21話 商談の匂い
「みてよエリック!あれ美味しそうよ」
「ほんとだね」
夜、俺たちは屋敷の近くにある村の祭に来ていた。
ベルーナは食用の鳥の名産地であるため、屋台に並んでいるものが焼き鳥や鳥の丸焼きなど鳥関係の食べ物が多い。
「おばちゃん、一つ下さい」
「はいよー、って領主様じゃないか、お代はいらないよさぁ貰ったいてくれ」
そう言っておばちゃんは焼き鳥を4つくれた。
「誰がお客さんでもお金は取って良いいものなのよ、はいこれ」
『チャリン』
エリーはそう言って焼き鳥2本分のお代をおばちゃんに渡した。
「奥様……ありがとうございます」
おばちゃんはありがたそうにお金を受け取った。
エリー、ほんとに昔はクソガキだと思ってたけど今はとても尊敬できる人物になったな。
エリーが嫁で誇らしいよ。
『ジャワッ』
「うまい、やっぱりベルーナの鳥は美味しいなぁ」
「ええほんとに、こんなに美味しい鳥は初めて食べたわ」
「あらあら嬉しい事言ってくれるねぇ」
俺とエリーが美味そうに焼き鳥を食べていると、おばさんが嬉しそうにそう言った。
ベルーナの鳥は、基本的に放し飼いで育てている。
そして普通より長めに丁寧に育てている、それ故に旨みが他の領地の鶏肉に比べて数段上だ。
「うんこれなら……エリック、私考えたんだけど、この鶏肉を他の領地へ売ってみるのはどうかな?」
エリーは真剣な眼差しで俺にそう話す。
確かにこれだけ良い肉なら、ベルーナの特産品として売れるかも。
よし、やってみるか。
「いいねやってみようか、流石に生肉の販売は難しいから、この領地の特産品として観光名物にしたいね」
「それいいね」
「まぁ鶏肉じゃない肉は、販売して行くけどね」
「それって?」
「近いうちに話そうと思ってたとけど、これからベルーナではソーセージを売っていこうと思っているんだ」
そうベルーナは鶏肉も美味しいが、豚肉もうまい!
またベルーナには豚小屋が多く、そもそもの飼育頭数が多い、これを使わない手はない。
まぁ見つけたのはフィオなんだけどね。




