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第5話


 ガチャガチャ……グツグツ。


 椅子に座ってユラユラしている私の目の前でメイカが色々な器具を使って薬を作っていく。メイカの手が迷いなく動いていて見てて面白い。


「そういえば。メイカのステータスってどういう感じなの?生産職のステータスが気になるんだけど?」


「私の?別に普通だけどね……はいこれ」


 メイカはスッと自分のステータスを見せてきたので確認してみる。どんなステータスなのかな?


◇◆◇◆◇◆◇◆

メイカ

メイカーlv8

・基礎ステータス

HP:66/66

MP:66/66

STR:36

VIT:26

INT:36

MID:26

AGI:36

CAM:26

・職業スキル

《万能生産》

凡ゆる生産を行うことができる

ただし品質は上がりにくい

《素材鑑定》

素材がどの生産に使えるかを判別できる

何が出来るかは作らないと分からない

・自由スキル

《生産強化》

生産を行うときの失敗率を10%減少

《効率代謝》

満腹度の減りを10%抑える

《効率消化》

食事で得る満腹度を10%上昇させる

◇◆◇◆◇◆◇◆


 なんか私よりも尖ってない?満腹度系のスキル多いし……


「満腹度系が多いのは長時間作業のため。生産中に空腹感があると気が散るからね……」


「《大食い》が無いのは?」


「あれは容量増えるだけだから。私としては少ない量で効率的に動ける方が良い」


 考え方の違いってやつ?ちなみに私はちゃんと《大食い》と《着飾り》を買ってきた。1つ1500Gでお手頃価格だったね。大体の効果は知ってるけど説明ドーン。


ーーーーーー

《大食い》

満腹度上限を20%上昇

一度に飲食できる量が増える

ーーーーーー

ーーーーーー

《着飾り》

装飾品の装備上限を5つ増加

6個目から装備する毎に武器の性能10%減少

更に1つ装備する毎にCAMを5上昇し、敵に狙われやすくなる

ーーーーーー


 なんと《着飾り》CAMが上がるスキルだった。これどうも本サービスになって追加された効果みたいでメイカも知らなかった。

 ただまぁ……CAMが上がるようになってもこのスキルが使われること無いだろうね。だってCAMが上がって嬉しいの私ぐらいだろうし。


(まだ装飾品付けてないからCAM上がってないけど)


 あとでメイカに意見聞くか。このゲーム、やたらと強化する項目が細かくて初心者には結果大変。スキルのお店で色々見てきたけど、強化される項目が細かかったからね。

 私がそんなことを思っているとメイカの作業が終わった。作り上げられた薬を全てストレージに入れるとメイカは立ち上がる。


「作業終了。これを売ってMP回復薬を買い足すのと……そろそろ満腹度が減ってきてるだろうし」


「確かにちょっと空腹感ある」


「じゃあ適当に食べるか」


 メイカの後に続いて部屋を出る。メイカは総合ギルドの窓口で手続きをしていた。それを離れた椅子でユラユラ揺れながら見ているとメイカが手続き終わったようでこっちに来た。


「お待たせ。それじゃあ行こうか」


「OK」


 総合ギルドを出た私たちはまずMP回復薬を購入。その数20本……そんなに稼いだの?


「回復薬は今需要があるから。品質が良いなら高く売れる」


「このゲーム、需要と供給の概念もあるんだね」


 生産は生産でそういうのも考えなきゃいけないのか……楽に稼げる方法は無さそうだね。


「と、ここだね」


 私が生産職の苦労を感じ取ってるとメイカが立ち止まった。目線の先を見るとオシャレなカフェが……メイカっぽくない店だね。


「何?その目は?」


「いやメイカの趣味っぽく無いなって……普段はマ◯クとかサ◯ゼとかしか行かないじゃん」


「このゲームにそういう店があるとでも?阿呆なこと言ってないで入るよ」


「痛て」


 メイカに軽く殴られながら入店。中もオシャレな感じだけど不思議と人が居ない……穴場的なお店なのかな?そう思った時だった。


「いらっしゃい」


 お店の奥から店員が出てきた。その人の見た目は……筋肉モリモリの髭もじゃな男性。パッと見た時に思ったのはクマみたいな人だと思った。私がちょっと驚いたけどメイカは何も気にせず奥の席に着いた。その動きは何度も訪れたことのある馴染みの店に来たようだった。


「ここのお店。βの頃から通ってんだよね……味は良いけど店主が怖くて客が少ないんだけど」


「あー……」


 確かに入ってあのクマが出てきたらビビるだろうね。その分、人が居ないから内緒話をするには良いお店なんだとか。ちなみにオススメはサンドイッチセットとのことなのでそれを頼んだ。お客さんが居ないからか注文したものはすぐに届いた。卵とハムのサンドイッチに紅茶……英国を感じさせるようなセットだね。


「ちなみにお茶は1回までお代わり無料だよ。あと追加料金でサンドイッチはホットサンドにできる」


「サービス良いね。そういうお店好き」


 それに値段もリーズナブルだし。とりあえず一口食べてみると確かに美味しい。というかゲーム内なのにリアルな味覚だね。


(最近のゲームは五感がリアルに近いって聞いてたけど、これほどまでとはね)


 私はウマウマとサンドイッチを頬張っていった。お茶も美味い……ここの常連になろうかな?


「ところで今後はどうやって動けば良い?」


「とりあえず森で採取しつつlvを15まで上げて欲しい。20まで上げれば新しい職業スキルを覚えられるけど……森でそこまで上げるの時間かかるからね。一先ず15まで上げてからその後は考える」


「了解。とにかく変わらずにポイズンビー狩りしてれば良いのね」


「そう。ただ次からは奥に生息しているモンスターの素材を回収してきて欲しい。それでモモカの防具を作る」


 おー、私の防具作成。どんなのが来るか楽しみだね。


「新しく集めてきて欲しいのはキラースパイダーのクモ糸。キラースパイダーは夜行性だから狩りをするなら夜が良いね。それと月光草って素材、こっちはMP回復薬に使うんだけど夜にしか手に入らない。詳しい見た目は紙に書いて後で渡すね」


「了解。どっちも夜ね……あの森だと光源無いと見えなくない?松明でも持った方が良い?」


 うっかり落としたりしたら火事になりそうだけど。ゲームだからその辺大丈夫なのかな?


「その辺は大丈夫。こっちで光源は用意しておくから……準備ができたらこっちからメールする。それまではリアルの雑事をこなしたりしても良いし、町の探索をしてても良いよ」


 つまり自由時間ってことね。ならリアルの細々としたことを片付けてこようかな。お風呂とか夕飯とか……あとずっと寝たままだと体に悪いしストレッチとかね。


「あー、あとそうだ。装飾品に関してだけどこれも任せて貰える?いつかは私が作りたいけれど……今は細工まで手が出せないから知り合いにちょっと頼る」


「分かった。楽しみにしてるね」


 こうして今後の流れの確認は終わった。あとはJKらしい雑談をしたりして、食べ終わったらお店を出た。その後はお互いにやることを終わらせるために一度解散。私はログアウトした。



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