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本っ当に長らくお待たせしました!!
「誠はさ、尾崎君が誠以外の誰かに野球部のことを相談しているのを見たことある?」
私はやっとまとまった言葉を誠に伝える。
誠は何を聞かれているのか分からないのかただ私を見返すだけだ。
「ある?」
私はもう一度、少し語気を強めて聞いた。
「……花ちゃんセンパイ」
今度は私が誠を見つめ返すことになった。
「えっと……、私に相談しようって言ったのはどっちから?」
誠は記憶を辿っているのか、視線を中に移す。
「確か……、ボクから……?」
「なら、相談したのは誠ってことになるよね?」
「そう……だね。でも、それが?」
私が何を言いたいのか分からないのか、誠は少し苛立ったように聞き返す。そんな誠に気づきながらも、私は緩んでしまう口角を抑えられなかった。
「分からない?尾崎君が頼ったのは誠だけってこと」
「あっ……」
やっと気づいたのか、誠はイラついてしまったことを恥じ入るように俯く。指につまんだポテトはクルクルと回すだけで口に入れようとはしない。
「夕ちゃんが一番頼りにしてるのは、ボクってこと?」
「私はそうだと思うよ」
「そっか……」
誠はホッと息を吐き出し、指に持ったままだったポテトを口に運ぶ。
そこからはいつも通りの誠だった。誠は見た目に反して辛いもの好きらしく、追加で何品か注文をする。それらを笑顔で食べながら、尾崎君との思い出をたくさん聞かせてくれた。話している時の誠の表情は優しさで満ちていて、本当に尾崎君を大切に思っていることが伝わってきた。
「じゃあ今日はお開きにしよっか」
「うん。本当に今日はありがとう。センパイに相談して良かった」
「先輩らしいことができたのなら嬉しいよ!あんまりそういうことできてる気しないから」
私は誠へと苦笑いを向ける。笑って返してくれると思ったけれど、誠の表情は真剣だった。
「そんなことないよ。花ちゃんセンパイのこと、皆頼りにしてる。それにセンパイは見てると癒されるっていうか……、可愛い!」
最後に言われた言葉で私の体温は上がる。無意識に、素直な気持ちを言われただけだとは分かっているけれど、こうも真正面から言われるとやはり照れてしまう。
私の赤い顔を見て誠も自分の言ったことを自覚したのか、頬を少し赤くした。
「とっ、とにかく!センパイには明日からも頑張ってもらいたいんです!ボクももっともっと頑張るから、よろしくお願いします!」
誤魔化すように言われ、最後には笑顔で差し出された右手。私も笑顔で握り返した。
「センパイの愚痴にも、いつだって付き合うよ!」
「本当!?じゃあ明日にでも……!」
「そんなに溜まってるの!?」
明るい誠の笑顔は、静止画のゲームでは絶対に見れない表情だと思い私はこの瞬間を噛み締めた。




