第3話 ~勇者アルベルトの初戦闘~
予約掲載をミスると本文が消えることを初めて知った。今日はもう寝ようと思う。
早朝に起こされて眠かったオレは馬車に乗って直ぐに寝ていたが、ポツポツとした雨音で目を覚ました。
隣を見るとサーシャがとろけた顔でオレを見ていた。
「なんだそのアホ面は」
「へぇにゃっ⁈」
サーシャはパチンと自分の顔を掴み整えようとしているようだ。
「見とれていたのよ。切れ長の目に、鼻筋が通ったジル様の横顔に。こんな狭い場所で二人っきりなのにすぐ寝ちゃうんだもん」
オレは整理されている荷物の向こう側にいる猫耳商会の人達と目があったがみんなから目をそらされた。サーシャの中では彼らはいない事になっているようだ。
「悪いな、今朝いきなり起こされて寝不足なんだ」
「それは仕方ないわ。だって私も今朝いきなりジル様が来ないって聞いたんだもん」
ん?
「それとオレが起こされるのと関係あるのか?」
「元々はジル様と一緒に行く予定なのに何故かアルベルトがくる事になってて、私がちがうってヘンリーに言ったらジル様とアルベルトも行くってことになったの!」
んん⁈
「あっ!でも無理やり連れて行こうとしてたわけじゃないのよ。ジル様もイーストタウンに用事があるなら一緒に行きたいなって思っただけなの」
「よくわかんないけど、何でオレがイーストタウンに行くって知ってんの?」
オレがイーストタウンに行くって今日決まったのに。
「ジル様のお義父様にギルドの依頼を伝えたのは猫耳商会だからよ。それにお義父様は他にも依頼を受けていらっしゃるからジル様が行くことになるっておもったの!」
なるほど、ヘンリーさんがアルベルトを連れて行くために何かしたようだ。ならアルベルトに一本取られたのはわざとか。酒飲んで酔っ払ってたからだと思ってたぜ。
「オヤジのことはおとうさまではなくオジサンって呼べよ」
「あら、焼きもちかしら。ふふふっ」
焼きもち焼いてねーよ。お前のずうずうしさに恐怖してんだよ。
「そろそろオレも外にでるわ」
「雨も降ってるし無理に採取はしなくてもいいのよ」
「アルはヘンリーさんにオレと一緒に手伝うって約束してるみたいだからな」
「あら、焼けるわ〜」
サーシャの声を無視してオレは馬車から降りることにした。




