表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月と海のリザレクション〜海神ポセイドンの幼女転生〜  作者: 幸田遥
第2章 大西洋航海編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

72/93

北の海で


 研究船パーズは、北極海をまっすぐに北極点に向かっていた。


 北極点を目指し、そこから南下して、日本へと向かうのだ。


 研究船パーズは北を目指している。辺りには、何もない。





 1機の大型飛行機がパーズの上空を飛んでいた。




 研究船パーズの操舵室では、沖田一二三(ひふみ)船長が船長用の椅子に座り、外を眺めていた。


「飛行機か、珍しいな」

 沖田船長は、声を出す。戦闘機に似た大型飛行機がパーズの方に向かって近づいてくるのが見えたのだ。


「あの航路はおかしいな、こちらに直進しているようだ、佐伯! レーダーは?」


「飛行機が1機ですね。国籍は不明です。嫌な予感がしますね……。」

 佐伯航海士が言う。



「胸騒ぎがするなぁ……。よし、大事をとる。総員、第1種戦闘配置!」

 沖田船長は、低い声で言う。


「沖田船長! こんな時に冗談を言っている場合ですか、なんですかその配置は?」

 航海士の佐伯が言い返す。


「大丈夫だ、佐伯。本船には女神が乗っているのだ。早く、乗客に周知だ。ひどい胸騒ぎがする」

 沖田船長は、冷静な声で、佐伯航海士に言う。


「はい!」

 佐伯航海士が、非常サイレン用の赤いボタンを押した。



 ウウゥゥゥゥー!!!



 サイレンの音が、パーズ船内に響きわたる。


「非常事態です。国籍不明の飛行機が1機、本船に接近しています。各自部屋に戻り、部屋に待機してください。念のため、衝撃に備えてください」





「飛行機が1機だと? シンシア、嫌な予感しかしないよ。あれが『シーピーズ』の飛行機だとしたら、もしかしたらもしかするよ。急ごう」


 博士たちは、展望台へと急いだ。

 シンシアとアムルは、それぞれ神具を持っていた。


 神具トライデント神具ケラウノスだ。



 シンシアと博士とレイア、アムルの4人が展望台にいる。そして、さーべるちゃんも一緒だ。



 博士は、オペラグラスを構えた。

 パーズのはるか上空に、大きな戦闘機が飛んでいるのが見える。



「どう見ても普通の旅客機ではないよなぁ……。あっ!」


 博士の視線の先で、その飛行機は、何か大きな爆弾のようなものを落とした。




「おい! バカじゃねぇのか?」


 博士は叫んだ。



 その飛行機が、落としたのは、爆弾だ。



 そう、水素爆弾である。




「アムル、うちおとせるか?」



 水素爆弾は核融合が始まる前に打ち落とせば、爆発はしない。

 爆弾の中の放射性物質こそ飛び散るが、爆発の被害を最小限に済ませられる。



(えぇ、無理だよ。そんな急には)

 アムルは首を振った。


 大きな雷を打つには雷雲を準備する必要がある。爆弾を撃ち落とすほどの雷は準備なしでは打てなかった……。



「くぅ……、落ちてくる。やばい、シンシア!」

 博士は叫ぶ。


 もう、爆弾は落とされた。あとは、それがいつ爆発するかの問題だ。

 残された猶予は、数秒だ……。



「えい!」


 シンシアは、神具トライデントを握りしめ、全力で海水の柱を作る。




 バシュー


 バシュー


 バシュー



 強大な海水の柱が海水面から現れた。



「爆発するぞ! 防げるか? シンシア?」


「やってみる!」



 バシューーーーー



 海水の柱を一本にまとめ、その爆弾に向けて海水の柱を伸ばす、パーズを海水の柱の影にするように……。




 ピカッ



 ドゴーーーーーーーン




 水素爆弾はパーズの上空で爆発した。

 爆風と熱風が瞬時にパーズに降り注ぐ。


 シンシアは、水で柱を作り、パーズを守る。柱のてっぺんの海水はみるみるうちに蒸発していく。海面から必死に、水を汲み上げつつ、熱風に耐える。



「やばいぃぃ……。」



「シンシア! 頑張れ。頑張ってくれ!」


 博士たちは、水の壁に囲まれている。海水の柱は、壁になり、空に向かって伸びていた。



 水流が下から上へと登っていくが、海水と爆風が触れ合うところでは、ジュワーと音を立てて、海水が蒸発してゆく。


 どれくらいの水を海面から吸い上げただろうか、シンシアには、わからなかった。


 ただ全力で、海水を目の前に集めていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
i488219
秋の桜子さまよりいただきました。
好評連載中です!

i493381
砂臥 環さまからいただきました。
リンク先は、『『月』を照らす光〜月と海のリザレクション〜』です。
テーマソングです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ