可愛いので無理です。
なかなか、治らない体調不良。
すみません。
また短いです。
商会の会長室兼執務室に侵入した俺とリンは部屋に遮音の魔法を掛けてから照明の魔法を放つ。
「さぁて、ガサ入れするか。」
「ゼロ様、『ガサ入れ』とはどういう意味でしょうか?」
「簡単に言えば、俺達がこれからする事を、前……少し悪態染みた言い方を『ガサ入れ』と言うんだ。」
「そうですか。」
そうして、机の二重底や、本棚の隠し扉、絵画裏の隠し金庫から偽造書類や裏帳簿、闇組織との繋がりを示す契約書等が発見した。
勿論、カエサに関わる書類や契約書も見つけたので上出来だ。
……ただ、残念な事に、領主も1枚噛んでいるんだよなぁ。
折角、桜の刺青を背負う偉い人の真似が出来ると思ったのに……
1番美味しい所は上の役所に廻すか。
部屋を綺麗に直して、リンには宿屋に帰って貰い、俺は夜間飛行と洒落込み、王城まで飛び、王宮に潜入した。
やっぱり、王の私室の扉の前には見張りが居たから、外の窓から侵入して遮音の魔法を掛ける。
「国王陛下、睡眠中失礼いたします。」
「……ん。誰じゃ?」
「ゼロです。」
「……ゼロか。こんな深夜に何用だ?」
「名誉等は全て国王陛下に献上させて頂きますので、王の剣を振るって欲しい所がございます。」
「……分かった。何か証拠は有るのか?」
「はい。」
「見せてみよ。」
俺は照明の魔法を放ち、先程徴収した裏帳簿等を渡す。
「うむ。証拠は充分と言えるが、どうやって手に入れた?」
「ほんの数時間前に事後承諾になりますが、問題の部屋に入り、探させてもらいました。」
「確かに事後承諾になるが……」
「なに、王の影が内偵していたと言えば、どうにでもなりますよ。」
「ゼロよ。その年で、その辺りの思考と手腕、何処で覚えた? お主の両親やセレディエス公爵はそういう手合いは苦手だった筈だ。」
「冒険者の手札の詮索は、王と言えどもご法度ですよ。」
「そうだが。……まあ良い。手を回しておこう。」
「ありがとうございます。いつ頃に到着になりますか?」
「……まあ、7日といった所か。」
「分かりました。現地で使者の方をお待ちしております。」
「ゼロよ。夜間の訪問は勘弁して欲しいものだ。」
「俺としても、ティアとの時間が削られるのでしたくないですね。」
「……程々にな。」
「何が?」
「分かっておろうに。」
「可愛いので無理です。」
「これを喜ぶべきか、嘆くかは意見が分かれるだろうな。」
「本人が喜んでいるから問題無いと思います。」
「……もう一度言う。程々にな。」
「出来ない事に、『はい。』とは言えません。」
「シンティア嬢も難儀なものよな。」
「国王陛下。それでは夜分の不躾な訪問に応じて頂きありがとうございます。」
「うむ。王の剣を携えた使者を必ず送る事を約束しよう。」
「ありがとうございます。それでは失礼いたします。」
俺は照明の魔法と遮音の魔法を解除して窓から王宮の外に出た。
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