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引き受けます。

簡易補足説明

神殿や教会に所属していない聖女=破門

ではなく、持ち家、ならぬ、持ち神殿、持ち教会を持っていない聖女、という意味です。

そういう意味では、大聖女も神殿や教会に所属していません。

勿論、所属の有無が、聖女の優劣を判断する材料にはなりません。

 ゼロside


 部屋の中に入ると執務室な感じだけど、あの重厚な黒光りするデカい机に書類を置き、処理していた女性が学園長だろう。

 ……所で、壁の花をしている男2人、女2人は誰で、若干、神殿騎士を彷彿するんだけど。

 そして、学園長の隣に居る女性は誰だろうか?

 こっちの女性も若干、服が聖女を連想するし、あの青い顔は何?

 ……まさかなぁ。


(流石だな。見事なフラグ回収だ。)

(だぁ~、うるさいわ!)


 ライオスにツッコミを受け、焦って返していると、学園長が話し出した。


「初めまして。ドラドルーエ学園の学園長をやっているルミエーラ=ベルランドよ。」

「初めまして。冒険者パーティー星屑の翼のリーダーのゼロです。後ろに居るのが、リン、キサラ、ティア、ルシアです。」


 ティア達が名前を呼ばれると軽く会釈をした。


「そして、彼女は『放浪の聖女』と呼ばれる方で、名前を『セイカ』と言います。」

「は、初めまして。し、神殿や教会には所属していませんが、村や町を廻り人々を治癒して回る、せ、聖女をしています。」


 ……なるほど。

 だから、青い顔でガチガチに固まり、挨拶もカミカミになった訳か。

 まあ、放浪の聖女なんて初めて聞いたな。

 それも仕方ないか。

 俺の知る情報も一般教養だしな。

 ……となると、周りに居る男女4人は神殿騎士達か。

 道理で、厳しい表情しているわ。

 こりゃあ、最悪、「カミカゼ」の指示が出ているな。

 安心させてあげたいけど、此処で「聖女の手紙」を見せる訳にもいかないしな。

 ……おっと返事をしないと。


「初めまして。高名な放浪の聖女セイカ様にお会いする事が出来るなんて光栄です。」

「……はあ。」


 見掛けが少年少女の中に、侯爵級の悪魔が居る上に、その中の1人が聖女に対して社交辞令を出してくる。

 聖女としては、どう返せば良いか分からないみたいで、曖昧な返事が返してきたな。


「それじゃあ、セイカ。顔見せは終わったし、明日からお願いするわね。」

「学園長。」

「何?」

「聖女様を呼び捨てするなんて、幾ら学園長という立場でも、良くないのでは?」

「セイカとは、学生時代からの友人だから大丈夫よ。」

「そうでしたか。友人(・・)なのですね。」

「そうよ。」


 そう学園長が返すと聖女セイカは、更に顔色が悪くなった。

 聖女セイカから見れば、弱点露呈って所で、他人事ながら御愁傷様です。


「それじゃあ、セイカ。明日からよろしくね。」

「ああ。待ってください。聖女セイカ様には少し待って頂いてもよろしいですか?」

「何故?」

「学園長からの依頼を引き受けるつもりですが、内容に因っては、辞退する場合も有るので。その場合、聖女セイカ様とはこれっきりになる可能性があります。

 だから、依頼を受ける、辞退するに関わらず、聖女セイカ様とは交流をお願いしたいと思っています。」

「それもそうね。悪いけど、少し待っててくれる?」

「……分かったわ。」

「ありがとうございます。」

「それじゃあ、改めて依頼内容なんだけど……」


 まあ、内容は以前受けたモノと大差なく、高くなった鼻をへし折る事が前提の実技指導有りで、多少の怪我は問題無しで、空きの時間は自由で施設の利用は無料。

 依頼料は、金貨10枚で、期日が、約5日間で街外の実技研修終了までで、期日が延びたら追加料金有り。

 全く問題無い内容だな。


「引き受けます。」

「良かったわ。それじゃあ、明日からお願いするわね。

 時間は、午前8時までに来るように。」

「分かった。」

「後の細かい事は、ヤカルカさんに聞いて。それでは、明日からよろしくお願いします。」

「よろしくお願いします。それでは、失礼します。」

「ええ。」

「聖女セイカ様。少しお時間頂きますね。」

「……はい。」


 穏やかな学園長とは違い、青い顔のままの聖女セイカは返事をしたけど、返事に心情が零れているわ、可哀想に。


 学園長室から出て直ぐ隣の応接室に入った俺達と聖女セイカ達は、机を挟んで俺と聖女セイカが座って、後は互いの後ろに立つ形になった。

 向こうが立っているからティア達も座れないんだろうな。

 早々に「聖女の手紙」を読ませよう。

 俺は異空間収納から「聖女の手紙」を出して、聖女セイカに渡す。


「この手紙を読め、と?」

「はい。」


 恐怖と緊張と警戒心が表情や態度に出たままで手紙を読み始めた。

 やっぱり百面相をした後、手紙は返され仕舞う。


「少しは落ち着かれましたか?」

「……はい。」

「それで、どうしますか?」

「どうする、とは?」

「俺に対して聖術を放ちますか?」

「……はい。」

「どうぞ。」

「……聖術! 聖風丸包!」


 包み込むタイプの聖術を放つが、勿論、無害で、聖女側もホッとしている。


「やっと安心しました。」

「まあ、俺と聖女様が出会った時の通過儀礼みたいなものですね。」

「あははははは。」


 聖女セイカは、色々な葛藤を無理矢理に飲み込み、乾いた笑い声を上げていた。

 この後、立っていたティア達や向こうの神殿騎士達も座り、雑談を始めた。

 幾らか時間が過ぎて、雑談は終了して明日から一緒に頑張りましょうで握手をした後、今日は解散した。


 翌日


「決闘だ!」




暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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