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第七話
「おはようございます」
再びの部室。
いつもは放課後でする部活は、今日だけ特別に土曜日にしている。
なんでも、先輩が来てくれるという話だった。
「おはよう」
すでに部長や部員の先輩方がいた。
知らない人は、まだ来ていない。
「ごめんね、土曜日に部活なんて」
部長が謝ってくる。
「いえ、伝説の先輩に会えるんですから」
その人の話は、よく聴いている。
なんでも、高校生ながらプロレベルの腕前を持っていて、今は栄養士になるため、また調理師としての勉強をするために、その方向に進んだという話だった。