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虹の架け橋  作者: 藤井桜
新婚編
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名前の由来は、嫌いだけど

 特定の人物の名前が出て来ますが、フィクションです。

 


 名前が大事だねって、話の後はやっぱり、自分たちの、名前の由来が気になるものじゃない? そんな、話題を出すと、嘉くんの名前の由来はしっかりしていた。うん、名前の漢字から想像ついた。



(よし)の字はおめでたい良いと言う意味の漢字なので、その字に、隆は広島の名将で小早川隆景からだと思う」

「おお、戦国武将から! えっと、毛利元就公の三男だよね。絵美が高校の頃に嬉しそうに語ってくれた。それは、もう、私の耳にタコが出来るくらい聞いた。それ、絵美に言ったら、絵美、遥くんから嘉くんにファン乗り換えるかもしれない。だって、名前だけで楽天の早川隆久選手好きって言ってるんだよ。それで、楽天ファンになって応援にもたまに行く様になった。でも、思うって?」

「うん、隆景公って三男じゃない? 俺、三人目だから。多分、毛利家から取ったって言われてるだけなんで、そう思ったんだよね。長男だから、元就公の長男の隆元かもしれないけれどね」

「ああ、曖昧なんだね」

「うん、かなり曖昧だね。いや、名前だけで、ファン乗り換えられてもあんまり、嬉しくないかも。それで、麻衣はどうなの?」

「聞きたい? 聞かなくても、良い様な単純な理由だよ? それでも、聞く?」

「あんまり、言いたくないような感じだね」

「だって、丈夫な子に育つように、だよ? 麻糸で作られた衣はすごく丈夫で、長持ちするから」

「なるほど」

「小学校の時って、自分の名前の由来を調べて、授業で話す事あったよね、あれで、みんなに笑われた思い出あるよ」



 名前を付けてくれたのは、祖母だった。正確には、麻衣子だったのだが、あの時、子が付く名前が随分と減っていたらしく、父が、祖母を説得して、子を抜いたらしい。祖母も時代に合った名前が良いわよね、って言って了承してくれたらしい。麻衣という響きも漢字も好きだけど、意味だけは、好きになれなかった思い出がある。



「大好きなおばあちゃんが付けてくれたの。三人目に待望の女の子だったから、おばあちゃん、すごく喜んでくれて、自分が付けるって、言ってくれた。昔はやっぱり、子供が育たないって事もあって、名前に願いを込めたらしいのよね。それで、丈夫な子に育ちますようにってなったみたい」

「俺はすごく良いと思うけれど」

「うん、おばあちゃんが付けてくれた名前だから、大事にしたいな」

「麻衣と同じ様な理由なのが、面白いな」

「同じ?」

「俺は、麻衣とは、逆で、上が姉二人だったから、待望の男子で家族全員喜んでくれたらしい」

「なるほど、それは、一緒だね!」



 後で、嘉くんの名前の由来の話を絵美に言ったら、やっぱり、そうなんだね、と言って、めちゃくちゃテンション上がっていた。絵美って、毛利元就公もだけど、小早川隆景公も好きなんです。ちなみに、学くんも日本史好きが高じて付き合う事になって、結婚したみたい。学くんは、織田信長派です。



 早川投手って、小早川隆景の名前の三文字も入っているって、すごいですよね。

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