魔王様の提案
ノースはびびった。
身体で払ってもらう?まさか、俺にえっちい仕事をしてこいと?
でもそうすると、今の今まで何故か守られてきた大賢者の称号も無くすことができるかもしれない。
これはとっっっっても嫌な事だが、アキナさんの為ならしょうがない。無一文のノースは身体で支払おうと決意した。
「……お前、また変な事、考えてないか?」
「またって何だよ?」
「ほら、前に龍を倒した時はお前の所の兵士をゾンビ軍団にして戦わせるなんて馬鹿なことしたし、俺と昔やった時も俺の中にあった過剰魔力を吸収するなんて事したし、また俺の考えつかないアホな事をしそうだったから」
「何言ってるんだ。全部戦術だ」
「だがそのせいで龍討伐後に精神を病んだ兵士で国防もままならなくなったと聞いたぞ。それに俺の気が狂ったほどの魔力を吸収して未だに魔力の制御ができないらしいじゃないか」
「まあ、それはしょうがないだろ。それよりも身体で払うって一体何をさせるんだ?」
「それはな、俺と戦ってもらう」
「は?」
「実はな、俺がお前と戦ってから、他の戦闘でいまいち燃えなくてな。それどころか、お前に勝とうと訓練しているのに何にもしてないと言って魔王城にいた魔物がどんどん出て行ってしまう。だいたい、訓練なんて地味なものばかりなのにな。
それで、お前とまた戦えば俺も燃えるし、他の魔物に俺の圧倒的な力を示せるからな」
魔王はそう言って腕を振るうと、空間に歪みを生じさせた。
「この世界じゃ力を思いっきり出せないだろう?他の空間で出せるようにしたからそこで戦おうか」
「でも、俺が戦いたいじゃなくて、うちのアキナが戦いたがっているんだが……」
「わかった、その子にも先に戦ってもらうでどうだ?」
ノースは渋い顔をしたが、アキナがにっこにこの笑顔でうなづいたので、ノースは魔王と戦う事を承諾した。




