サービス残業の開始だ!
結構バレるもんです。
「……ゼロ。」
「キサラ、どうした?」
「外が騒がしいわ。」
「……分かった。」
時間が少し戻って。
俺達は、聖女ミケルと話し合いを終わらせた後、ファラに案内されて、俺達の寝床を教えて貰った。
その後の夕食は、祭りさながらの村全員で頂く事になった。
まあ、聖女をもてなす為だろうな。
結構旨かった。
早速、料理担当のリンが周りの奥様方に突撃している。
因みに、猫人族を差別的な意味で見ている者が数人居たが、その数人は俺がブチ飛ばしたから、後は比較的に穏やかな人達だったから問題ない。
そして、奥様方は、「猫人族で無ければ……」と愚痴を溢す。
実は、猫系と犬系では、どの組み合わせでも絶対に次世代が生まれないのだ。
だから、リンは「猫人族」でなければ、奥様方にとって自分所の息子の嫁候補になるまで好かれていた。
そして、ルシアは俺達の後ろの隅の方でティアに慰められている。
何処の何が悪いのかサッパリ分からないが、ルシアは狼人族にモテない。
猫人族のリンでさえ、それなりなのに、だ。
身長はリンが勝つがスタイルは若干ルシアが有利。
顔はリンが綺麗系で、ルシアが可愛い系。
好みと種族を除けば、互角と言える2人なのにな。
ルシアの名誉の為に言っておくが、ルシアは家事全般出来るからな。
何たって公爵家の三女の専属侍女をやっていたのだから、それなり以上のスキルと経験を積んでいる。
ただ、俺好みの料理がリンが得意なだけで。
ルシアも作れるが優劣を着けたら、リンに軍配が上がるだけなんだ。
宴会の様な夕食も終わり、風呂等も済ませ、後は寝るだけになり、寝た。
今日はティアとルシアが同じベッドで寝ている。
そして、深夜、キサラに起こされる。
俺は、万が一の為に、ティア達も起こし、武装させた。
……確かに、外に出て確かめると、村の隅の方で騒いでいる。
俺達は向かった。
「何が有った。」
「奴らが此方に向かっている!」
「数は?」
「5匹だ!」
「他には?」
「暗くて良く分からないが、それだけの筈だ。」
「分かった。」
確認が終わった頃に、聖女達も此方に来た。
「何が有りました?」
「どうやら、劣等悪魔が動き始めて、この村に向かって来ている。」
「どうしますか?」
「それは、迎撃しかないだろう。」
「しかし、こうも暗いと……」
「俺とキサラは夜目が利く。だから、俺かキサラが指示するからそれに合わせて聖術を撃ってくれ。」
「分かりました。」
「神殿騎士達は、聖女ミケル様の護衛を。」
「はい!」×神殿騎士達
俺達と聖女一行は、森の中を進み、広場みたいな所を発見して、此処を劣等悪魔の聖女用の狩場にした。
聖女達には隠れて貰い、俺が広場の中央に立ち、光量だけの光球を上げて広場を照らす。
すると、森の奥から何か折れる音を出しながら、何かが近付いて来た。
光球を飛ばすと、劣等悪魔5匹が向かって来ていた。
「キサラはティア達を。」
「分かったわ。」
「ティア達も1匹頼む。」
「ゼロ君。任せて!」
「聖女様達は、2匹お願いします。」
「ゼロ殿は?」
「俺は2匹抑えておきます。」
「分かりました。私達の方が終わり次第、向かいます。」
「分かった。」
広場に近付いた劣等悪魔を上手く誘導して、計画通りに分散した。
ティア達は、キサラが上手く劣等悪魔の最大の物理的な武器、両手の爪を切り離した。
その状態で、劣等悪魔とは、どんな存在かを戦いながら学んでいる。
因みに、劣等悪魔に効く魔法は、光か闇か雷属性で、火・水・風・土属性の魔法は、強い耐性を持っていて殆ど効かない。
そして、光魔法に属する聖術は、悪魔に特効特化しているから、劣等悪魔は、楽勝だろう。
キサラはティア達を見ながら、劣等悪魔を傷つけながら聖女の前に誘導した。
「聖炎!」
「Gaaaーーー……」
「良し!」
「付与『雷光』! ティア!」
「うん! 破あああーーー! 雷光槍!」
「Gaaaーーー……」
「やったわ!」
「ゼロ殿……」
「あ、終わった。」
「助けに来まし……た……」
「此方は終わっているよ。」
悪魔もそうだけど、劣等悪魔も討伐したら黒い霧になって霧散して、何も残らないんだよな。
「聖女ミケル様。私は警戒する意味で見ていましたが、目で追えない速さで、劣等悪魔2匹を斬り刻んでいました。正直、あの外見からは予想出来ない動きでした。」
「……そうですか。これで劣等悪魔の脅威は無くなりました。帰りましょう。」
「先に帰ってて。」
「ゼロ殿、何故ですか?」
「お花を摘みたいんだ。」
「……!? わ、分かりました。劣等悪魔が居なくても夜の森は危険です。早めに帰ってください。」
「分かった。」
聖女ミケルは真っ赤な顔をして早口で喋っていた。
聖女ミケル様は、ナニを思い浮かべたんだ?
公然の秘密としては、聖女が大人の階段を登っていても聖女としての役割は出来たりする。
ただ、イメージが悪いだけで。
聖女と言っても、女神の加護付きスキルとかじゃあ無いからな。
聖女とは、本人の才能とやる気で成れる職業みたいなもんだ。
さて。
サービス残業しますか。
気分は、赤目白髪で松葉杖を使う少年みたいだ。
「ゼロ君。お花は何本摘むの? 私も手伝うよ。」
「ティアとゼロ兄さんが行くのなら私も行きます。」
「ゼロ様、バレバレです。」
「そういう事よ、ゼロ。」
「それじゃあ、皆で行くか!」
暗い夜でも、昼間の様に見える俺とキサラで、報告で聞いた洞窟を探した。
10分程で洞窟が見つかり、中から次々と劣等悪魔が出てくる。
「俺が基本的には殺して行くから、あぶれた奴を頼む。キサラは、ティア達の補助を頼む。」
「ゼロ君。任せて!」
「ゼロ兄さんも気を付けて。」
「ゼロ様。暴れ過ぎない様にお願いします。」
「分かったわ。」
サービス残業の開始だ!
「付与『雷光』!」
「やあああーーー! 雷光槍!」
「魔氷槍!」
「黒雷魔閃槍!」
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




