ゼロ君。アレが欲しい!
三下がどうやって生き残るか知りたい人は居ると思います。
そんな訳で、今日到着したからのんびり過ごし明日、討伐に向かえば良いと思って自由行動にした。
キサラは宿屋で呑兵衛となり、ガイラは大人な女性から逃げていった。
「ゼロ君。」
「何、ティア。」
「あっちのお店見たい。」
「リンもルシアも良いか?」
「はい。」
「勿論です。」
ティアが見たいお店の宝石類のお店に入った。
「結構良い品が多いわね。」
「ありがとうございます。その様にお言葉を頂けて嬉しく思います。」
店員さんはお礼の言葉を俺達に伝えると離れた。
「何か欲しい物が有る?」
「そうね……!? ゼロ君。アレが欲しい!」
「コレか?」
「うん。」
「でも、ティアが買うにしてはちょっと安過ぎないか?」
「大丈夫よ。ソレ、銀貨5枚だけど、多分、他の店なら大銀貨1枚にはなると思うわ。」
「そっか。すみません。」
俺は店員を呼んだ。
「はい。何をお買い求めでしょうか?」
「この朱い宝玉が付いた首飾りと、あっちの青い宝玉が付いた首飾りと緑色の宝玉が付いた首飾りをください。」
「畏まりました。お買い上げありがとうございます。」
首飾りを買うと、先ずはティアに買った朱い首飾りを付け、リンとルシア用に買った首飾りをリンには青い宝玉が付いた首飾りをルシアには緑色の宝玉が付いた首飾り付けた。
「ありがとう、ゼロ君。」
「ありがとうございます、ゼロ様。」
「ありがとう、ゼロ兄さん。」
俺達は、オーガの買い取りをして貰う為に、冒険者ギルドに向かった。
受付嬢の窓口の列に並び、待っていると俺達の順番が廻って来た。
「ご用件は何でしょうか?」
「モンスターの買い取りをしたいんだが……」
「居たぞ!」
何か見覚えの有る……様なオッサン3人が、俺達を指差している。
「何を騒いでいる!」
何か、2階から降りて来た渋めのボクサータイプのマッチョなオッサンが出て来た。
「私共は、昨日、冒険者達に雇った冒険者達を殺され、金品を請求されたのです。そして、命からがらやっとたどり着いたのです。」
「それで、その冒険者達はどうした?」
「私達から金品を奪えないと判断して置き去りにされたのです。」
あ、ああ~。あいつらか。
良く生き残ったな。
……それにしても、良く口先三寸な嘘を言えるな。
「その様子と先程の発言で、その冒険者達が此処に居るようだな?」
「はい。あのガキ達です!」
ビジィっと、馬鹿商人達は俺達を指した。
「と、言っているがどうだ?」
「全くの無実無根ですね。」
「反論は?」
「私達の証言こそが、何よりの証拠です!」
「そうだ!」
「それに、私達とあのガキ達のどちらが信じるに足るか明白です。」
「だ、そうだが?」
「コイツらが持っている金品なんぞ、端金だからな、要るかよ。」
「それは何故だ?」
「ちょっと、そこを開けてくれ。」
「悪いが開けてやってくれ。」
ボクサーな渋いオッサンが言うとこの場に居る冒険者達が開けた。
俺は、オーガ20体を出した。
「なっ!?」
「なんだ!?」
「俺達が討伐したオーガだ。これだけの事が出来る俺達が、通りすがりの商人相手に、危険を犯して金品を強奪するか?」
ボクサーな渋いオッサンが、幾つかのオーガを調べた。
「なる程な。確かにこれ程の腕なら、セコい事をして犯罪者になってまで金品を強奪する必要は無いな。」
俺はオーガを仕舞う。
「バカな!?」
「こうなると、嘘を言ったのはどっちだと判断する場合は……」
「嘘つきは、『商人』だろ。」
「そうなるな。」
「馬鹿な!?」
「ギルド・マスターがガキの戯言を信じると言うのか!」
「そりゃあ、同然だな。どちらも第3者か明白な証拠が無い以上は、な。そうなると説得力が有る方を信じるのは普通だと思うぞ。」
「そんな……」
「それに此処は『冒険者ギルド』だ! 商業ギルドじゃなぇからな。」
「くっ……」
「覚えていろよ。」
三流以下の捨て台詞を言って、馬鹿商人達は冒険者ギルドから消えた。
「さて。オーガの買い取りを……」
「ちょっと待て。」
「何か?」
「全てのオーガを買い取りとなると時間が掛かる。オーガの買い取りの査定している間に2階の応接室に来い。」
「断ったら?」
「好きにしろ。」
「……分かったよ。」
この後、解体場にオーガを全て出して査定を顔を引き釣らした現場のおっちゃんに頼んで、俺達は2階の応接室に案内された。
暇なのか、既に先程のボクサーな渋いオッサンが待っていた。
「もう、分かっていると思うが、オレが此処のギルド・マスターだ。」
「冒険者『星屑の翼』のリーダーのゼロだ。」
「同じくティアよ。」
「同じくリンです。」
「同じくルシアです。」
「後、2人居るが別行動中だ。」
「分かった。」
「用件は?」
「先程な、領主から凶気牛の討伐依頼が来てな。しかも、指名で。更に、その指名された冒険者がお前達だ。強いのは認めるが、何者だ?」
「そこら辺りに居るありふれた冒険者だ。」
「……まあ、良い。それなら、こちらとしても頼みたい事が有る。」
「俺達は最優先でしなければならない事が有るから、その後なら聞くだけなら良いぜ。」
「うむ。『聞くだけなら』か。頭も回るみたいだな。」
「誉めても何も動かないぜ。」
「分かったよ。その『最優先』が終わったら来てくれ。」
「分かった。」
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




