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魔女のいない世界で  作者: 海乃果
23/58

侵入

 今日はすっきり晴れて少し蒸し暑い。


 瞬は白いTシャツにネイビーブルーの薄い七分袖ジャケットとデニムのジーンズにスニーカー、凛は白の長袖シャツに黒のスキニーパンツに黒のスニーカーとった服装に着替えた。


 

 地下鉄、JR、京王線と乗り継いで平川城址公園駅に着いたのは午前10時30分を少し過ぎたあたりだった。


 スマホで口座の残高を見てみると10万円増えている。林三佐が振り込んでくれたのだろう。


 凛に伝えると素直に喜んでくれたが、さすがに魔女の館が近いこともあって顔が少しこわばっている。


 駅前のロータリを過ぎて歩く。


 瞬の左手を凛が強く握る。


 瞬も凛の手を握り返す。


 凛の手のぬくもりが勇気をくれるのか、そんな風にも思える。


 何個か信号を過ぎると、昨日タクシーで通り過ぎた魔女の館が遠くに見えてくる。



 レンガ造りの洋館は2階建てであちこちに蔦が絡まっている。


 蒸し暑い東京にあってもどこか薄気味悪い涼しさを漂わせている。


 庭は広いが手入れがされていることもあって見通しはいい。


 2人はただの通行人のようにまずは正面を横切った。


 やはり守衛などはいないようだし、監視カメラもなさそうだ。


 少し先でUターンして、今度はスマホで撮影を始める。


 瞬が何十枚と写真を撮り、凛はずっと録画している。


 窓から中が見えそうだが、暗くてほとんど何があるか分からない。


 

 敷地に入ることは住居侵入や建造物侵入と言った罪に当たるのだろうか、そう思いながらも中に入らなくてはこれ以上の成果は望めない。


 凛の方を見ると、決心した顔になっている。


 ポンっと凛の頭をなでて、魔女の館の壁に向かう。



 洋館の裏の方は人通りもなく、壁をよじ登るにはいい場所だった。


 まず、瞬が片膝立になってその膝を凛が足がかりにして壁に取りつく。


 凛の腕の力と下から瞬が凛のお尻を押してくれる力で壁の上にたどり着いた。


 それを見届けた瞬は3メートルくらいバックして助走をつけてジャンプする。


 指が壁の縁をしっかりと掴み、そのまま腕の力で壁を登りきる。


 2人で壁の内側へ降りた。

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