第21話
「強酸の次は毒……どんどん害悪度が増してない?」
「人のこと害悪って言わないで。それ立派な悪口だからね?」
害悪って部分は私も思ってるけどさ。酸に毒ってね……今後もこういうスキル増えていきそうな気がするし。継続ダメージ系は嬉しいけどさ。
「ちなみに継続ダメージって他にはどんなのあるの?」
「んー……あとは火傷とか?継続ダメージって正直メインで使われること少ないからあんまり分からないんだよね。βの時も毒が少し使われてたくらいだし。毒より麻痺の方が強かったからね」
継続ダメージ型は私くらいってことか。そんなことを思いつつ私は新しい装備の着心地を確認する。まーたメイカは徹夜で装備を作ってた……今回のは前回の実験の結果も相まって早く作れたらしい。その結果がこれかぁ……
「デザインがガラッと変わったのは良いんだけど……なんか露出が増えてない?」
「ノーコメントで」
新しい防具はなんというか黒をベースにピンクを入れたアイドル衣装みたいなデザイン。ただ背中はかなり見えててちょっとおへそも見えているせいで地下っぽい感じが……下が短いズボンじゃなかったら結構恥ずかしかったかも。
「今回の装備は靴以外は私が全部作ったんだよね。このイベントの素材とマーダースパイダーの布を合わせてるから防御力は見た目以上に高いよ」
なお、靴は前のと同じく知り合いに頼んで作ってもらい。代わりにいくつか仕事を引き受けたのだとか……メイカの交友関係って今だに謎なんだよね。
「ちなみに今回作ったのは一式装備ってもので、他の防具とは組み合わせできない代わりに効果が高いものなんだよね……ちなみに作るのも強化するのも面倒だからしばらくそれを着続けて。その分の強さは保証する」
「OK。今性能とか確認してるけど……これは確かに強いね」
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小悪魔のアイドル衣装一式
小悪魔のためのアイドル風の服
その服は見るものの目を奪う怪しさを放ち
殺人蜘蛛の布と古き時代の布を合わせた生地は半端な攻撃や魔法を通さない
VIT+50 MID+60 CAM+70
一式ボーナス
魔法威力15%上昇
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説明文がこんな感じ。全体をまとめると以下の通りになる。
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装備一覧
▷武器
右手:無し
▷防具
頭 :装備不可
胴1:小悪魔のアイドル衣装一式
胴2:装備不可
腕 :小悪魔のアイドル衣装一式
腰 :小悪魔のアイドル衣装一式
足1:小悪魔のアイドル衣装一式
足2:小悪魔のアイドル衣装一式
▷アクセサリー(9/10)
魔除けの指輪
琥珀の指輪×5
魔除けのピアス×2
月涙石のネックレス
小悪魔なりきりセット
▷総合強化値
VIT+50 MID+60 CAM+100
魔法威力47%上昇
魔法発動速度4%上昇
魔力効率12%上昇
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長いし多い。でも装備だけでCAMが100増えてて嬉しいね……これでダメージがもっと増える。
「あー、そうだ。そういえば聞いておきたかったんだけど。今度覚醒玉を使うとしたら何に使う?」
「ん?覚醒玉?特に決めてないけど……《着飾り》かな?」
《軽業》とか《舞踏》とかも強化したいけど、それよりは私の武器とも言える装飾品を増やしたい。でもなんでそれを聞いてきたんだろう?
「防具の方は一旦落ち着いたから、今度は装飾品を作っていこうかなって。今デザインとかゴチャついてるから」
防具に合うように調整したいのだとか。ちなみに装飾品の方はちょいちょい練習で作っているんだとか。まぁ、まだ満足できる質が作れないからすぐに更新はできないらしいけどね。
「というか素材はあるの?私が持ってきてる素材だと装飾品向けのもの無い気がするんだけど」
「そこは問題無い。ガラクタポイントの交換である程度は揃えられるし、いくつかはβの繋がりで物々交換したりで揃えられる。流石に月涙石は無理だけど」
あれはね。私も月光草集めの時に一緒に探してるんだけど、あれから1つも見つからないからね。あれがどれだけラッキーだったか思い知ったよ。
「そういうわけだから楽しみにしてて。デザインもかなり凝る予定だからさ」
「了解……ところでさ。メイカって普段薬を使って裁縫してるんだよね?」
「そうだけど?」
「そこに装飾品が入って……寝る時間あるの?」
「…………ノーコメントで」
「流石に身体壊す前に休んでよ?」
私はフイっと横を向いて誤魔化そうとするメイカを見つめた。残りのイベント期間中、メイカのことをしっかり監視しなきゃ。
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さて新しい装備を着たら何をするか。そう実戦で試すことだよね。というわけでやってきました残骸迷宮5回目。
「他のところで試しても良かったけど。強さ的にもこっちの方が良さげだからね」
それにしても満腹度回復のために町に出たら視線が凄かったね……まぁ、アイドル衣装の悪魔コスしてるやつが居たら見るか。中には二度見どころか三度見してる人もいたし。
「ガン見されてて食べにくかった……パンケーキもう少し食べたかったんだけどね」
5枚しか食べられなかった。10枚は食べたかったのに……お弁当のサンドイッチがあるから満腹度自体は大丈夫だろうけど。
「キキキ!」
「あれ?なんか新しいモンスターが居る」
私が町での出来事を思い出していると耳障りな鳴き声を出してコウモリが出てきた。サイズ自体は普通、見た目も大して変化は無いね……それが逆に怖い。
「キキキ!」
私が油断せずに警戒しているとコウモリがバサッ!と強く羽ばたいた。するとコウモリの前の空間が軽く歪んだように見えたので横に回避する。
ヒュン!
横に動いた後、私が居たところを風切り音を立てて何かが通り過ぎた。そしてそれは後ろの壁に当たると浅くも斬ったような痕が付いていた。
(今のは多分風の刃……となると《風魔法》かな?)
魔法を使ってくるモンスターって初めてだね。ボスの方が脳筋みたいな攻撃しかしてなかったからこのコウモリもそうかと思ってた。
「《風魔法》は視認性が悪いって聞いてはいたけど、あそこまで見にくいとはね」
《風魔法》を使う相手との戦闘は注意しよ。とりあえず攻撃方法分かったからこのコウモリは倒してしまおう。
「【ウォーターショット】」
「キキ……」
ボスのコウモリは耐久が低かったから1番弱い魔法を使ったけど、思ってた通り1発で倒せた。魔法は厄介だけど本体は弱いね。
(集団戦で出てこられたら面倒そうだから、見つけたら優先的に倒そう)
弱いからすぐに倒せそう。【ウォータースプラッシュ】を活用すれば集団も対処はできるでしょ。
「てか魔法の発動速度の上昇がかなり実感できたね」
発動までが早いと対応力もその分上がるから良いね。今後の装飾品は発動速度上昇をメインに増やそうかな?後でメイカに伝えておこ。
その後も私はジャンクゴーレムとかと戦いながら新しい装備の確認をしていった。さーて、頑張ってポイント集めるぞー。




