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シェア傘ラプソディ♪  作者: 宮本葵
6月4週目「副会長の仕事」
24/27

6月24日「仕事、がんばってね!」

副会長になって2日。

昨日の疲れもまだ残っているのに、今日は登校したと思ったらさっそく会長に呼び出され、生徒会室に缶詰状態になっていた。


「えっと、このプリント、クラス配布用に仕分けて……それと、備品の管理表を作って……あ、それから明日の会議で使う議題まとめも……」


会長が次から次へと仕事を湊に振っていく。

副会長の仕事って、こんなにあったのか? というか、全部自分でやるものなのか?


「……これ、完全に雑用係じゃないか?」


小声でぼやきながらプリントを抱えると、会長は爽やかな笑顔で「助かるわ、副会長!」と肩を叩いて去っていった。


「いや、助かるわじゃないんだよ……」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


放課後、生徒会室。

授業終わったかと思ったらまた呼び出され、仕事をしていたら、時計を見るとすでに6時近い。

みんなもう帰ったのか、校舎は静まり返っている。プリントの山を抱えながらため息をついたそのとき──


「おーい、まだ残ってんのかよ」


ガラッと扉が開いて、俊介が顔を出す。

後ろから奈々子もひょっこり入ってきた。


「副会長様、大変そうねぇ。さっき雨音に聞いたら『湊、今日帰り遅くなるかも』って言ってたから来てみたの」


「手伝うぞ。俺ら親友だしな」


そう言って勝手に机に座り、プリントをばらまきはじめる俊介。奈々子も楽しそうにホチキスを打ち始めた。


「ちょ、待って。これ、順番とかあるから……」


「細けぇこと気にすんなって!」


ワイワイと雑音だらけの手伝い。正直効率は下がったけど、不思議と気分は軽くなった。


仕事が終わって


「ふぅー、終わったー!」


奈々子が手を伸ばして椅子から立ち上がる。時計はもう7時近い。


「ありがとな。二人が来てくれなかったら、たぶん俺、ここで寝てた」


「感謝しろよな。今度ラーメンとバーガー奢れ」


「私はタピオカでいい」


なんてふざけあっていると──


「……待っててよかった」


静かに扉の外から声がした。振り向くと、雨音が立っていた。

髪を耳にかけながら少し安心したような表情で、手には折り畳み傘を二本持っている。


「ごめん、遅くなった。湊くん、一緒に帰ろ?」


「……あ、うん」


心臓が跳ねる。

その一言だけで、今日の疲れがどこかへ吹き飛んだ気がした。

そして、後ろでニヤニヤしている人が2名いたような気もした。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


夜風は生ぬるい。

雨がぽつぽつと降り出して、雨音が持ってきた傘を広げ、自然と二人の距離は近くなった。


「本当に大変だね。副会長は。なんかごめんね。」


「いや、俺も生徒会に入りたくて入ったんだから」


「仕事、がんばってね!」


そんな会話が続く中、後ろで、少し離れて歩く影がふたつ。


「なぁ、奈々子。これってもうデートだよな?」

 

「うん、間違いなくデート。こんなに気づかれそうなところを歩いてるのにあの二人、私たちに全然気づいてないし。周りがみえてないんだよ、あの2人は。」


小声で笑う二人の親友。


湊と雨音はそんなこと知らずに、同じ傘の下で、まだぎこちないけれど少し温かい空気を分け合いながら帰っていった。

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-著者 宮本葵-
茨城県南部出身。中学2年生。最近、何かと運が悪い。やばいと思い、神社へ駆け込み、お祈りをしていたら、たまたま知り合いと会った。小説を書いていて、まあまあ見られていることを話すと、絶対嘘だろと馬鹿にされたので、あとで、スタ連をしておいた。また、どうも最近は小説を書けない。書けなさすぎて、頭が痛くなって、毎日投稿ストップしてました。すみません。

宮本葵の全作品
誰も信用できなくなった俺の前に、明日から転校してくる美少女が現れた。
<ラブコメ作家>は<恋>しなきゃ!
僕の中学校生活がループしているので抜け出したいと思います。
Silens&Silentia シレンス・シレンティア
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