第70話 (―)勇者目覚める
充填完了です。気合い入れて頑張ります!
『助けて・・・勇者様!!』
俺はその言葉で目覚めた。
「!?・・・よかった、眼が覚めたようですね。」
俺の目の前には白髪美女のメイドさんが居て心配そうな顔で覗きこんでいた。
俺はその姿を見て顔が赤くなる事を自覚すると照れ隠しで顔を横に向けた。
その際に自分がメイドさんから膝枕をしてもらっている事に気がつき、慌てて立ち上がろうとしたが体に激痛が走り動けなかった。
「あっ!!駄目ですよ!
まだ、応急措置は終わっていませんから!
少し待ってくださいね。」
その言葉を聞いただけで激痛が無くなったような安心感が産まれた。
こいつは信用できると何故か確信できた。
「“魔術師”発動・・・スライムナース・“アオミン”モード!!」
メイドさんがカードを掲げたと思ったら、そのカードがピカッと光を放った。
その光の後には白髪美女が青色のナース姿になっていた。
『世界満ちる精霊の子らよ、私に力を貸して、彼の者を癒せ』
《微癒》
白髪美女のナースの手から暖かな光が放射され、俺の体を暖かな光は包み込んだ。
全身の痛みが消え、体の芯から力がみなぎるのを感じた。
光が止むと俺は立ち上がり、白髪美女のナースの膝枕から名残惜しく解放された。
あれ・・・!?これって不思議体験だよな!?
何で俺はさっきの呪文?に驚かなかったのだろう?
「ごめんなさい・・・アキラさん。私の回復スペルでは主様ほど上手く無いので応急措置程度しか効果がありません。」
白髪美女のナースは深々とお頭を下げて謝罪していた。
「あっ!・・・大丈夫ッスよ、俺の体は全快になりましたので、心配無用ッス!」
「あのー、まだ、貴方の体は全快になっていませんにで私が付くように指示を主様から貰っているのでよろしくお願いいたします。」
「主様?・・・そもそも貴方は誰ッスか?」
「順を追って説明いたします。
私の名前はシロリン・・・スライムメイドのシロリンです。
主様のご命令で一週間前から貴方様の治療を担当しておりました。」
「えっと・・・治療をしてくれてありがとうッスか?
俺は中村 明。名前がアキラで、名字がナカムラッス。
ところで、その“主様”はどこにいるんッスか?」
「・・・・・本当に覚えが無いんですか?
周りを見て下さい。」
俺はシロリンさんの言う通りに周りを見た。
そこは薄暗いが樹木の洞窟と思われる場所だった。
俺とシロリンさんがいる場所は広い空間の部屋だったが、床も壁も天井すら穴がボコボコになっていた。まるで爆弾がいくつも炸裂したかのようだった。
「これらは・・・・・貴方がやった事です・・・」
「!?」
辺りを観察していた俺はビックリしてシロリンの顔を見た。
「・・・正確には、貴方と主様との戦闘で起こった状況です。」
「・・・・・これが、この状況が俺が引き起こした一端を担っているッスか!?」
「信じられないかもしれないけど、事実です。」
俺はガクガクと震える両手を唖然と見つめていた。
そこにシロリンは優しく両手を握ってくれた。
「大丈夫です・・・・・私がいる限り、貴方がその力を不本意に奮う事をさせません!」
未知の力に怯えていた俺はその言葉を聞いて、感激と安心が心を満たした・・・・・
「・・・ありがとうッス!」
俺はシロリンの両手を握りながら何度も頭を下げてお礼を言った。
「・・・・・ところで、本当に体の方は大丈夫ですか?」
俺はあらためて体を確認しようと手を動かそうとした時、ようやくシロリンの両手を握ったままで在ることに気が付いた。
「!!・・・ごめんッス!」
俺は慌てて手を放した。
「いえ、大丈夫です。」
俺は照れながら自分の体を確認した。
「・・・・・大丈夫みたいッス。
ところで、ここはどこッスか?」
『・・・それについては、オレが説明しよう・・・』
ありがとうございます。
この章は主役交代でやってみようと思います!




