ケインの茎の使い道
僕はユグに残りのケインの茎の使い道を聞いてみた。
たしか、細かく刻んで畑に植えると、種のように使えてケインを増やせると言っていたな。
「親指サイズに切って、水を張ったバケツに一晩漬けてから畑に植えると、株分けが出来るのです」
なるほど、なるほど。
種も植える前に水に漬けておいた方が芽が出やすいっていうしな。
なんの種の話か忘れたけど、前に隣に住んでるおばちゃんが言っていた気がする。
ケインの茎をざく切りにして、水を張ったバケツに付けた。
ミーニャとユグが毎度の如く顔を近づけてくるので、短い茎を一本ずつ渡す。
二人とも顔をほころばした。
「甘いのです!」
「おいしいのです!」
それを見て、不思議な顔をするラビィ。
「そんな硬そうな茎が美味しいのか? ぴょん」
「お前も食ってみるか?」
ラビィが茎を口に放り込むと顔をほころばした。
「なんなんだ? これは! すごく甘いぴょん! もっと寄越すぴょん!」
「育てて増えたらな」
「増えるまでなんて、そんなに待てないぴょん」
「明日の夕方には増えてるから、それぐらい待てるだろう」
「今植えたばっかりなのに、そんなに早いびょん?」
「神の泉の水で育ててるからな。この島の作物は育つのが速いんだ」
「それなら待てるぴょん!」
僕はケインを入れたバケツを小屋の床下にしまって置いた。
明日植えるのが楽しみだ。
*
ラビィが無事戻って来たので、今日はちょっとした宴だ。
宴と言っても酒なんてものは出さない。
シナトベさまにお願いして、ポイントと交換でパンを10袋ほど用意して貰った。
僕とラビィで一袋。
ミーニャとユグで一袋。
あとはスライムさんで分けてもらった。
みんな大喜びだ。
ラビィはパンが気に入ったらしく、袋のほとんどを取られてしまった。
僕は一枚しか食べれなかったので、お腹がキューキュー鳴っている。
*
食後、日没までの時間を使って、ラビィは村を見て回っている。
物を見るたびに、感嘆の声をあげている。
「この村もずいぶんと大きくなったね。ぴょん」
「すごいだろ?」
「びっくりぴょん! 小屋は出来てるし、女の子は増えてるし、大きな木も生えてるし、すごいぴょん!」
あっ。
ユグの紹介を忘れていたな。
僕はユグを紹介する。
「この子は僕とミーニャの娘のユグだ。よろしくな」
「ユグです。よろしくお願いします」
ユグが挨拶を済ませると、ラビィの顔が真っ青になっていた。
「じ、ジーン、お前、いつの間にかミーニャとエッチしてたのか!ぴょん」
足がガクガクと震えまくっている。
「あっという間に子供を作るとは、どんだけ仲がいいぴょん!」
「エッチなんてしてないからっ! したいけど、これっぽっちもしてないからっ!」
第一、エッチした途端に子供が産まれるわけもない。
「じゃあ、どうやって子供を作ったぴょん? エッチしないで、子供が出来るわけないぴょん!」
「僕のダンジョンから生まれたんだ。血は繋がってないけど、歴とした僕らの子供だ」
「そうか。じゃあ、まだ正妻争いは継続中って事でいいんだな?ぴょん」
その夜、やたらラビィが夜のお勤めを誘ってきた。
鬱陶しいのでロープで縛って小屋に閉じ込める。
「ごめんなさい! ぴょん! 二度としませんぴょん!」と一晩中叫び続けてたが気にしない。
かみさまポイント
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繰り越し 180ポイント
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支出
-100ポイント パンx10袋
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収入
なし
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合計 80ポイント
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『クラスごと集団転移しましたが、一番強い俺は最弱の商人に偽装中です。 ②』が12月28日に双葉社様より発売です。1巻ともどもよろしくお願いします。




