ああ。必ず来るよ。
酒豪は外見からじゃあ、分からない。
31階層からは、地形が草原系になっていた。
草原だけでなく、丘があったり、谷があったりしていたが、基本、見渡しが良いから、サクサク進み、40階層のボスがワイルドドッグ(外見が頭が1つしかないケルベロス)1匹と、レッサーワイルドドッグ8匹だった。
今回は、俺は歯車の1つとして戦った。
要するに、俺がワイルドドッグを抑えている間に雑魚を片付けるという方法は取っていない。
だから、ティア達は、ボスの参加も視野に入れながら戦略を組む必要が有る。
……大きな怪我とかは無いけど、それなりに結構時間が掛かったな。
「やっぱり、ボスをゼロ君が抑えていた場合とは違うね。」
「まあな。でも、こっちも結構大変なんだぞ。ティア達が強くなりたいのは知っているから。」
「ありがとう、ゼロ君。」
良い空気になり、ティアと見つめ合っていると、ルシアから静止の声が挟まれた。
「んん。イチャイチャは後にしてください。」
「分かった。」
「ルシアの意地悪。」
41階層からは49階層までは森林だったが、50階層は遺跡だった。
途中、何度も休憩と夜営をしたから、50階層で多分5日くらいだと思う。
46階層からは毒沼が有ったりして、それなりに緊張したりした。
道中、それなりの宝箱を開けたが、残念ながら全て換金予定になっている。
良いのが無いんだよ!
さて、50階層のボスだが、キメラだった。
ラノベのテンプレよろしく、出現したのが、「亜種」だったら、「ティア達は下がれ! こいつは俺が倒す!」みたいな事が出来たが、普通のキメラだったからティア達と協力して倒した。
「やったよ、ゼロ君!」
「やったな、ティア。」
「やりました、ティア。」
「ルシアも頑張ったね。」
「ゼロ様、私、頑張りました。」
「ああ。リンも良くやったな。」
「ゼロ、アタイも頑張ったよ。」
「ああ。キサラ、お疲れ。」
「アタイだけ、ゼロが冷たい~。」
「冗談だ。キサラも良くやった。」
「わ~い。ゼロに誉められた。」
「む~。」
「どうした、ティア。」
「……ふん。」
「ティアが1番頑張ったのは俺が1番知っているからな。」
「なら、ぎゅ~して。」
「分かった。」
「ぎゅ~だけじゃなくて、頭ナデナデも。」
「分かったよ。」
「んふ~。」
「満足したか?」
「うん。」
「さて。宝箱も出たみたいだが、中身は?」
皆と喜びを分かち合い、ティアとのぎゅ~からの頭ナデナデを堪能した後、出現した宝箱を開けると、キメラの素材セットが入っていた。
牙と爪と皮膚と尻尾と魔石が。
……これ以上の素材が手に入るから、換金行きだな。
脱出の魔法陣に乗り一気に地上に出た。
ダンジョン攻略終了したから、台帳に記入したら、制覇がバレて騒がれたが、それはまあ良いのだけど、何故か、ダンジョン・コアを見ようとすると、ティア達にダンジョン・コアを壊したら駄目と真剣に言われたわ。
幾らなんでも壊す訳ないのになぁ。
酷いと思わないか?
ダンジョンを後にした俺達は、領主館に帰り、ダンジョン制覇を報告すると、ガルバンさんが「今日は宴会だー!」と言われ、神殿から聖女ミケルと神殿騎士達にファラや、冒険者ギルドのザブマスターのナージャさんと娘夫婦に、学園長とヤカルカさんに、放浪の聖女セイカに専属神殿騎士達が呼ばれた。
一応、領主として知っていたんだな。
宴会は思っていた以上に盛り上がり混沌と化し、酔っていたナージャさんは聖女ミケルさんにセクハラを仕掛け、領主ガルバンさんは人間椅子になって、アンリーナ夫人がソレに当然の様に座り、娘のランルーダ嬢と楽しそうに会話をしている。
他にも、侍女マリナさんと放浪の聖女セイカさんが何故か野球拳を始め、ファラは、神殿騎士達を順番に酔い潰している。
学園長は、ナージャさんの娘夫婦と和気あいあいと会話をしていて、1人で居るヤカルカさんは、泣きながら愚痴をたれ流していた。
俺達は途中で抜け、部屋に帰り、明日からの予定を話した。
「明日からの予定なんだけどな、俺の実家に行こうと思う。」
「ゼロ、何故だ?」
「ティアの両親には教えているのに、俺の両親に教えないのは良く無いだろ?」
「それもそうだな。」
「ゼロ君。やっと私は、お義父様や、お義母様にご挨拶出来るのね。」
「良かったですね、シンティア様。」
「ルシア!」
「失礼しました。」
「まあ、そういう訳だけど良いか?」
「賛成。」×ティア達
翌日
領主館の玄関口はバイオなハザードな話に出演した方々よりも酷い二日酔いの皆さんが居た。
1名除く!
その1名は、ファラだった。
……多分、ファラは神殿騎士達を酔い潰した後、その標的を全員にしたのだろう。
俺は皆さんに酔い解消の魔法を掛けたら、皆さんから感謝の言葉を頂いた。
これで、まともな別れの挨拶が出来るな。
領主ガルバンさんから一言。
「ゼロ君達。君達には幾ら感謝しても足りない。何時でも君達が訪れるのを待っているし歓迎する。」
「ありがとうございます。」
聖女ミケルさんから一言。
「あの出会いは忘れません。また神殿に来てください。」
「もう宿命です。分かりました。」
学園長から一言。
「まあ、気が向いたら、生徒の鼻を折りに来てくれ。」
「ああ。」
最後はランルーダ嬢から一言。
「貴方達は命の恩人です。そして、友人でもあります。だから、また遊びに来てくださいね。」
「ああ。必ず来るよ。」
こうして、俺達は別れの挨拶を済ませ、実家を目指す事になった。
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




