教えてくれますか?
ビックリです!ビックリです!
「ビックリです!!」
私は恩人さんの顔にズイズイと近寄って驚きを伝えます。
やや引き気味の恩人さんは「俺もだ」と同意してくれました。
いきなり言葉が通じるなんて驚きです!
私の脳は天才だったのでしょうか!
たった数日くらいで言葉をマスターするなんて!
ビックリです!
これで色々とお話が出来ますね!
「あの!今まで本当にありがとうございました!」
興奮しながらも1番言いたかった言葉を1番に伝えてみました!
「いや。大した事じゃない」
ぶっきら棒に言われましたが、恩人さんが優しい人だと私、解ってますからね!
「いいえ!命を助けて頂いただけじゃなく、手当も介護も全てしてくださり、感謝してもしきれません!」
握り拳を両手につくり、力強く恩人さんの前に突き出します。
恩人さんはかなり引いています。
うるさかったのでしょうか。すみません。興奮を抑えられません!
「落ち着け。俺からしたらたいした事じゃない」
そうですね!落ち着かなくては!深呼吸します。
スーゥーハァーァー。
スーゥーハァーァー。
何度か深呼吸をしたら少しだけ気持ちが落ち着きました。
「あの。お聞きしたい事が沢山あるのですが、よろしいでしょうか?」
そう。沢山ありまくりなのです。
若干うんざり気味に見えますが、ここで引いたら何も解らないままなのです。
ここは少しでも図々しく行かなくてはなりません。
「教えてください!貴方のお名前を!!」