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誉めすぎですよ。

やっぱり出すギルドのテンプレ。

 応接室に入った俺達は、聖女の侍女から紅茶を頂いた後、お互いの自己紹介をした。

 この神殿の聖女の名は「カレン」で、聖女になる前は長い名前だったらしいが、聖女を目指すと決めた時にこの名前にしたらしい。


「申し訳ありませんでした。」

「分かった。謝罪を受けるよ。だから、その辺りはもう話に出す必要は無いよ。」

「でも……」

「既に、大聖女2人に聖女2人に謝れているからさ。」

「……はい。」

「それにしても、聖女カレン様と神殿騎士達の戦いは素晴らしかった。」

「そうですか?」

「ええ。2人の大聖女様の神殿騎士達に見劣りの無い実力だと思いますよ。」

「誉めすぎですよ。」

「いいえ。それに、大聖女様が来られない場合を想定した内容ですよね。」

「はい。皆で一生懸命に考えました。」

「後は、聖女カレン様の聖術の向上が課題ですね。」

「……やはり、私ですか?」

「はい。ですが、今の段階で男爵級なら安心していられますし、もう少し上の聖術を使えれば子爵級の悪魔でさえ、大聖女様を必要とする事は無いと思いますよ。」

「ありがとうございます。」


 この後、色々と雑談をしたが、やっぱり、あの「命令」は、有事の際に此方の隙を見せない為、向こうの隙を逃さない為だった。

 後、あの「神の御許へ!」は、命を投げ捨てでも必滅すべき悪魔に使う、聖女としての「最期」の神殿騎士達へ掛ける言葉だった。

 通りで神殿騎士達の表情や纏う空気が変わる訳だ。

 アレは、「共に戦い、死にましょう。」と言っているのと同じだからな。

 そして、恒例の身分証明書を聖女カレンにも書いて貰った。


「ゼロさんが来た時の門戸はいつでも開けていますから。」


 若干、いや、かなり問題発言に繋がる台詞を残した聖女カレンは笑顔のまま、俺達を見送った。


「ゼロ様、この後はどうされますか?」

「ゼロ、どうする?」

「時間が中途半端だしたなぁ。軽く食べた後は、森に狩りに行こうぜ。」

「はい、ゼロ様。」

「分かったわ。」


 オークやオーガをそこそこ狩って冒険者ギルドで換金したのだが、ファングタイガー討伐のお陰か、あまり騒ぎにならずに済んでいる。

 でもなぁ、冒険者ギルドに行く時間としては少し遅かったかも。

 酔っ払いが、声を掛けて来た。


「ちょっと待ちな。どんなズルをしたんだ?」

「……お前には関係無いだろう?」

「大有りだ。そうやってズルをする奴が優遇されて、オレみたいに堅実に仕事をする者が馬鹿をみてしまうからな。」

「何が言いたい?」

「お前みたいな寄生虫には彼女は勿体ないってことさ。

 だから、命だけは見逃してやる。消えな!」


 下種な欲望が見え見えな馬鹿は、だらしない顔でキサラを見ている。


「ああ。勿論、オレへの迷惑料として、そこの奴隷も置いて行くんだな。オレが使()ってやる。」

「受付嬢さん。」

「はい。何でしょう?」

「冒険者同士の喧嘩とかは、ギルドはどう対応するの?」

「死体が出れば対応しますが、それ以外は基本的に不干渉で、責任の有無は、先に攻撃態勢を取った方になります。」

「そういう事だ。死にさえしなければ問題無いという事だ。痛い思いをしたくなければ、寄生虫は消えな!」

「なるほど。つまり、自分には彼女が出来る程の魅力も甲斐性も無く、アレも貧相と。」


 聞く耳を立てていた他の冒険者が笑い出した。


「あははは。正論突かれたぞ。」

「ぎゃははは! ガキに言われてやがるぜ!」

「ボクゥ。今度、お姉さんが相手してあげても良いわよ。」


 周りの冒険者に笑われて、肩を震わせている。

 ……もう一押しかな。


「相手が欲しいのなら、ゴブリンかオークの雌に頭を下げるんだな。」

「……殺す!」


 馬鹿は腰の剣を抜いた。

 はい、ギルティ。


「がはぁ! がっ! ぎっ!」


 左肘で鳩尾(みぞおち)を下から突き上げ、右足を前に出すのと同時に右掌で顎を打ち上げ、そのまま、横に1回転して、その勢いで右回し蹴りを放つ。


 ……倒れた所で、右手首を踏み壊し、全所持金と装備品を徴収する。


「受付嬢さん。盗賊が紛れ込んでいたから討伐した。後始末お願いします。」


 そう言って、受付嬢さんに銀貨1枚渡す。


「……分かりました。」


 俺達は冒険者ギルドを出ると、リンから質問が出た。


「ゼロ様。あそこまでしても良いのですか?」

「ん? ああ。言ったろ? 盗賊と同じ事を言ったと。」

「しかし……」

「それに、正式に奴隷契約した者から、売買や契約変更無しでの、譲渡の強要は重罪だからな。」

「……!? そうでした!」

「大抵の連中は奴隷の扱いが酷いし、『物』扱いだけど、奴隷には奴隷用の法律が有るからな。」

「ゼロ様。」

「だから気にするな。」

「はい。」


 あれから、1週間経ち、予定よりも早く完成した俺達の武具を受け取りに行った。


「素材が贅沢なお陰で悩んだが、その分、早く完成した。受け取ってくれ。」



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