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月と海のリザレクション〜海神ポセイドンの幼女転生〜  作者: 幸田遥
第2章 大西洋航海編

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アーシーと信一


 アーシーも休日をもらっていた。


 アーシーもイギリスが実家である。

 レイアの実家はリバプールから南の方であったが、アーシーの実家は北の方である。


 博士たちとは向かう方角が違うのだ。




「一緒に行きます?」

 アーシーは信一に聞いた。


 博士たちはすでに前日にパーズを出発していたため、実験室には信一とアーシーしかいなかった。


 アーシーは、頼まれていた動物の世話をしていた。

 同じ部屋では、信一も自分の実験動物のホヤたちの世話をしている。



「他の意味はないです。信一くんは実験しかすることないでしょ? 私がイギリスを案内してあげます」

 アーシーは、青く透き通った目で、信一を見る。


 その青く綺麗な瞳に、信一は、吸い込まれそうになった。

 これまでは、魅了されたことは、なかった。これまでは……。



「はい、じゃあ、ご一緒させていただきます。あ、そうすると動物の世話をウェイくんに頼まないといけないなぁ……。」


 生き物たちの管理は生物学者にとって煩わしい作業ではある。しかし、基本的で、誰でもできる。


 大城戸研究室では生物の水換えと餌やりは、各自ですることになっていた。大城戸博士の生物は、いつもは博士自らが管理していたが、博士が不在の時はアーシーがする。


 そして、みんな不在の時は、誰か研究室に残ったものがする。

 常に、誰か1人は研究室に残らないといけないのだ。



「はい。じゃあ、行きましょう! 教授のぶんもウェイくんが世話する予定だったのです。なので、信一くんも、ウェイくんに頼めばいいと思います」



 そして、数日間の間、大城戸研究室は、ウェイ1人になる。


 ウェイは、大城戸研究室の全ての動物の世話を任されることになるのだ。


 研究船パーズがイギリスに停泊中は、ウェイはひたすら動物の世話に明け暮れるのだ……。






 リバプールからグラスゴーに向かう列車の中で、アーシーと信一は隣り合って、列車の席に座っていた。


 快速列車に乗れば4時間はかからない。



「いやぁ、アーシーさんのおかげで、イギリスの滞在が楽しくなりそうです。実験もいいですけどね、たまには息抜きも必要ですね」


「そう。信一くんはいつも実験ばかりだから。息抜きした方がいい」


「なんか、心配してもらってありがとうございます。なんか迷惑かけたみたいで、すみません」

 信一は、ははっと笑いながらお辞儀をした。



「いや。迷惑じゃない。信一くんといると楽しい」


「そうですか……。なら、良かったです」


「あ、そういえば、泊まる場所とってないですねぇ、まだ」

 信一は宿をとっていないことを思い出した。

 アーシーに誘われるまま、パッと出てきてしまったのだ。カバンに着替え等を入れて、パッと準備したのだ。


「うちに泊まればいい」


「えぇ、でも、迷惑ですよ。案内までしてもらって、その上、家に泊めてもらうなんて。僕ら、ただの研究室の同僚ですよ」


 その言葉に、アーシーは、顔をスッと振り向かせ、信一をギロッと睨む。

 目は少し、潤んでいる。


「うちに呼ぶとは、そういうことだ。気がつけ、ばか!」

 顔を赤らめるアーシーを見て、信一は全てを察した。


 そして、横で顔を赤らめている金髪青目のアーシーが、すごく可愛く思えてきた。



「あ……。あの、その、僕も、アーシーさんのこと、好きです!」

 信一は、男として言わなければいけないと考えた。

 そして、言った。


 列車の中は、うるさくもなく、かと言って、静かでもない。

 しかし、乗客の中には、日本語を理解できる客もいない……であろう。


 信一の少しばかり大きい声は、アーシーにのみに届いた。



「うん。わかった」

 アーシーは顔を真っ赤にして頷いた。


 信一は、照れながらも、その真っ赤になったアーシーの口に、そっとキスをした。




 2人を乗せた列車は、何事もなくグラスゴーに到着した。



 2人は、グラスゴーでしばしの休息を楽しんだ……。


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i488219
秋の桜子さまよりいただきました。
好評連載中です!

i493381
砂臥 環さまからいただきました。
リンク先は、『『月』を照らす光〜月と海のリザレクション〜』です。
テーマソングです。
― 新着の感想 ―
[一言] 信一!アーシー! おっめでとーーー!!! 末長く爆発してくださいーーー!!!
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