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虹の架け橋  作者: 藤井桜
後日談+サブキャラのお話
689/732

体育祭と応援*

 麻衣が高校三年生の体育祭に話になります。

 


 応援係ってなんだ、と思わず突っ込んでしまった。体育祭で、走るのが遅いので、全く役に立たないので、応援するしかないじゃん、って絵美にはっきり言われた。元々、一クラスしかない農業科なので、強みは団結力くらいだ。三年間同じクラスでクラス替えが無いので、みんなの運動能力は分かっているので、今年も去年と全く同じ構成だ。こう言う時、クラス替えのある普通科が羨ましい。



「あのさ、応援団の学ランって使えないの?」

「流石に無理じゃないかな。職権濫用って言うんだっけ?」

「それって、そう言う使い方するんだっけ?」

「わからん」



 学ラン着て応援すれば、良いじゃんって言われた。学ランは実は家にあるんだよね。ただサイズがデカくて袖はまくらないと着れないし、ズボンの裾も長い。誰のかって、言うと悠兄のだ。同じ高校だけど、悠兄の頃はまだ、学ランだった。ちょうど悠兄の下の学年の時に切り替わる時期だったんだけど、悠兄たちはそのまま学ランだったんだよね。



「学ラン着れと?」

「うん、三年生最後だし、なんか特別なことしようよ。麻衣のファンクラブあるから、ファンが喜ぶよ」

「ちょっと待て。それ、聞いていない」

「うん、初めて言った」

「何故、私に言わないんだ」

「だって、言うとやめろって言うじゃん」

「言うに決まってる」



 いや、なんでファンクラブなんだ。恥ずかし過ぎる。しかし、首謀者は絵美では無かった。誰が言い出したのか聞いたら、普通科の生徒だったので、やめさせることも出来ない。名前を言われたが分からなかった。とりあえず、絵美から言っておいてもらうことにした。それで、聞いてくれると嬉しい。



「サービスしてあげなよ」

「なんのサービスだ」

「サービス、サービス♪」



 呪文のように、そう言った絵美に、それ言っても麻衣には、分からないでしょと文香(ふみか)に言われた。何かのモノマネのようだが、私は知らなかった。

 みんなにも、三年生なので、最後だし少しくらい羽目を外そうか、と言われた。私はあまり目立ちたくないんだけど、体育祭では、絵美と文香を手伝って、応援旗に絵を描くのを手伝った。これは、去年の文化祭から続いているのか、御伽噺をイメージした『不思議の国のアリス』をイメージしたもので、時計ウサギがダッシュしている。そのウサギをアリスが追いかけている構図だ。そこが、体育祭ぽいかもしれない。



 結局、悠兄の学ランを借りて、調整してもらった。調整してくれたのは、家庭部の子たちだ。家庭部の子たちは嬉しそうに学ランを手直ししてくれた。どこから調達して来たのか分からなかったが、(あらた)くんも学ランを持ってきた。いや、走るの速いからパフォーマンスする必要無いよね、と言ったんだけど、面白いからやるって言ってた。


 ちなみにうちの高校は縦割りでチームが決まり、農業科の一年生から三年生までが一つのチームだ。それが、同じように複数ある。勝てないから、パフォーマンスで頑張ろうとしたようだ。うん、団結力は固いからね。



「麻衣、やばいよ」

「なに?」

「教員リレー、今回強いかも」



 何故か教員リレーもクラスの点数になるようだ。農業科には、体力自慢の先生が多いのと、今年は、新しく入って来た若い先生もいる。農業科の先生だけが、担任に付くわけではないので、普通の教科担当の先生もいる。



(みなと)先生に勝てるって!」

「え、港先生より速いの?」

「そうらしいよ」



 噂は本当だったようで、一年一組の副担任になったのは、体育教師の今年入って来たばかりの新人教師の先生だった。流石に教師まで、体育祭もリレーを見越して選ばれるわけではないだろう。生徒側の種目はボロボロだったが、教員リレーはトップで優勝した。なんか、すごいな、農業科。

 ちなみに私は借り物競走にしか出ていない。お題が、リボンを付けた子だったために、大勢の女の子が突撃して来て困った。いや、誰か助けて。絵美も爆笑していないで助けてよ。



 三年生になると、色々と好きなことやって騒いでいます。

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