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何で、ゴブリンすら見つからないんだ?

結局、ハーレムになる?

「それで、依頼を受けるにあたって確認したいが、何を買ったんだ?」

「防具として、ウルフ系の服と靴。武器は、鉄の槍です。」

「防具は分かるとして、武器が槍?」

「はい。皆さん、普通は短剣を思い付くと思います。」

「そうだな。」

「しかし、先生が言っていたのです。『後衛が何故、技術が問われる短剣を使うんだ? それなら、まだある程度、距離を稼げる槍の方がマシだろう。』と。」

「確かに、な。」


 それに、槍なら、振り回せば、距離を広げた状態で牽制出来るしな。


「それで、行き先はダンジョンか街の外か?」

「街の外です。」

「それで、俺を雇う場合の手続きは?」

「冒険者ギルドでする事になっています。」

「分かった。それじゃあ、行こうか。」

「「はい。」」


 冒険者ギルドに到着した俺達は、特に何も無く手続きが終了した。

 3日後の待ち合わせの場所や時間を確認した後、解散となったが、カーラとナーサは既に冒険者ギルドに入っていてランクは「E」だった。

 なんでも、学園の入学条件が冒険者ギルドに入りギルドカードを持つ事らしい。



 3日後


 悔しがっているルシアは領主館で留守番をしている中、俺達は冒険者ギルドの前に居る。

 実は、ティア、リンも俺と同じ依頼を受けていたのだ。

 ……事後承諾なのが、ちょっとアレだけどな。

 冒険者ランク「C」のキサラには、ティアを隠れて護衛する様にお願いした。

 別に、関係が無い冒険者は立ち入り禁止とかではないからな。


 それで、ティア達は何処の誰の依頼を受けたかと言うと、地元の女性冒険者達からの紹介で、リンの場合は、同じ獣人族の学生の護衛となり、前衛3人後衛1人の編成でそれなりにバランスが取れていた。

 ティアは、爵位は子爵3人、男爵1人の4人組で全員男で、聞いた話では、真面目な優等生らしい。

 何故、優良物件と言えるのに、売れ残ったかというと、この4人の編成が、前衛1人、後衛3人だからだ。

 それに、ある程度の酸いも甘いも経験している女性冒険者達にとっては「味」が無いらしい。

 ちょっとズレた言い方をするなら、普通の大学生が自分から進んで幼稚園児と「おままごと」をするか?

 まだ、この4人が嫡男なら女性冒険者達も飛び付くが、そうでは無い為、貴族籍は残ってても貴族の(贅沢な)生活は出来ない。

 それでは、真面目なだけのお坊ちゃんは「ごめんなさい。」という訳だ。


「じゃあ、ゼロ君。行ってくるね。」

「ああ。気を付けてな。」

「ティア、気を付けて。」


 こうして、ティアの組は出発した。


「それでは、ゼロ様。私も行きます。」

「リン、気を付けてな。」

「はい。」


 次はリンの組が出発した。


「次は、いよいよ私達の番ですね。」


 因みに、出発の順番は成績が悪い順だ。

 当然、出発をずらしているのは、混雑と混乱を防ぐ為で、以前、同時に出発したら、結果として学園の管理責任者が謝罪する事態が起こったからだ。

 ……そして、真相を知る者は、既にこの街には居ないらしい。


「モンスター討伐、楽しみだなぁ。」

「イール、前回みたいに1人で突っ込まないでよ。」

「分かっているって、カーラ。」

「そして、逆にもっと前に出なさい、バーナ。」

「が、頑張るよ、カーラ。」

「4人で頑張りましょうね。」


 俺が護衛する4人を改めて紹介する。

 イール(女)は、前衛の槍使いで、男勝りの猪突猛進。

 バーナ(女)は、前衛の戦士で、実力はトップクラスだが、性格は臆病。

 カーラ(女)は、後衛の魔術士で、火と風属性を使い、委員長タイプで、リーダーだ。

 マーサ(女)は、後衛の回復術士で、慈悲深い。

 それと、昨日は、酒の無い健全な親睦会を開いたが、どうやら、4人共、まだ、手を繋ぐ相手は居ないらしい。

 ……目から水が流れるから直接言えないけど、良い人見つかるよ。


「ゼロ。私達の番が来たわ。行きましょう。」

「ああ。」


 4人は意気揚々と行くが、何故か、雑魚モンスターが出現しなかった。


「何で、ゴブリンすら見つからないんだ?」

「可笑しいわよね?」

「先に行った生徒達がやったのかしら?」

「私としては、出ない方が助かるけど……」

「「「バーナ!」」」


 ……何故だろうねぇ。

 はい。

 犯人は俺です。

 只今、現在進行形で俺から離れています。


「こうなると、大物を狙った方が良いかもな。」

「そうね。」

「で、でも、大物といっても、返り討ちになるかも。」

「大丈夫だ。相手を確認して観察して、そこから討伐出来る方法を考えれば、Cランクモンスターも討伐出来る筈だ。」

「そうだぜ。ダンジョンに入ったら、どんなアクシデントが有るか分からないんだ。」

「だから、頑張りましょう、バーナ。」

「う、うん。頑張るよ。」


 空気が良くなった所でサービスだ。


「さて。実は、俺のスキルに、引っ掛かったモンスターが居るがどうする?」

「私は行くぜ。」

「私も賛成よ。」

「赤点は嫌。」

「い、行かないとダメだよね?」

「パーティーの意見が統一した事で出発だ。」

「や、やっぱり~。」


 鈍感なオーク3匹を発見!


「……え!? 流石にオーク3匹は無理だ。」

「ええ。最低でも、Cランク冒険者パーティーで4人以上は必要だわ。」

「どうするの?」

「む、無理です。逃げましょう。」

「まあ、そう言わず、もし、オーク1匹なら、どう倒す?」

「え、え~と……」

「それは……」

「カーラ、頑張って。」

「マーサも考えなさいよ。」


 まあ、学生で、しかもEランクじゃ難しいか。


「例えば、罠を張るんだ。手間と時間が掛かるが、落とし穴を作るとか。そして、落とし穴には先が尖った木の杭を用意するとかだな。」

「……そうね。そうすれば、個々の実力は関係なく出来るわ!」

「そして、落とし穴が使えなくて直接討伐する場合は、……そうだな。先ずは、機動力を奪う。」

「どういう事ですか?」

「膝や足の親指を狙う。」

「ゼロ、膝は分かるが、足の親指?」

「実はな、足の親指が使えないと、特にオークの様な鈍重な身体を持つモンスターはまともに歩く事が出来なくなる上に下半身からの力が入った攻撃を奪う事にも繋がるんだ。」

「そうなのですね。」

「次に、武器を潰す。」

「どういう意味です。」

「機動力を奪う事で、自分達に有利な立ち回りが出来て、何らかの危険が発生した場合に逃走も出来る。そして、武器を潰す事でダメージを受けたり怪我をする可能性が下がる。」

「狙うのは、肩、肘、そして、手の親指か小指だな。」

「ゼロ。これも肩と肘は分かるが、手の親指と小指の理由は?」

「手の親指は、何か物を持つのに必要だし、小指は、力を入れて握るのに必要なんだ。」

「そ、そうなんですね。」

「前衛なら、何となく分かるだろ?」

「確かにな。」

「そ、そうですね。」


 こうして、俺はアドバイスをして高ランクモンスターの討伐に誘導した。

 その頃、ティア達は……


暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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