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シェア傘ラプソディ♪  作者: 宮本葵
6月2週目「親衛隊撲滅大作戦」
15/26

6月15日「1週間の振り返りですよ」

あとで加筆します。遅れてすみません。

最近こういうこと多くてすみません。結構忙しいので頑張ってはいるのですが…。

昨日の夕飯も今日の朝ごはんも喉を通らず、ベッドに転がって天井を見上げる。


(……何で俺なんだよ。生徒会なんて。俺のキャラじゃないだろ。)


頭を抱えていると、スマホが震えた。

画面には「俊介」。


「……もしもし」


『推薦されちゃったお坊ちゃまのご機嫌はいかがですか?』


「やめろ。その呼び方やめろ。……マジで死ぬかと思ったんだけど」


『いやいや、クラス全員爆笑してたぞ。湊が生徒会に推薦されたとか、ギャップでウケ狙いすぎだろって。雨音さんのことだからそんなことはないだろうけどよ。』


「笑いごとじゃねえ!」


そこに、グループ通話の通知がピコンと入る。

俊介が勝手に追加したらしい。


『おっす湊! 生徒会長になるんだって!?』

『おめでとうございます副会長!』

『次期会計だろ!』


――うるせえ。

ゲーム仲間の奴らや、中学からの友人まで揃って勝手に盛り上がっている。


「いやいやいや!推薦されただけで、まだ承諾してないからな!?俺は断る気満々だから!」


『でもさぁ、あの雨音ちゃんが真剣に推薦したんだろ?』


俊介がわざとらしく真面目な声を出す。


『あれ、ガチだったぜ。お前に全幅の信頼置いてる感じ。……断ったら泣くんじゃね?』


「……っ」


否定できなかった。

あのまっすぐな瞳を思い出すだけで、胸がざわつく。


『ほらなー! 沈黙した! 絶対気にしてんじゃん!』

『湊、ついにヒロインに背負わされたな』

『青春してるわぁ〜』

『ヒューヒュー、お暑いお暑いっ!』


「うるせぇ!!」


叫んでも、笑い声がスマホ越しに響くだけだった。


『で、結局どうすんの?』


俊介が最後に落ち着いた声で問う。


俺は少し間を置いて答える。


「……正直、まだ分からん。でも、あいつがあんな顔で頼んでくるの、初めて見たんだよな。」


通話の向こうで一瞬、誰も茶化さなかった。

その沈黙が逆に重くて、俺はごろりとベッドの上で寝返りを打った。


「まあ……明日、ちゃんと答えるよ。」


そう言って通話を切った。

部屋に残る静けさの中で、俺はため息をついた。


(生徒会なんて……俺の人生設計に入ってなかったんだけどな。)


けれど、不思議と完全には嫌じゃない自分に気づいていた。


~~~~~~~~~~~~


同日夜。

部屋の天井を見つめながら、私はずっとスマホを手にしていた。


(……やっぱり、断られちゃうかな)


ぐるぐると不安が頭を巡る。

どうしても耐えられなくて、私は親友の奈々子に電話をかけた。


「もしもし?奈々子?今大丈夫?」


『おー、雨音?うん、課題終わらせたところ。なーに、声暗いじゃん』


「……ちょっとね。あのさ、湊のことなんだけど」


『あー!ついに呼び捨て!はいはい、好きなんでしょ?』


「ちょ、ちが……いや、違わなくないけど!」


顔が熱くなるのを隠せない。


『で、どうしたの?』


「今日ね、私……生徒会の推薦で湊…くんの名前出しちゃって」


『は!? なにそれ、爆弾投下してんじゃん!』


「だ、だって! あの場であの流れで……ああいうときの湊くんなら、ちゃんとやってくれると思ったの!」


必死に言い訳してる自分に気づく。

電話の向こうで、奈々子はクスクス笑った。


『ふーん。で、推薦した本当の理由は?』


「…………」


口をつぐんだ私に、奈々子はため息をついて続けた。


『雨音、あんたさ、分かりやすいんだよ。湊くんと一緒に帰ってる時の顔とか、クラスでちょっと目が合ったときとか。もう全部“好きです”って書いてある。』


「や、やめてよ……恥ずかしい」


枕に顔を押し付ける。

でも、図星すぎて何も言えない。


『で、湊くんはどうなの?』


「分かんない。いつも嫌そうに“また相合傘かよ”とか言うけど……でも、ちゃんと傘に入れてくれるし。濡れたら自分のハンカチで拭いてくれたりとか……。優しいんだよ、すごく。」


思わず、声が小さくなった。


『はい、完全に恋じゃん。』


「…………」


『でも、推薦された本人はどう思ってるんだろうね。雨音が押し付けたって思ってるかもよ?』


「……それでもいいの。嫌われても。あのときの湊くんを見て、思っちゃったんだ。もっと、あの人に自信を持ってほしいって」


電話口がしばらく静かになった。

やがて奈々子が優しい声で言った。


『……雨音はさ、ほんといい子だよ。好きな人のために泣けるなんて。たぶん湊くんも、あんたに救われてる。』


涙腺が少し緩んで、目頭が熱くなる。


「……ありがと、奈々子」


『ほら、泣いてんじゃん。泣き虫。』


「うるさい!」


拗ねた声を出しながら、私は小さく笑った。

スマホを置いて、濡れた目をタオルで拭う。


(……どうか、伝わりますように)


夜の雨音に、そっと願いを託した。

さて、無事投稿できたことだし、次週(もう入ってますが)予告!


なんと、生徒会に推薦されてしまった湊が演説!?

雨音と帰れない日も出てくる中、期待に応えられるように全力で頑張っている湊を雨音が見て…!!

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-著者 宮本葵-
茨城県南部出身。中学2年生。最近、何かと運が悪い。やばいと思い、神社へ駆け込み、お祈りをしていたら、たまたま知り合いと会った。小説を書いていて、まあまあ見られていることを話すと、絶対嘘だろと馬鹿にされたので、あとで、スタ連をしておいた。また、どうも最近は小説を書けない。書けなさすぎて、頭が痛くなって、毎日投稿ストップしてました。すみません。

宮本葵の他作品
誰も信用できなくなった俺の前に、明日から転校してくる美少女が現れた。
僕の中学校生活がループしているので抜け出したいと思います。
Silens&Silentia シレンス・シレンティア
最後の7日間 〜吹奏楽コンクール県大会まで〜
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