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伍
「まさか、『貴方』の願いは」
あえて『貴方』と言ってみる。まんまるの綺麗な形の胸を見下ろしながら。
椅子に座って、"私"に挑発的なポーズをとっている"呪術師"は嗤う。
「"神"殺しだ」
「……」「……」「……」「……」
あっさりと言い切った"呪術師"に"私"たちは絶句する。
『アレ』を殺す……だと?!!!
「それは、この『世界』の滅亡を招きかねないぞ」"彼"は苦笑いする。
「アンゴルモアがやってきたら、成す術も無い」あんごるもあ?
「どちらにせよ、滅びの魔王がやってきたら、誰かが命を糧に倒すのみ」
そういって"呪術師"は微笑む。
「試験管で生まれた我らが、命かどうか、知りたいがな」
……。
……イノチカドウカ、シリタイガナ。
イノチジャ、ナイ。
「おい? 」
イノチジャ、ナイ……。
パァンッ!!
「……驚いたな。男か女か、私ですら判らなかったのみならず、一瞬姿が消えかけたぞ? 」
"呪術師"が"私"の頬を打った。らしい。ひりひりとした痛みが"私"に『生』を知らせる。
"私"が自らを見失うと、何者かが私を『召喚ぶ』状況は変わっていないのだ。




