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出会いをしてしまいました

俺の休みも残り5日、前日はマジで死ぬかと思った、死んでいないけど…


初めての一人暮らしなこともあって必要なものをかき集め、今の部屋に置かれていないものは母によって強制的に捨てられた、別にいらなかったけど…


なんだかんだ久しぶりの大掃除をした結果、殺風景な部屋になった、必要最低限の家具がないよりかはマシだけど…


今はダンボールの中身を処理している、今は父さんが買ってくれたバイクもあるし、最新デザインのスマホもあるし、そろそろバイトも探さないとだな、とにかく今は美味しいものが食いたい…


近所の挨拶回りも終わったし、今日はコンビニに何か買いに行くか…


緑峰「ふぁあ、朝から動いていたせいか疲れた」


ドン!


緑峰(うわっ!)


俺は誰かとぶつかり尻もちをついてしまう


前の人とぶつかってしまったなんて今日の俺は間抜けなのだろうか…


疲れていたのかボーとしなが歩いてしまった、気分は最悪だ…


緑峰「あ、すまん大丈夫か?」


??「ああ、こっちこそすまない」


目の前には謝り手を差し伸べる爽やかな青年、俺と同年代だろうか?


緑峰(こいつ、どこかで見たことがあるような…)


緑峰「…なあ、あんたもしかして…秀明高校に受験していなかったか?」


??「え?」


よくよく考えてみればかなり顔が整っているな、芸能人の中にもこんなイケメン見たことがない、それもそうかたぶんこの人は乙女ゲーの主要人物の『赤咲あかさき 陽花ひか』…


緑峰(…あ、こいつ、攻略対象だわ)


緑峰「いや、なんでもない気のせいだ、とにかくすまなかったな」


??「あれが、『緑峰 翔太』…」


男は何かを呟いて聞こえたが、愚痴を言うタイプではないだろうことはわかっていたので耳に留めなかった

あとコンビニが目の前にあるしな、歩いて十分の距離は俺得だ


コンビニの自動ドアが開けば目の前に広がるのは、

綺麗な白色が似合う特徴的なスペース!

今日の献立に困った時に助かる品揃え!

デザートが食べたい時にはコンビニ限定のお手軽スイーツ! 

何気に漫画や雑誌などが置いてあって少しは娯楽にも困らせない!

生活するにあたってたまに必要になるだろう、生活必需品の数々!


緑峰(クゥー、生きててよかったおっかさん…!)


俺は何気に心の中でふざけながら、カゴの中にトマトスパゲッティとスナック菓子、お茶600mlサイズを入れる


緑峰「そういや丁度シャー芯も切れていたんだった」


買い忘れの物もがごの中に一緒に入れて、会計の時にフライドチキンも購入する


合計1,300円の買い物をした、まぁまぁ高いがしばらくは無駄遣いしない様に努力をしようと決意する


??「キャア!」


後ろから女性が転んだような声が聞こえた

振り返って見るとジャージ服で大きいメガネをかけた女性がいた


??「いけない、転んでしまった」


緑峰(物語的にベタで言えば、こう言う子が登場人物なのだろうか?)


そんなバカな事を考えている間にその子が持っていた荷物を散らばせている、俺は彼女に声をかけることにした


緑峰「おい、大丈夫か?」


??「はい、大丈夫です」


その子と一緒にビニール袋に荷物を入れる

手を差し伸べるとその子は「いえ大丈夫です、自分で立てます!」って言っていたが、荷物を雑に入れた状態で走るとまた転ぶと思った、「落ち着け、そうやって焦るとまた転ぶぞ」とその子に声を掛けて荷物をまとめた


緑峰「俺が家の近くまで持って行くぞ」


??「そんな、申し訳ないです!」


緑峰「こんなに多いんだ、いいから任せろ」


その子は恥をかいたのか、恥ずかしそうに頬を赤らめてもじもじする


緑峰(よくよく考えてみたら失礼だったかなこの子には申し訳ないことをしたな)


??「…あ、ありがとうございます、おかげで助かりました」


緑峰「いいさこんぐらい、怪我はないか?」


??「いえ、特に言った所は」


緑峰「そうか、それじゃ俺は…」


俺がさっさとその場から立ち去ろうとした時、その子は「そのジャージ!」とさけんだ


咄嗟のことに俺は思わず「は?」って言ってしまうがその子は気にせずコツコツ足音を鳴らして、こっちにちかよってくる


??「あなた、私と同じくらいの歳ですよね?」


緑峰「え、何?」


??「あなたも秀明高校の新入生ですか?」


秀明高校の単語が出た時は驚いてしまい、「ジャージのデザインと色が違うのになぜそれを?」って間抜けながらに聞き返してしまう


??「秀明高校のジャージは男女で色が違うんです」


緑峰「あ、そういやそうだったな」


思い返してみればプレイしている時、体育祭はあったが攻略対象のジャージ服しか見れなかったな


緑峰「悪い、ついつい忘れていたぜ、なら君は俺と同級生ってことか?」


??「はい! これから会う機会ががあると思いますし、なにより今日は色々とお世話になったのでご馳走させてください!」


緑峰「あ、ああ…」


緑峰(その子は勢いがすごすぎて軽く承諾してしまったが、よくよく考えたらやばくね?)


緑峰「ま、待ってくれ俺は男だ」


??「それがどうしたのですか?」


緑峰(こんなか弱そうな女の子の部屋に男が入るとか、絵面的にリスの家に巨人を突っ込むのとおんなじだぞ!)


何となくであるが俺はこの声と喋り方に聞き覚えがあった、思い出した記憶の中でこれ以上関わるなと命令している


緑峰「あのー」


??「はい!」


緑峰「お名前は?」


??「あ、すみません、申し遅れました!」


緑峰(どこかでで聞いたことがあると思ったが、やっぱりこの子!)


??「『桃瀬ももせ まつり』です!」


緑峰(まさかのヒロインここで登場しやがった!!!

しかも、ジャージ服で…神かよ!

そうじゃない、こんなところで会いたくなかった!)


別の意味で衝撃的な出会いに心の中で膝をガクガクを想像しながら、引きつった苦笑いをする


桃瀬「あなたの名前は?」


緑峰「み、緑峰翔太だ…」


桃瀬「緑峰さん、こちらにどうぞ!」


逃げられない状況に俺は大量の汗が流れ、どう逃げるか考えていた、そこに父さんからの着信音が鳴った

鬼のような着信音だが、これは天の恵みだ!


緑峰「あ、悪い桃瀬さん父さんからの電話だ」


桃瀬「うん、大丈夫だよ!」


緑峰「悪いな、はいもしもし?」


「もしもし翔太、元気にしていたか?」


緑峰「うん、こっちはこっちで楽しいよ」


「そうか、体には気をつけろよ」


父さんにそういわれて電話が切れたが、すかさず俺は電話をし続けるフリをする


緑峰「え、なに、早く家に帰ってこい?」


桃瀬「え?」


緑峰「わるい、桃瀬さん急用ができてしまってまた今度でいいか?」


桃瀬「…はい、大丈夫ですよ」


緑峰「そうか急ぎの用事でな申し訳ない!」


俺はそう桃瀬さんに言い残し陸上選手並みの速さで家までダッシュして帰った


緑峰「それじゃあ入学式で!」

桃井「あ、その前に! 行っちゃった…」


緑峰(入学式前に主要人物と会うのは非常にまずい状況なのでは、しかも二人も!)


そう頭に浮かべながらいつのまにか休日は終わり、俺は制服姿で正門の前に立っていた


緑峰「よし、この3年間俺は俺なりに過ごしてやる…」

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