったのかとかはわからないけれど、ここまで隠せば普通の人には隠れられるだろうし、少しは安心。
―――よし、あとは死刑囚の場所を調べようっと。そういや『情報部』小春ちゃんに死刑囚の場所とか調べておいてーって頼んだ記憶あるぞ。
わかるかな? と小春ちゃんを見たらなんか難しい顔をしている。どったの? てか形代人形でもそんな顔出来るんだねー! かわいいわー。
「小春ちゃん難しい顔してどったの?」
『千歳。ワラワも武器を持とうと思っておってな! なにがいいのか考えておったのじゃ』
「えぇー、小春ちゃんは持たなくていいよー?」
『ワラワ、チェーンソーがいいのじゃ』
「え……? いや、……えぇ?」
『ワラワこないだ映画でやってたの見たのじゃ!! ワラワも追いかけるのじゃ!』
あああー、ホラー映画そういえば見てたっけな。チャッピーくんだっけ……? ちがうっけかな? なんか色んな映画混ざってそう……!
んもーだから見なくていいって言ったのに!
「小春ちゃんは幸運の神様みたいなものだから、武器持っちゃだめでしょ! だいたいチェーンソーは電気ないと無理じゃないの? 知らないけどさ? あとかた白人形が持てるサイズのチェーンソーなんてないってば! とにかく、結界で守ってくれるので十分だよー!!」
『ぐぬぬ。チェーンソーだめか。こいつが持てるサイズのう……うむむ』
また考え出したから話題そらさないと!
「あと、あー、そうだ。情報部部長として死刑囚の場所調べてほしかったんだけど、わかったー?」
『ワラワ、情報部、部長!』
「うんうん、死刑囚のいる刑務所? ってどこだったー?」
『ワラワ情報部、部長!! 千歳、死刑囚は刑務所じゃなく拘置所なんじゃぞ。なんでかはわからん。で、ここから近いのはあそこらへんかの?』
「ほうほう! さすが情報部部長!!」
なぜかこそこそと小春ちゃんは教えてくれた。
よし、今度はそこにいって狩るか!
そのまま観光してくるのもありだねー! 中華食べようかな。




