万死に値しますわ!
あの白くて黒い女子中学生は、以前、7人の人魚姫の1人でした。
このネタ、偶然でしょうが、周りの同類に話したら、知らなかったみたいで驚いていました。
前回と同じだが、やはり知識を増やす事は重要なので、図書室に向かった。
……本音は、俺の黒歴史を未然に防ぎ、闇に封印する為!
そんな事を考えながら、図書室に向かっていると床に座り込んでいる女生徒が居た。
「どうした?」
「ちょっと転けて足首を捻ったみたいで……」
「ルシア。」
「はい、ゼロ兄さん。」
ルシアが俺の指示で足首を捻った女生徒に向かう。
「ちょっと失礼します。」
「あ……」
「……これなら回復魔法1つで充分よ。」
そう言って、ルシアは女生徒に回復魔法を掛けて治療した。
「これで大丈夫な筈よ。」
「……」
「どうしたの?」
「あ、いえ。大丈夫です。それでお名前を聞いてもよろしいでしょうか?」
「良いですよ。私の名前はルシアよ。」
「ルシア……。ありがとうございます、ルシアお姉様。
それと、私の名前は、『コローク』です。」
「お、お姉様!?」
「いけませんか?」
「……良いですけど……」
「それなら決まりですね、ルシアお姉様。」
ルシアは、グイグイ来る女生徒に諦めたみたいだな。
「もう、好きに呼んで。」
「はい、ルシアお姉様。」
「あははは……」
「それで、ルシアお姉様は何処に行かれるのですか?」
「図書室よ。」
「それなら、足の治療のお礼にご案内させてください。」
「そうですか。では、お願いします。」
「はい。」
こうして、バックに百合の華を咲かせた様な笑顔で、コロークは俺達を図書室へと案内した。
「ルシアお姉様、此処が図書室です。」
「ありがとう。所で、貴女は……」
「ルシアお姉様、コロークとお呼びください。」
「……コロークは、授業は大丈夫なの?」
「はい。今日のこの後の授業は全て学んでいますので大丈夫です。勿論、先生方の許可は得ております。」
「それなら良いわ。図書室までの案内、ありがとう。」
「ルシアお姉様のお役に立てて嬉しいですわ。」
へぇ。
授業を免除か。
見かけに因らず、優秀なんだな。
でも、何時までも立ち話しをさせる訳にもいかないからな。
「ルシア、何時までも其処に居るつもりだ。」
「はい、わ……」
「お前如きが、ルシアお姉様との会話に割り込み、ルシアお姉様を呼び捨てにするな!」
「コローク!」
「はい、ルシアお姉様。」
「分を弁えなさい。」
「ルシアお姉様……」
「ゼロ兄さんは、今は、この学園の実技指導をする講師ですよ。」
「あら、ルシアお姉様のお兄さんでしたの。でも、兄妹と言えども、ルシアお姉様の交遊関係に口を挟むのは良くありませんわ。」
「ゼロ兄さんとは、血の繋がりは……」
話しの途中に、コロークはルシアの右肩を見て、ワナワナし始めた。
「……って、ルシアお姉様のその右肩の紋様は『奴隷紋』!」
「コローク……」
「そう、ですの。そういう事ですのね。……この、変態がぁ!」
「コローク……!」
「お前は、麗しいルシアお姉様を卑劣な手段で奴隷に堕として、兄妹の真似事を強要しているクソ野郎という訳ですのね。」
「ちょっと、コローク……」
「万死に値しますわ! クソ野郎、死ねぇ!」
「コローク、此処は図書室……」
「ぐふぅ……」
「ゼロ兄さん……」
「これで、静かになった。」
俺は、きちんとした理由は有るけど、下着が派手なテレポーターを思い出して、腹パン1発入れて眠らせた。
まあ、魔法で眠らる方法も有ったが、「お前」、「変態」、「卑劣な手段」、「強要」、「クソ野郎」の暴言で、「相手は女生徒」という部分から生まれる慈悲は消えた。
この後、待っていたかの様に都合良く、女性の先生が通り掛かったから、図書室で寝ていたとか言って、この暴走百合娘コロークを保健室までの運搬をお願いした。
……さて。
改めて、図書室を利用しようと、管理人に注意事項を聞いたが、若干震えていた。
う~みゅ。
やはり、中身合わせればロマンスグレーな俺は暴言を軽く流し、魔法で眠らせるべきだったかな?
「ゼロ兄さん。」
「どうした、ルシア。」
「多分ですけど、ゼロ兄さんの物理的な鎮静化よりも、コロークが吐いた勘違いの方が影響が大きいのかもしれません。」
「……マジか?」
ルシアの言った事が当たりだとしても、今更、違うと言っても信じるまでには時間が掛かるだろうから、諦めて読書を始める為に自由行動にした。
すると、奥の方から笑い声が聞こえたから行ってみると、1人の女性が居た。
「ごめんなさい。あまりにも可笑しかったから。」
「君は?」
「失礼しました。初めまして。私は、この学園で魔法の授業の担当者の1人『キュリーラ=マクセリス』と言います。キュリーとお呼びください。」
「初めまして。短期間ですが、実技指導をする講師の冒険者ゼロです。皆は、同じパーティー仲間で、リン、キサラ、ティア、ルシアです。」
ティア達が、順番に挨拶をした。
「それで、キュリーさんは何故、図書室に? それに今朝挨拶した時に、職員室に居ませんでしたよね?」
「私は、今朝、用事が有って出勤が遅くなったからよ。それで、空き時間が出来たから図書室に来たのよ。
此処の魔法関連は、ダンジョンからのドロップ品も有るから、定期的にチェックしているのよ。」
「そうだったんですか。」
「そちらは?」
「勿論、知識の探求ですね。」
こうして、静かな時間が流れたが長くは続かなかった。
「大変です!」
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




