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魔人討伐のために

前話で、後二話続く話をしてしまいましたが、一話にまとまってしまいました。

 山賊騒動から、更に7年が経過し、俺とカトレアは15歳、アイリスは19歳になった。


 この7年間で、俺はAランクになり、アイリスとカトレアはBランクになった。

 Aランク以上は、格上のランクを倒して上がるシステムと高ランクの魔物討伐になるそうだ。

 例えば、Aランクになるなら、ギルドランクAに1対1で勝利するか、Aランク認定されている魔物を1人で討伐する必要である。

 S以上も同じ条件になっているそうだ。


 話は変わるが4年前に、ここグラナダ王国から西北西方向に位置するサルデーニャ帝国が魔人の襲撃に遭い、かなりの数の犠牲者が出たと聞いた。


 サルデーニャ帝国の襲撃は、大量の魔物が四方から攻めて来た為、軍を四方に派遣していた際に、魔人が帝都に現れ、帝都の被害が大きかったと聞いている。


 サルデーニャ帝国襲撃の後に、キャトレイさんから聞いた話では、俺とアイリスから魔人の目的である、魔神復活の話を聞いたキャトレイさんは、直ぐにグラナダ王国の国王に伝え、各国にも情報を伝達していたらしい。

 ただ、情報の入手先が子供だったことから、真剣に受け止められなかったと聞いている。

 キャトレイさんは、国王に俺達のことを魔人襲撃から運良く逃れた子供と伝えてくれたらしい。


 そして、各地で魔物の増加や強力な魔物の出現が多発し、各国は対応に追われていた。

 俺達のいる、シルビア村周辺でも魔物の多発に伴い、討伐依頼が止まない状況だ。


 俺は、今まで魔人襲撃時に、強力な魔人を倒せる実力が必要だと考えていた。

 しかし、俺達が強くなっても、同時に色々な場所を攻められれば、守りきることは出来ないと感じていた。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 今後について、俺、アイリス、カトレア、キャトレイさんで話をすることになった。


「魔人アネモネの話だと、このままじゃ後10年くらいで魔神が復活するのか。」

 俺が魔人アネモネから聞いた話では十数年らしいが、敵の言うことをあまり当てには出来ない。


「……魔神復活には、大量の人の血を土に与えるだったな。」

 キャトレイさんが、俺達が魔人アネモネから聞いたことを口に出した。


「既に、メロヴィング王国、倭国、サルデーニャ帝国が魔人に襲撃され、かなりの犠牲が出ていますね。」

 アイリスが苦々しく、魔人による襲撃を受けた国を挙げた。


「魔人や魔人の従える魔物を討伐出来れば、魔神復活を止められると言うのに……。」

 カトレアが魔神復活を阻止する方法を口にした。


「……確かに、魔人や魔物を討伐出来れば魔神復活を阻止出来るが、現状どの国も戦力は足りないだろ? サルデーニャ帝国の魔人襲撃時は、SSの冒険者2人が遅れてだが到着して、なんとか魔物の討伐は出来たみたいだけど、疲弊したまま魔人と戦って、追い返すことは出来たけど、1人は亡くなってしまったし。」

 俺の言葉に皆、俯いてしまった。


 俺もここ数年で、だいぶ強くなったと思うが、今の力では魔人アネモネには勝てないと感じていた。

 現在最高のSSランク2人が疲弊していたとは言え、魔人を倒すことが出来なかったのだ。


「……私も色々考えてみたんだが、3人共、冒険者騎士養成学校に入ってみてはどうだろうか?」

 キャトレイさんは、そう俺達に言ってきた。


「冒険者騎士養成学校? 俺達は既に冒険者として活動していますが?」

 既に俺達は冒険者をやっているのに、……どう言う意味なんだ?


「私の目から見て、君達3人の力は……相当なものだ。サクラ君なら、いずれ最高のSSSに届くかも知れない。君達が冒険者騎士養成学校に入り、他の冒険者の意識を変え、実力を上げれば、魔人や魔物に対抗出来る筈だ。……子供にこんな事を言うのは、大人として申し訳ないがな。」

 キャトレイさんの言葉に、俺は暫く考えてから答えた。


「……成る程。魔人や魔物に対抗する為に、俺自身が起爆剤となって、冒険者や騎士を育てる訳ですか?」

 俺は、キャトレイさんの考えていたと思われる事を口にした。


「確かに、強い人材が多くなれば対抗出来るかも知れない!」

 アイリスは、ハッとした様に声を上げた。


「……でも、それでは私達がいる、このグラナダ王国の戦力増強は望めますが、他国はどうするのかしら?」

 カトレアが最もな事を言った為、俺はキャトレイさんに目を向けた。


「……そのことなんだが、君達には世界冒険者騎士養成学校に入学してもらいたい。そこには、世界各国から入学試験を突破した冒険者や騎士を目指すものが集まる。世界的にも魔人脅威を意識して、学校の訓練は過酷になって来ているが、……数年で大幅な戦力増強をして、魔人や魔物に対抗する為には、君達の入学が必要不可欠だと私は思っている。」

 キャトレイさんは、真剣な目で俺達を見回した。


「……俺もキャトレイさんの考えに賛成です。ずっと考えてました。……魔人に対抗する手段を。必ず魔人を倒せるよう戦力アップをしてみせます。人間の力を魔人に見せてやる!」

 俺の言葉に、アイリスとカトレア、キャトレイさんは頷いた。


 こうして、魔人討伐を成すために俺達は世界冒険者騎士養成学校への入学試験を受けることになった。

これにて2章完結です。

いよいよ第3章は、魔人討伐を成すために、学校へ入学し、多くの仲間と出会い成長して行きます!

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