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やっぱり、女性の方でしたか……

暴力(物理)は良くないよね?

 俺達は、またありがちな奴等に絡まれた。


(そうか! コレがゼロが言っていた『テンプレ』というヤツか!)

(……そうだな。)


「ゼロ。生意気なガキ達ね。」

「ゼロ様、彼奴(きゃつら)の服を赤く染めてもよろしいでしょうか?」


 キサラは普通の反応だが、リンが怖い事を言っている!

 とりあえず、俺は2人を落ち着かせて、3馬鹿トリオに話し掛けた。


「さて、お前達の主張をどう証明しようか?」


 ……等と言ってはみたものの、また練武場とか行って実力を示すのも面倒だしなぁ。

 良し、アレでいこう。

 ……まあ、それでアレになったら、武士の情で洗浄(クリーン)を掛けてやろう。


「決まったぞ。」

「何がだ?」

「俺がこの学園の講師である事の証明だ。」

「それで、どうするのだ?」


 3馬鹿トリオはニヤニヤしている。

 多分、金を出して「見逃してください!」と言ってくるとか思っているかもな。


「俺がお前達より下なら、俺が何しようが無駄な事だよな?」

「ああ。」

「つまり、影響が有れば良い訳だ。」

「あ、ああ。」


 俺の言い回しになんとなく違和感を感じて3馬鹿トリオは言い淀んだ。


「それじゃあ、始めるぞ。」


 指向性の殺気を3馬鹿トリオに向ける。

 最初の段階で既に顔が青くなっていたが、少しずつ強めていった。

 ここで注意する事は、気絶を避ける事。

 気絶すると、ソレ系の魔法を使ったとか、後ろのリンやキサラが薬を使った等のクレームが後から来るからだ。


「あ……ああ……」

「どうした? 俺は小指を動かす程度の威力しか出してないぞ。」


 ……良し!

 3馬鹿トリオは股間を濡らした。

 俺は今の殺気を維持したまま、3馬鹿トリオに話し掛ける。


「さて。これで分かったな? お前達が負けたという事を。」

「わ、分かった。」

「分かった?」

「わ、分かりました!」

「まあ、良いだろう。以後、気を付ける様にな。」

「……は、はい!」


 お前は殺気を放つのを止めて、3馬鹿トリオに洗浄(クリーン)を掛ける。


「待たせたな、リン、キサラ。行こうか。」

「はい、ゼロ様。」

「ゼロもエグいよねぇ。」

「何を言っている。ただ、俺は気持ちを向けただけだぞ?」

「確かにそうだけどね。」


 俺達は会話しながら、その場から立ち去った。




 3馬鹿トリオside


「な、何だったのだ?」

「分かりませんが、こういう事を『ドラゴンの巣を突つく』と言うのかもしれません。」

「……そうだな。」

「それに講師の話が事実なら、王族と神殿に文句を言っている事になります。」

「……!? そ、そうだな。事を荒立てるのは得策では無いな。」

「はい。」



 俺達は3馬鹿トリオの事は直ぐに忘れ、図書館を目指す。


「確か、この辺りの筈だが……」

「ゼロ様、アレでは?」

「本当だ。ありがとう、リン。」

「いえ。」

「リンはもう少し感情を表に出したら?」

「キサラ、余計なお世話です。」

「そうなの?」

「そうです!」

「2人共、行くよ。」


 リンとキサラの何時ものやり取りを制して、目的地の図書館に到着する。

 図書館には何人かの生徒が居たが、まあ、普通の事だと思ったから、無視して管理者に利用規約を聞いて、俺達はそれぞれに別れて読書を始めた。


 俺は先ずは魔法関連の所に行くと、近くの机にウンウンと悩んでいる女生徒が居た。


「あれ? 魔術式は合っている筈よね? でも、問題文の解答に繋がってないわ。何処がいけないのかしら?」

「そこは、その魔術式ではなく、この魔術式を使うのが正解だ。」


 俺は思わず、女生徒のペンを奪い解答に繋がる魔術式を書く。


「あ、本当……だ?」


 女生徒は解答に繋がる魔術式が解って喜ぶのも束の間、俺を見て「誰!?」状態に。


「俺は今日から実技の講師として雇われた冒険者のゼロだ。」

「あ、私は『アマンダ』です。」

「それと、この解答済みの答案だが、3ヶ所に間違いが有るぞ。」

「え!?」


 俺は横に置いてあった解答済み問題集(算数系)を手に取って、指摘する。


「この問は、ここで間違っている。」


 と、間違いの箇所を教えると、アマンダはお礼を言いながら訂正を書き加えた。


「ありがとうございます。」

「大した事じゃない。気にするな。」

「いえ。助かりました。」

「それじゃあ。」


 俺は魔法関連の棚に行こうとすると、少し顔が赤いアマンダに呼び止められる。


「待ってください!」

「何だ?」

「この後、何か予定は有りますか?」

「特には無いが。」

「そ、それなら、この後、何処かでお、お茶にしませんか? 奢らせてください。」

「良いのか? 俺には連れが2人居るが?」

「え!?」


 アマンダの表情が凍った。

 ある意味、意図せず、善意からの美人局(つつもたせ)が成立してしまった。

 ちょっと違うか?

 ……この場合は、俺は無罪だよな?


「は、はい、構いません。」


 何かに絶望した様な表情で答えたアマンダ。

 その後、無言のまま、片付けを始めたアマンダは終わると、「お連れの方に……」と言ってきたから、リンとキサラに「図書館にはまた来よう。」と言って片付けて貰い、アマンダに合流した。


「やっぱり、女性の方でしたか……」


 アマンダがこれから肉親の葬式に行くかの様な空気を出しながら、俺達は付いていった。


 道中で何とか精神を再構築したアマンダは、明るい空気を出して案内をしてくれた。

 流石は貴族の令嬢が行く喫茶店で、男は1人では入り難い内装だった。

 喫茶店に入った俺達とアマンダは適当な席に着いてアマンダお奨めを注文して、後は、キサラが気を利かせて、リン、キサラ、アマンダの3人での会話を始めた。

 俺はトイレに行く(つい)でに俺達とアマンダの支払いを済ます。


 当然、喫茶店を出る時に、アマンダと少し揉めたが、上手く丸め込んだ。

 更に、遠慮するアマンダを学園まで送り届ける事にしたのだが……

 因みに寮は学園敷地内に有る。


「よお。女3人侍らして良い身分だな?」


 ……馬鹿に絡まれた。


暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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