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これ何て死にゲー?  作者: このは
5/12

海賊になりたがった猫

猫かわいいですよね?私は猫派です。


どこだぁ・・・おれのぉ・・・おれの宝ぁ・・・おれのものぉ・・・。


誰にも触らせなぁいぃぃ・・・おれのぉぉぉぉ・・・ものだぁぁぁ。


たぁぁぁかぁぁらぁぁぁ・・・・・・・。







その昔、小さな村の農家に生まれた男がいた。

幼少期より活発で、村の少年たちを束ねるリーダーとして成長していった。

青年期を迎えた男は、農家を継ぐことに疑問を抱いて生きていた。

生来の好奇心と冒険心が、こんな小さな村で人生を終わらせたくないと騒いでやまなかったのだ。


ある日、道端で貴族の女と出会った。

男が農作物を町へ運んでいた途中での出来事だ。

腫れあがった足首をさすりながら、大きな木の陰で座り込んでいた女に男は声をかけた。

聞くと乗っていた馬が、突然道を横切った小動物に驚いたらしく、振り落とされてしまったとの事だった。

男は女を背負うと自宅へと運び、甲斐甲斐しく世話をした。


それをきっかけに二人は恋に落ちた。

しかし、貴族と農家では身分が違う。

その国では身分違いの恋はまず実ることはなかった。

だが、燃え上がる恋の炎は二人の仲を引き裂こうとする障害の事如くを退けて、最終的には駆け落ちという大胆な行動にまで出ることになった。

貧しくはあるが、幸せな日々が続いていた。筈だった。


男は納得できなかった。何故、身分の差などがあるのか?

生まれた場所が農家だから悪いのか。

相手が貴族だからいけなかったのか。

身分に左右されない国へと身を移すことも考えたが、男の好奇心と冒険心がここで強く囁いた。


「一攫千金を狙う」


当時、貴族であろうが庶民であろうが一切の恐怖の対象として名を馳せていた「海賊」という存在がいた。男にとってはとても魅力的に見えて仕方がなかった。

海賊の持つ宝と貴族をも震え上がらせる力、ここに男は惹かれて決心を固めていく。


女は強く反対した。貧しくてもささやかで幸せな暮らしをする事の何が不満なのか?女には理解が出来なかった。


「2年」


男は、約束した。

2年で夢を叶え、全てを手にして帰ってくる。

俺の最後のわがままだと思ってきいてくれ。


その言葉に女は折れるしかなかった。こうまでして男が強く自分の主張をすることなど、これまでなかったからだ。駆け落ちの時にしても、あくまでも女の意思を汲み取り、互いの願いを叶える形での大胆な行動だったのだ。


2年なら・・・。女はそう思った。

長い駆け落ち生活にすっかり世間に疎くなった女は海賊の何たるかなどわかる筈もない。

第一男が正直に「俺は、海賊に、なる!!」とは語らなかったからだ。

女は「遠洋漁業の儲けが非常にいい。」くらいにしか理解できていなかった。


こうして男は海に消えていったが、去ってしばらく、便りもなく、話を耳にすることもなく、多くの年月が過ぎていった。2年経っても3年経っても、10年、20年経っても男が帰ってくることはなかった。


猫出ませんでしたね。タイトル詐欺みたいになってすみません。

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