肆
「意外と」美味かった。ご馳走様。
「うむ。旨かった」「ご馳走さまっ! 」
『魚』と『ミルク』を食べ終わった"私"達はロケットに戻り、また出発した。
『繋ぎの門』なる場所に向かい、他所の世界に戻るそうだ。
「何処だ? その『繋ぎの門』? なる場所は」「知らん」……。
"彼"は当然のようにそう言った。殴ってやりたい。
びー びー びー
何の音だ。
「ああ」
"彼"は爽やかに言い放った。
「宇宙海賊」
"委員長"は楽しそうに言う。
「おお。定番じゃな」「うむ」
楽しそうに話している"組長"と"呪術師"を見て"私"は眩暈を感じた。
「莫迦。逃げろ」
海賊は『そーらーせいる』帆船を主力とするらしい。星の中に浮かぶ帆船と小型ヨットを見て眩暈を感じる。
そういえばいつぞやこんな事があったような気がする。
「まぁ打ち落としてくることはまず無いから大丈夫だ」「余裕だな」
「取られて困るものが無い」「うむ。このロケットはどうせ『愛が罪になる世界』のものだしな」
……一応、姿かたちは女性が二人いるのだが。
そう思っていると、方や首を取り外して櫛を当て、方やむさ苦しい男に化けている。
もう。 誰 も 信 じ な い 。
「停船指示が出ているぞ」「おお。怖い怖い」
私たちはあっさり縛られたが。
「何も金目のものが無い」「ロケットもオンボロだし奴隷にするにも数が」
口々に文句。いや呪いの言葉を吐く海賊たちに。
「ふん」むさくるしい男に化けた"呪術師"があっさりロープを粉砕した。
ぱらぱら。"彼"は縄抜けを見せる。「ほれ」どこからともなく武器を取り出した"組長"がそれを渡す。
"委員長"がニコリと笑った。気がつけば楽器を手に唄っている。
"彼"は海賊たちに呟いた。
「さぁ。金と燃料を寄越せ」
どっちが海賊だ。




