表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/216

八雲、誘拐される!

ちなみに及川は本来あっぱれ!天下御免には登場しません

八雲視点


うぅっ…いたたっ!?


俺はどのくらい気絶してたんだろう?


家の中に入ろうとしたらいきなり後ろから殴られるだなんて…


と目覚めかけた俺が思っていると


男「おらっ!とっとと目を覚ませ! 」


バシャッ!!


つめてっ!?


八雲「ぶはっ!? 」


水をかけられた俺が目を覚ますと


男「久し振りだな兄ちゃん 」


八雲「お前は昼間の置き引き犯!? 」


目の前には置き引き犯の男がいて


バンッ!!


八雲「どこだここ? 」


そこは知らない屋敷で


八雲「しかも何故か縛られてるし!? 」


何故か俺は縄で縛られていた。


すると


?「フフッ!手荒な真似をして申し訳ありませんでした 」


八雲「だ…誰だ!! 」


俺が叫ぶと


悪商人「申し遅れました。私はねぇ、あなたの家を買い取ろうとした者ですよ。以前茶屋を経営していた者を追い出してようやく手に入れられると思ったら買い取る前にあなたにとられてしまいましてね 」


追い出しただって!?


じゃあこいつらが前の住民に嫌がらせをして家の回りに牛のウ〇コをばら蒔いた奴ってことか!


俺がその事を知ると


悪商人「まぁそれはともかく、あなたにはあの家を私に譲ってほしいんですよ 」


八雲「俺があの家をあんたに譲ってあんたに何の特があるっていうんだ! 」


俺が男に聞くと


悪商人「いいでしょう。教えてあげますよ。あなたは来たばかりで知らないでしょうがあの家は人通りがよく、商売がヒットすればお金ががっぽり儲けられるんです 」


へぇ、儲けられるのか、そりゃいいこと聞いたぜ


悪商人「私の店は必ずヒットすること間違いなし!何故なら私の店は… 」


悪商人「エロ茶店なのですからね! 」


八雲「え…エロ茶店!? 」


何を言ってるんだこの男は!?


悪商人「そう、この大江戸学園は規制が厳しいため大っぴらなエロはできない。だが男というものは日々欲求不満が溜まるもの!そこで私が裸エプロンや水着エプロン等のエロいもので注目を集めれば男達が集まってくる! 」


この男は馬鹿なのか、それとも相当な変態だな


悪商人「私はとにかく金がほしい!金があれば権力すらも買える!そのためにはあの家が必要なんですよ!私に譲ってください 」


金の亡者かよ!


ケッ!だが譲るわけには…


悪商人「もし譲ってくれたらあなたにその店のタダ券を差し上げますよ 」


八雲「なにぃっ!? 」


その言葉につい俺は反応してしまった。


悪商人「譲るのが嫌なら売ってくれて構いません。いくらでも買いますよ 」


何だって!?


俺は儲かるし、エロいこともできる!


あんな家あげるくらいでそんなことできるなら売っちまおう!


と俺はあの家は想さんが用意してくれたというのも忘れて売ろうと考えたのだが


新「八雲♪ 」


八雲「ハッ!? 」


一瞬、何故か新のことを思ってしまい


俺は悪商人に対してこう言ってしまった。


八雲「あの家は譲らないし、売らない!世の中では色欲や金で買えないものがあるんだよ!! 」


バンッ!!


正直、自分でも何を言ってるんだと驚いてしまった。


だがあの家を売ってしまったら何だか大変なことになってしまうと俺は思ったから断ったんだ。


だが悪商人は


悪商人「そうですか、こちらとしても手荒な真似はしたくなかったんですがね、この男の縄をほどいてあげなさい 」


男「へいっ! 」


縄をほどいてくれるだなんて、もしかして解放してもらえるのか!と思った俺だが


その考えは甘かったんだ。


ガシッ! ずしゃっ!


八雲「ぐえっ!? 」


俺は腕をあげられたまま地面に押さえつけられると


悪商人「素直に了承しておけば痛い目に遭わずにすんだものの、こうなったら必要なのはあなたの拇印だけですから腕を切り落とさせてもらいますよ 」


なっ…何だって!?


じゃあ素直に売りますって言っておけば腕を切り落とされなかったのか!?


悪商人「もちろん奉行所に向かわれても面倒ですからあなたには口封じのために死んでもらいますがね 」


そんな〜っ!?


かといって今更売りますというわけにもいかなかった。


すると


男「旦那、そういえばこの男を拐った時に妙な刀を見つけましたよ 」


スッ!


置き引き犯は悪商人に刀を見せた。


あの刀は!?


八雲「やめろ!その刀に触るんじゃねぇ!! 」


俺は刀を触っている置き引き犯に向かって叫ぶが


悪商人「どうやらこの刀はあなたのもののようですね。いいでしょう。自分の刀で切り落としてやりなさい! 」


男「へいっ! 」


チャキンッ!!


八雲「やめろーっ!! 」


俺は置き引き犯に向かって叫ぶが既に手遅れであり、置き引き犯は刀の(さや)を抜いてしまった!


男「何だよ?何か起こるかと思ったら何も起こらねぇじゃん 」


悪商人「大方時間稼ぎのつもりだったんでしょう。そんなことしても無駄だから早く腕を切り落としてやりなさい 」


男「へいっ! 」


スッ!


置き引き犯は俺の刀を構えると俺の腕を斬ろうとする。


もうダメか!?と俺が思ったその時!


ドッカァーンッ!!


突然壁が破壊されると


新「八雲!生きてる!? 」


破壊された壁から新が現れた!


新視点


扉が閉まっていたから壁を破壊して入ってきたあたしだけど、どうやら八雲は無事みたいね


男「テメェは昼間の馬女!何でここにいるんだ!? 」


昼間の置き引き犯があたしを見て驚いていると


新「こいつがあんた達が八雲を拐ったって教えてくれたんだよ 」


スッ!


するとあたしは


及川「げふっ!? 」


ボロッ!


壁を破壊する(つち)代わりに使ってボロボロになった及川を見せつけた。


実は数時間前にこんなことがあったんだ。


数時間前


新「八雲ったら、あたしを置いて美味しいものでも食べに行ったんだな!ずる〜い!! 」


あたしが八雲に対して怒っていると


及川「おっ!新ちゃんやんか 」


新「及川! 」


偶然盗撮帰りの及川と出会ったんだ。


及川「やっくんおるか? 」


新「八雲?家にはいないよ 」


あたしがそう答えると


及川「おらんのか、だったらさっきのはホンマのやっくんかもせんな 」


新「どういうこと!? 」


あたしが及川に聞くと


及川「実はさっきやっくんに似た人物が拐われてるのを見たからな、まぁ世の中には同じ顔した人間は三人いるちゅうし、見間違いかも… 」


見間違いじゃない!誰がやったか知らないけど八雲は拐われたんだ!?


新「及川、その場所に案内して! 」


あたしが及川に言うと


及川「えぇけどタダ働きは嫌やな、新ちゃんのおっぱい揉ませてくれたら… 」


とあたしにエッチな要求をしてくる及川だけどそうはいかないもんね!


新「及川が今までやった盗撮行為を想ちゃんに教えちゃおっかな〜♪ 」


及川「今すぐ案内するで!? 」


やっぱり変態の及川には奉行である想ちゃんの名前が一番効くね♪


そしてあたしは及川の案内のもと、屋敷の前に着いたんだけど


新「八雲の声が聞こえるけど扉が閉まってるよ!? 」


及川「そりゃ夜やからな、ほなわいはこれで… 」


と言って去ろうとする及川だけど


ガシッ!!


新「待って及川! 」


及川「へっ? 」


あたしは及川の腕をつかむと


ブォンッ!!


そのまま上に振り上げたんだ。


及川「あのぅ新ちゃん、わいをどう使ってこれから一体何する気なの!? 」


及川があたしに聞いてくると


新「あんたを槌代わりにして壁を破壊するんだよ!不死身のあんたなら簡単には死なないしね♪ 」


及川「ほぉ、槌代わりにねぇ…えぇっ!?ちょっとまっ…!? 」


新「待たない!!うおりゃっ!! 」


ドッカァーンッ!!


及川「ぎゃーっ!? 」


という感じであたしは入ってきたんだ。


新「あんた達!よくも八雲を拐って痛い目に遭わせてくれたね!たとえ天が許してもあたしが許さないから観念なさい! 」


あたしが置き引き犯の男と商人の男に向かって叫ぶと


男「フッ!あんたなんかに許してもらう必要なんてねぇよ!昼間は油断したが今度はそうはいかねぇぜ!野郎共、出てきやがれ! 」


置き引き犯の男が叫んだ瞬間


男達『おぉっ!! 』


ババッ!!


置き引き犯の男の仲間達が大勢現れた。


でもあたし相手にその人数は少ないな


新「どうやら痛い目に遭った方がいいみたいだね 」


チャキッ…


そしてあたしは得物の宝刀『暁丸』に手を触れた瞬間


男「かかれーっ!! 」


男達『わぁーっ!! 』


男達が一斉に向かってきたけど


新「遅いよ! 」


ドカァッ!!


男達『ぐはぁっ!? 』


あたしは男達を一気に倒した!


まぁ刀の刃は抜いてないから殴るだけだもんね


八雲視点


俺は夢でも見てるのか!?


新ってば単なる食いしん坊だと思っていたけど


新「はいっ!! 」


ドカァッ!!


男達『ぐはぁっ!? 』


さっきから向かってくる大勢の男達を倒しているもんな


新ってば一体何者だろう?


と俺が考えていたその時だ!


新「そりゃっ!! 」


ドカァッ!!


大勢の男達の相手をしている新の後ろから


男「くたばれや!! 」


ブォンッ!!


新「えっ!?しまった!? 」


新の不意をついて置き引き犯の男が襲ってきたんだ!


このままじゃ新がやられる!


と感じた俺は考えるよりも先に


ドンッ!!


新「えっ!? 」


体が行動してしまい、新を突き飛ばして救った俺だが


ドカァッ!!


八雲「げほっ!? 」


ドサッ!!


俺が代わりに置き引き犯の男の攻撃を頭に食らってしまったんだ。


新「八雲!? 」


八雲「あらた… 」


がくんっ!!


新「八雲ーっ!! 」


そしてこの時、俺は気を失ってしまったんだ。


気を失っちゃダメだ!


刀の封印が解かれた今、あいつが目覚めてしまう!?


新視点


新「八雲!目を開けてよ!! 」


あたしは八雲を抱き起こして呼び掛けるけど八雲は返事をしなかったんだ。


男「ぶふっ!女を救って自分が気絶するなんて馬鹿な男だぜ! 」


よくも八雲を馬鹿にしたな!


この置き引き犯の男だけは絶対に許さない!


新「こうなったら八雲の弔い(とむらい)合戦だよ! 」


別に死んじゃいないけどね


とあたしが置き引き犯の男に対して構えたその時だよ!


?「ん〜っ!!ようやく目覚めたぜ 」


新「えっ!? 」


あたしの後ろから声が聞こえたから振り向いてみると


バンッ!!


新「八雲!? 」


そこには倒れていたはずの八雲が起き上がってたんだ!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ