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運命の再会。

結局は、上位貴族令嬢は暴漢に襲われる運命だった。

「フェリシア達を離しなさいよ!」


 近くに居たティアが小さく震えながら怖いのを我慢して、突然現れた騎士達に言った。


「うるせえ!」

「え!? ……あっ……」

「ガキがオレ達の邪魔をするな!」


 騎士共、ティアを傷付けたな。

 俺は身体強化を施し、光属性魔法の「閃光(フラッシュ)」で隙を作りティアを助け出して騎士共と正反対の位置に避難させて、気を失っているティアを直ぐに回復する。

 ……良かった。跡が残らなくて。

 さて、ゴミ掃除だな。

 一応は、黒幕を吐かせないといけないから、喋れる様にはしておこう。

 後は気分で良いか。

 ……俺、思ってた以上に冷静だな。

 先ずは逃亡を防ぐ為に、騎士共の両膝を潰す。


「がぁあ!」


 次に全員の右腕を潰した。


「ぎゃぁあー!」



 ……と、ティアの友人達も避難させないとな。

 怯えているティアの友人3人に、「失礼します。」と断りを入れて、ティアと同じ所に避難させた。

 後はこの場から這ってでも逃げようとしている騎士共の「漢」を回復出来ない形で潰した。

 まあ、これでティアの勇気を踏みにじった事とティアに暴力を振るった事の罰とするか。

 残りは、ティアと友人達と俺の服等の汚れを無詠唱で生活魔法の「洗浄(クリーン)」でこっそり消す。

 実は、秘密は墓場まで持っていくつもりだけど、友人達を避難させた時に、3人の足には黄色い水が付いてた。

 ……洗浄(クリーン)は便利だ。


 此処でやっと、王宮の近衛騎士が来たよ。


 この後は、それぞれの事情聴取に証言の確認で、落ち着いたのは3日後になった。

 それで、事情聴取の時に知ったんだが、ティアの友人達のフェリシアはこの国の第3王女殿下で、ベアトリスが別の公爵の次女で、アデリナが宰相を父に持つ爵位が侯爵の三女だった。


 そして、今は、俺と父さんが滞在中の部屋で、宰相から娘を助けたお礼を言われて、フェリシア王女殿下達を助けた褒美は何が良いかと聞かれている。

 普通なら、子供である俺を無視して大人だけで決めると思うけど、俺に直接聞いて来たという事は思ってた以上に今回は大事だったんだな。

 さて、ご褒美は何が良いかな?

 金か、権力か、地位か、悩むけど、俺はまだ10才だからなぁ。

 ……良し!

 未来に投資だ。


「宰相様。まだ僕は子供です。ですから、父がより動き易い様に取り計らう事を希望します。」


 これで、父さんに表立っての直接的な助けは難しいだろうけど、それ以外なら、この国の王家に2つの公爵家に、宰相(侯爵家)が後ろ楯になるから、色々と動き易くなって発言力も増すだろう。

 後は、父さんにお小遣いをおねだりしようっと。


「良く視えているお子さんですな。」

「はい。3才の時には既に書物に興味を持っていまして。」

「そうですか。分かりました。娘の恩人ですからね。出来るだけ、希望に沿うようにしましょう。」

「「ありがとうございます。」」


 更に3日後に、謁見の間で今回の騒動の話と、俺の勲章授与式が執り行われた。

 先ずは、今回の騒動は予想外に話が大きく、王弟のクーデターだった。

 その割には計画は杜撰(ずさん)だったけど、これに伴い、幾つかの家が潰れる事になった。


 次に俺の勲章授与式だけど、流石に表向きの褒美が無いのは不味いらしく、勲章を1つ授与する事になった。

 王家から男爵をと話が上がったらしいが、宰相が収めたとかで流れた。

 後、白金貨4枚貰った。

 ラッキー!

 帰りに王家御用達とかに行って、ティアに何か買おうっと。


 この後は、スムーズに問題が起こる事も無く、各方面に挨拶を済ませて、希望通りに王家御用達とかの店に寄って、ティアに髪飾りと首飾りを買った。

 代金白金貨3枚で、首飾りを着ける時にはティアが首まで真っ赤になって可愛いかったよ!

 金貨5枚を残して、後は家族のお土産に使った。



 さて、今、俺は帰り道の途中の宿屋で、将来の義父レギンの部屋に、俺と父ギリスと義父レギンの3人が居る。

 議題は、10歳にしては規格外の俺の強さについてだ。


 ……結局、転生と女神からのチートスキルと称号等の隠蔽や偽装以外は全て吐かされて、俺の強さは基本的には秘密扱いになった。

 それと、嬉しい事に魔の森の出入りが解禁になったけど、まあ、魔の森に通っていたのはバレたし、今更って事だな。


 これ以降は何も無く、お互いの領地に帰ったが、ただ、褒美として現金を貰ったからお小遣いをせびれなかったよ、ちくしょう!


 その後は代わり映えの無い日常が約1年が過ぎて、俺が11才を過ぎたある日、何時もの様に俺は魔の森で鍛練と狩りをしていると、桁違いの力を感じた。

 その力は、真っ直ぐに俺に向かっている。


 ……来た!!


「はっはぁー! 見つけたぞ! ゼロー!」

「くっ……」

「ほう。人族に堕ちた割にはやるなぁ。」

「その名を知っているという事は、貴様は悪魔か?」

「ああ。最強の名を欲しいままにしていたゼロが、本当に転生していたとわなぁ。笑いが止まらねぇぜ。人族に堕ちたゼロをプチっと潰すだけで、オレ様は魔界最強になれんだからなぁ!」

「しかし、どうやって俺の事を知ったんだ?」

「そんなの、何時も居た腰巾着をちょっと小突いたら、尻尾振って話してくれたぜぇ。」

「嘘だな。あいつが貴様程度に負ける訳が無い。」

「まあ、そんなのはどうでも良い事だぁ。ゼロを潰せばオレ様が魔界最強になる事に変わりはねぇから、なぁ!!」


 突然現れた悪魔が俺を殺す為の一撃が俺に向かって放たれた時、俺を守る様に紅色の何かが俺の前に出た。


「がはぁ!」

「お前は!?」



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