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久しぶりに話数間違えた……。
「マスター斎川、ご迷惑をお掛けいたしました。お助けいただき有難うございます」
「何、皆が無事で良かったよ」
恐らくだが、彼らは巻き込まれた口だ。オレか、新人のダンジョンマスターの誰でも良かったか、狙いは正確な所は不明だが。
「あのスケルトンのダンジョンマスターの魔物ですね。従者を拘束した時の情報が入りました」
「えーっと、どうやってとかは聞かないほうがいい?」
「そうですね。ミニバッフォ達は良いとしても、どのような手段でこちらの情報を探ってくるか分かりませんから。ご説明するとなると、戻ってからの方が宜しいかと」
「分かった、詳しくは聞かない。今はシヴィーを信じよう。だがミニバッフォにも知らせておいた方が良い情報は今のうちに」
どうせオレには理解出来ない魔法的な何かだろう、それよりも再度ミニバッフォが襲われる事が心配だ。
「相手はデミヴァンパイアで御座います。血液をすすり相手の体を模倣する固有能力を持った敵、諜報専用で戦闘力は低いようでしたが……」
「優秀だな」
「私もそう思います。同様の能力を持っている者となるとドッペルゲンガーやシャドウゲインといった悪魔系列の魔物ですから」
「名付けは?」
「されております」
「じゃあ相手は従者を一人失った訳か。いや、また別の従者を連れてくるか?」
「恐らくは……」
「ご質問をお許し頂けますでしょうか」
ミニバッフォの執事の一人に質問があるらしい。
「なんだ?」
「そのデミヴァンパイアは死亡、もしくは消滅しているのでしょうか?」
ちらりとシヴィーを見る。
「いえ。不死者相手に言うのもなんですが、生きております」
「であれば、従者は連れてこられないです。ナラヴィー様のご許可が無い限り従者は2人まで。これはこのダンジョンの、この世界での理です」
こらこら、シヴィーさん。その笑みは悪役の笑みだぞ。
「従者を1人しか連れて来ないマスターが今回の首魁ということでお間違いないでしょうか?」
「……これは報告案件ですね」
「ナラヴィー様にかい?」
「小生が報告する相手は上司ですね。神々へ直接など恐れ多い事です。小生を介して、マスター斎川にご迷惑をお掛けしたこと。招待客のダンジョンマスターに危害を加えられた事をご報告せねばなりません。小生達はこう見えて、粘着質なんですよ」
黒い笑顔を見せ、頷きあうミニバッフォ達。
「あれ? あんたら、何してるの?」
「あ、ミルフィ」
「ようこそおいでくださいました、マスターミルフィーユ」
玄関ホールにミルフィが従者2匹を連れて登場。ジャルとシャオリーだ。
「ちょっと休憩、ミニバッフォ達と雑談してたんだ」
「変わった事してるわね」
「マスター斎川。面白いお話、感謝致します」
3名のミニバッフォが丁寧にお辞儀をする。
「ああ。そろそろ案内をして貰おうかな。ミルフィのドレス姿も見れたし」
ミルフィの姿はどこぞのアイドルのライブ衣装のような印象だ。
白のシャツの上に紺のブレザーを羽織り、スカートは青いフリフリのフワフワだ。
なるほど、これなら靴はぺったんこの方がいい。
「どう? 似合うかしら? 本当は夜会の会場で見せたかったのに」
「可愛いね」
「大変お似合いです、ミルフィーユ様」
「素晴らしいドレスでございます。ミルフィーユ様の可愛らしさと活発さを前面に出した、最高の品に御座いますね」
「ふふん! そうでしょうそうでしょう! あゆむ! あんたもこれくらいあたしの事を褒めなさいよね!」
「はいはい」
様々な種族を褒めて迎えるミニバッフォと比較しないで欲しい。
「ミニバッフォ、頼む」
「お任せください」
ミルフィと合流しつつ、ミニバッフォの先導の下、案内を受ける。
控室は個別にあるらしく、そこに通されるらしい。
すぐに会場へ行ってもいいらしいが、場所だけは把握しておいた方がいいな。




