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伯爵令嬢はチート転生者  作者: 猫柳 鉄平
第一章
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校外実習02

すみません。今回も短いです。

 翌朝、リスティよりも早く起きた私は朝食の準備をして、皆が起きるのを待っているとギルバルトが起きてきた。


「おはようございます」


「……よう」


 眠そうである。つーか「よう」しか言ってないじゃないか!挨拶はしっかりしろ!!


「お前が作ったのか?」


「そうですわ」


「……食えるんだろうな?」


「失礼ですわね。お嫌でしたらリスティさんに作っていただきましょうか?」


 ギルバルトが朝食の下ごしらえを指差して言ってきたので皮肉で返す。ちなみに今日の朝食メニューは野菜スープとハンバーガーで、後はパテとパンを焼くだけである。少なくても不味くは無いはずだ。


 しばらくするとメンバーが揃ったので朝食を食べながら他愛もない会話をしていると、いつの間にか私の装備の話になっていた。


「ねーエミルちゃん。そんな格好で大丈夫なの?」


 大丈夫だ問題ない。と言いたい気持ちを抑えてリスティに答える。


「何か問題でしょうか?」


「んー?なんて言うか地味だし、あまり攻撃とかも防げ無さそうだから」


「私は斥候の役目もありますし、動きやすくて目立たないほうが適していると思いますわ」


 私はくすんだ草色の上着に茶色のズボンで革の部分鎧を装備している。さながらRPGゲームのシーフや狩人の初期装備といった感じだ。武器としてシュレディンガーと名づけた魔鉱石のロングソードを腰に下げている。メンバーの装備に比べればかなり地味だし貧相に見えると思う。


「そっかー。でもそうしてると貴族のお嬢様には見えないねー」


「ありがとうございます」


 嫌味なのかもしれないが、ほめ言葉として受け取っておこう。


「……なぁ、エミル。その剣見せてくれないか?」


「ええ、構いませんわ」


 ギルバルトがシュレディンガーに食い付いてしまったので、ベルトを外して鞘ごとギルバルトに渡す。抜けないことを本能で悟ったのかギルバルトは剣を鞘から抜こうとはせず、まじまじと見ている。


「ギルが人の剣に興味を抱くなんて珍しいですね」


「……カイ、これはただの剣じゃない。なんというか普通じゃないんだ」


 ギルバルトはカイシュにそう言うと、持ってみろと言わんばかりにシュレディンガーを渡す。人の剣を自分の物のように他の人に渡すのやめてほしいわー。又貸しは禁止ですよ!せめて一言承諾をとってくれ。


「確かに、ギルの言う通り普通じゃないですね。魔力を帯びているような不思議な剣です……」


 シュレディンガーを持ったまま何か聞きたそうにジっとこっちを見るカイシュとギルバルト。


「ありがとうございます」


 そう言ってシュレディンガーを受け取ろうと手を伸ばすが、カイシュは渡してこない。剣の素材とか入手元を知りたいのだろう。一番良い装備を手に入れたいその気持ちは分からないくもないけどね。

どう答えようか迷っていると、いつの間にかカイシュの隣に来ていたクリストファーがシュレディンガーの鞘を軽くなでた。


「……これ、魔鉱石。全部魔鉱石で作られてる」


「えっ!?」

「はぁ!?!?」


 そこで正解を言うかねクリストファーよ……。ちなみに「えっ」がカイシュで「はぁ」がギルバルトである。


「そんな、これが全部魔鉱石で作られていると言うのですか?」


「……うん。刀身は見てないから分からないけど、…この鞘と柄は全部魔鉱石で作られてる」


「おい、エミル。こんなもんどこで手に入れて来たんだよ。下手すりゃ国宝もんだぜ!?」


「えっ!!そんなに凄い剣なのっ!エミルちゃん防具は残念だけど、武器は凄いんだねっ!」


 うん、防具は実家からこっそり持ってきたやつだけど、剣は材料から調達して自作したやつだからね!抜刀できる機会を狙っていたのさ!


「全てが魔鉱石で作られた武器は少なく、宝物庫にもいくつかあるとは聞いていますが実物を見たのは私も初めてです」


「まぁ!そんな貴重な剣だとは知りませんでしたわ。大切に使わなければなりませんわね」


 私は大げさに反応して、この話はお仕舞いとばかりにカイシュからシュレディンガーをサッと取り腰に装着した。カイシュとギルバルトはまだシュレディンガーについて聞きたそうな感じだったが、出発30分前の号令がかかると話を切り上げて各々出発の準備に取り掛かった。

人生初、タ○フル先生にお世話になりました。

皆様もお気をつけ下さい。

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