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プロローグ


【『シニガミ』との、コンタクト】

 

 

 僕は、最高に『僕の生死』に、興味が無かった。

 いつ死んでも構わない。

 今まで生きていることが、不思議なくらいだった。 

 

 死にたいわけじゃない、

 死んでもいいって事だ。


 生きたいわけじゃない、

 生きてるだけって事だ。



 「……、私はシニガミです」

 だから、殺されるという事になろうと、心のどこかではその状況を楽しんでいる。

 どんなことでも許容できる。 彼女がチェーンソーを僕の首に突きつける。常識など壊せばいいってことかな?

 僕は彼女に興味が持てた。


 「なら、シニガミさん? 僕をどうしたいの? 殺したいの? 僕みたいなニンゲンは、神様から『死ぬべき人間』とされているの?」

 「ナニイッテルンデスカ? 神様なんて居ませんけど。 私が貴方を殺したいんです。 貴方みたいな痛い人間、初めてです」

 ――――そうですか。ソウデスカ、ならいいよ。


 殺して欲しい。 積極的に、僕は呟いた。

 そのチェーンソーは何? それは知りたかったけど、別にどうでもいいかなと思う。僕を殺す理由が在るらしいけど、別に、どうでもいいかなと思う。

 実は、買い物の途中で、スーパーの袋が床に落ちてしまっていた。

 乗っていた自転車は、壁にもたれている。 彼女、『シニガミ』さんに襲われたのは、僕が暗いところを好み、路地裏を通ったことのせいなのかもしれない。

 そうだったら素晴らしいな。 魅力的だと、思った。 清楚なセーラーを纏い、お人形のような華奢な姿。 エモノを振るうにふさわしいボブカット。

 

 白くて綺麗な肌をしているのに。 血のような真っ赤な瞳を月夜に光らせる。

 あぁ、とても美しい少女だ、と僕は思うんだ。


 

 抵抗なんてしない。 この人になら、殺されても良い価値がある。 最高の一目惚れだと、心で苦笑した。

 デスサイズで切り裂くよりも、チェーンソーで八つ裂きにされたら、僕は拡散するのか。

 面白いな、ソレは。 彼女みたいな美しい人に、惨殺されたらどんなに、僕は幸せか。

 人生の伴侶、そう勝手にさせてもらおう。


 どんな原理であの嘘みたいで、馬鹿みたいにおおきなチェーンソーを操るのか、ナゼ、彼女が『シニガミ』を名乗るのか、

 正直、気にはしない。 謎は多いと思うが、気にしなければ何も気にはならない。


 「・・・・・・、抵抗されないんですか?」

 「殺されるとしても、美少女に殺されるなら良いさ」


 あと少し、ほんの少し彼女がその電動刀を傾ければ、僕の首は飛んでいく。

 真っ直ぐ、見下ろされる。 彼女から目をそむけている僕は、彼女の表情が見えなかったけれど、きっと愚かしい人間を見る眼。

 瞬間、赤い血が噴水を作り、雨を作り、僕の消えた単なる空っぽの体が微笑んでいるであろう。



 が、

 呼吸している。 心臓が動いている。 視界が在る。 『シニガミ』さんの息遣いが聞こえる。

 僕は、 『何故か』生きている。


 「……、美少女ですか? それって、誰ですか?どこにいらっしゃるんですか、ねえ」

 「君の事に違いないだろうなぁ」


 彼女は、チェーンソーと首が一ミリの間で保っているくらいの位置に、同じく僕の顔に自分の顔を近づけてきた。

 いつ殺されても、いつキスできても、 どちらにせよ、という具合。


 彼女は僕の目を1分近くじっと見ると、チェーンソーを僕の首のギリギリから外した。

 「……、私の名前は、『黒桐心くろぎりこころ』です」


 彼女は月夜に紛れ、去っていく。

 こんな台詞を残してから。

 


 

 『 また、 殺しに来ても 良いですか? 』

純愛小説……、僕はそう思ってこれを書いております。


是非、呼んでいただきたいので、評価や感想をどしどし送ってください。

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